法学部に進学して弁護士を目指していたそうですが、なぜ、起業の道を選んだのですか?
大学でアントレプレナー道場を受講したのが、きっかけでした。それまでスタートアップの存在すら知らなかったんです。社会課題解決のために自分たちで起業して事業をつくり上げていくというアプローチに魅力を感じました。 弁護士については私よりも優秀な人材が大学にたくさんいましたので、その人たちに任せようかな、と。それに、大学のラクロス部のメンバーと一緒に、こんな面白そうなことを始めるにはこのタイミングしかないという思いもありました。 ただ、アントレプレナー道場で初めてスタートアップの存在を知ったくらいでしたから、具体的にやりたいビジネスがあったわけではありません。そのため、起業後しばらくの間は、プログラミング教育が必修化されるらしいから教育系の事業がいけるんじゃないか、コロナで困っている飲食店向けにモバイルオーダーサービスをつくってみよう、ブロックチェーン技術で何かできないかなど、ソリューション起点でいろいろな事業に手を出していましたね。
製造業界の課題解決にフォーカスしたのは、どのような経緯だったのですか?
いろいろと手を広げて事業を展開して売上も立っていたのですが、日本が抱える大きな課題解決に挑戦したいという原点に返ろうと思い、すべての事業から撤退して、新たな事業の種を探し始めたんです。不動産や保険、HR等、レガシーで大きな業界を見ていく中で出合ったのが、製造業でした。 私自身、昔から車やロボットが好きだったこともあり、製造業に惹かれたところはありますが、それ以上に、課題の大きさ、深刻さに「何とかしたい」という想いが湧いてきたんです。私をはじめ創業メンバー3人が別々のメーカーでインターンのように働かせてもらったことで、現場の方々から直接一次情報を得ることができたのも大きかったと思います。CTOの井坂は、見積業務や溶接も経験したそうです。 私も現場を経験する中で、心にビビッときたというか、製造業で行こうと直感的に思えたので決断し、現場で集めた困り事を解決できるプロダクト開発へ入りました。
顧客の一次情報からプロダクトを発想しているからこそ、製造現場で受け入れられるシステムになっているといえるのでしょうか。
それはあると思います。システム開発会社のメンバーが製造現場にまできて、実際に仕事を体験するということなど、ほとんどないでしょうから。それに、匠技研工業の場合、主要メンバーだけでなく、プロダクトチームも営業もカスタマーサクセスも含めて、一次情報を取りに行きますし、それを基にシステムをどう改善したのか、フィードバックまでしっかり行うようにしています。この密な関係性が信頼に繋がり、継続してサービスを利用いただけているのだと思います。 また、定期的に『匠フォーラム』というお客様が集まり、相互に学び合う機会を設けているのですが、そこではお客様同士の繋がりも生まれていて、一緒にビジネスを始めたといった声も届いています。
徐々にメンバーも増えていますが、社員への想いや期待することはどのようなことでしょうか。
一つは、志ありきで動いてほしいですね。「これ」という軸があるのとないのとでは、物事のとらえ方が180度変わってきますから。それから、自分の人生における貴重な時間を匠技研工業で過ごすことになるので、会社と一緒に歩みながら自己実現できる道を模索してもらいたいです。私は、労働というのは我慢の対価ではないと思っているので、仕事を通じて幸せを感じられるようになってほしいんです。 そのためにも、不器用でもいいから、ときに誰かとぶつかってもいいから想いはぶつけてほしいです。私に届いた意見や声はしっかり考慮しますが、表に出てこない想いは考慮しようがありません。すべての意見を叶えることはできませんが、出てきた意見をしっかり考慮したうえで判断、決断することが大事だと考えています。それに、胸の内に抱え込まないで声にしたほうが、その人にとってもいい結果に繋がることが多いと思います。
最後に、応募者へのメッセージをお願いします。
本気で誇りに思える仕事を一緒にしていきましょう。そして、日本の産業史に、匠技研工業という会社を、あなた自身の名を刻み込みましょう! ちょっと暑苦しいですかね。でも、私たちはそんな想いを持って、仕事を楽しんでいます。その仲間に入りたいと思ってくれる人を待っています。