株式会社カウシェ

カウシェは、従来の「検索型EC」とは一線を画す「発見型ECアプリ」として、日本のEコマース市場に新たな風を吹き込んでいます。ユーザーが「ほしいものを検索して買う」のではなく、「なんとなく眺めているなかで、ほしいものを発見して買う」という体験を提供することで、買い物を単なる購入行為から感情を動かす体験へと昇華させています。

この体験を支えているのが、AI技術を駆使した高度なマッチングシステムです。「1億人いれば、1億通りにパーソナライズする」をコンセプトに、ユーザーの行動データを活用した機械学習アルゴリズムにより、各個人の潜在的な欲求を掘り起こし、最適な商品との出会いを創造しています。商品のスコアリングシステムでは価格と品質のバランスを総合的に評価し、需要予測モデルと組み合わせることで「その瞬間にもっとも欲しい商品」を高精度でレコメンドしています。

さらに、「カウシェファーム」という作物育成ゲームや「みんなの投稿」機能によるソーシャル・ゲーミフィケーション要素を巧みに活用。これにより、ユーザーは1日平均30分・月20日以上という高い頻度でアプリを利用しており、従来ECを使わなかった40〜50代女性にも広く受け入れられています。利用者が全国にまんべんなく拡散している点も、カウシェの大きな特徴です。

現在、カウシェは急激な成長軌道にある「拡大フェーズ」を迎えています。

2023年以前のシェア買いサービスから、「発見型EC」へのピボットを実行した結果、2023年の事業転換以降、2年でGMV25倍、売上総利益207倍を達成という劇的な成長を実現しました。2025年10月には累計ダウンロード数500万を突破し、前年同月比16倍という驚異的な成長をしています。

資金調達面では、2025年6月に総額46億円の調達を完了し、さらなる成長に向けた資金基盤を確立しました。現在従業員数50名弱（フルタイム業務委託含む）という少数精鋭体制を維持しながら、「100名規模で企業価値1兆円」という野心的な目標に向けて着実に歩みを進めています。

技術面では、AI/LLMを全面的に活用した開発体制への移行を推進しています。全エンジニア・PdMに対してAIフル活用を義務化し、数十倍の生産効率向上を目指しています。これは単なる効率化を超え、「AI時代の新しい組織」のパイオニアとして、業界から大きな注目を集めています。

「変化を愛す」「追い風をおこせ」「成果でつなげ」「好きを大事に」という4つのバリューを軸に、AI時代の新しい働き方を実践している組織です。

開発組織では、AI/LLMを全面活用した「究極にスモールなチーム体制」を構築しています。少人数体制でありながら、日10-15回の高頻度デプロイと360倍のトラフィック増加への対応を同時に実現。Claude Code、Cursor、GitHub Copilotなどの最新AIツールを全社員に提供し、「vibe coding」と呼ばれる開発手法を通じてマルチケイパビリティ人材の育成を積極的に推進しています。

組織運営面では、「モメンタム局」という横断組織を設置し、全社コミュニケーションと変化の加速を担当しています。AIを駆使した効率的な情報整理・展開により、日常の小さな前進も見逃さず可視化し、チーム全体の熱量と士気を維持する独自の仕組みを構築しています。

人事制度においても先進的な取り組みを行っており、AIの活用度合いを評価項目に明確に組み込むなど、技術進歩に合わせた柔軟な制度設計を実現しています。従来の労働集約型モデルから脱却し、AIと人間の最適な協働による「非・労働集約型」のスケーラブルな組織への転換を目指しています。