ご略歴をお教えください。
金融業界から社会人をスタートしました。時は金融ビッグバン、金融自由化が加速し新しい商品が生まれシステムエンジニアとしてシステム開発に追われる日々でした。 その後、通信業界に転じます。そこでも通信自由化を経験しましたが、企業買収/合併、外資の参入/撤退など激動の時代を経験することになりました。国際通信、国内通信、携帯通信、インターネットサービスなど通信技術の基礎を学ぶことができたこと、事業やサービスの企画に関わることができたことはその後の仕事に大変役立っています。 そんな私のキャリアに大きな影響を及ぼしたのが、東日本大震災です。地震発生時、都内の超高層ビルにあるオフィスにいたのですが、窓外に林立するビル群が交差するほど揺れていて、普段は見える筈のない向こう側の景色が見えたのです。そして、千葉コンビナートの爆発炎上、真っ赤な火柱と立ち上る黒煙、この世の終わりかと思いました。 当時は通信会社にいましたので、地震によって故障した基地局の修理をしましたが、修理しても、結局は停電の影響で通信の復旧をさせることができませんでした。 一部の故障していない基地局も非常用電源に切り替わったものの、停電が長引き通信を確保することが困難な状況に陥り、電源車や移動基地局車などを活用して通信を復旧させるという綱渡りの状態が続きました。 世の中に役立つ仕事をしようと、社会インフラである金融業界に入り、その後同様に通信業界に転じていましたが、それらは同じ社会インフラであるものの、電力がなければ機能させることができないのだと思い知りました。 そこで、より重要である電力の世界に行きたいと思うようになりました。ちょうど、グループ企業として再生可能エネルギーを開発する会社が立ち上がったタイミングで、志願して出向させてもらったのです。 2018年に出向が解かれて通信事業に戻ることになるのですが、電力業界でやり残していることがありました。2016年から資源エネルギー庁による*VPP実証事業が開始され、当時勤めていた会社はコンソーシアムリーダーとして参画していたのですが、再生可能エネルギーの普及拡大やエネルギー供給の安定化のためのカギとなるVPP技術の実用化としては道半ばだったのです。 そこで、同じようにコンソーシアムを組成していたエナリスでなら、この想いを実現できるのではと考えたのが転職の経緯です。 *VPP:VirtualPowerPlant(仮想発電所)の略。太陽光発電、蓄電池、電気自動車等の分散型エネルギーリソースをまとめて制御し、あたかも一つの発電所のように機能させるシステムのこと。
現在のミッションと、やりがいについてお教えください。
当社に入社以来、みらい研究所で、先進技術を活用した事業やサービスの企画開発に取り組んでいます。非常に自由にやらせてもらっていますよ。 私は先進技術に関する知的好奇心の塊のようなところがあって、いつも世界中の先進技術を探し続けています。 業界や分野も意識していません。専門書や論文などからも情報収集をしていますが、なるべくカンファレンスや展示会、当該企業等の現場に足を運び、話をして、この目で確認するようにしています。 そして、見つけた技術を発展させて自社で活用することで、どんなことができるか、世の中をどう変えられるかを考える。そのプロセスが面白くてたまらないですね。
株式会社エナリスをどんな会社にしていきたいと考えていますか?また、そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
常にトップランナーであり続けることです。トップランナーだけが自ら進む方向を決めることができるからです。 No.2は、その背中を追いかけることしかできません。 もちろん、世の中が付いてきてくれるトップランナーになれればベストですが。あるいは、世の中が向かう方向をいち早く感じ取り、誰よりも早く走り始めるという考え方もあります。 そういう意味では、みらい研究所は、そのトップランナーの象徴的な部門とも言えますが、このみらい研究所だけで全てが完結できることはありません。 サービスをきちんと維持運営させる部門や、全社を支えるバックオフィス部門。お客さまにサービスをお届けするためには、それを正しく説明できる営業部門や技術サポートをする部門がなければ成立しないのです。当たり前ですが、全社一丸となって協力しなければ、新しい事業やサービスを興すことはできません。 つまり、当社の各部門が、それぞれトップランナーとして走り続けることをしっかり意識し、機能することで初めて実現できるわけです。当社の社員は十分に認識して仕事をしていると私は思っています。 そんな仕事は楽しいに違いないでしょうし、プライベートとともにエンジョイしてほしいですね。 当社は、社員が勉強したいと言えば後押ししてくれ、やりたいことが存分にやれる会社です。 面白いことがやりたいという求職者の方は、ぜひ応募していただきたいと思います。必ず活躍できるポジションがあるはずです!
小林さんの仕事観をお聞かせください。
前述のとおり、知的好奇心の塊としては、自分が「知らなかった」という事態になることが嫌なんですね。 みらいを切り拓く部門が人より遅れていたら話になりませんよね。なぜならば、誰よりも早く最新技術で事業やサービスを開発し、世の中に価値をもたらすことが使命だからです。 その結果、ビジネスとして会社に利益をもたらす。そんな一連の取り組みが、私自身にとっての仕事であると捉えています。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
休日は猫と戯れています。また、モノづくりが好きなので、猫のハーネスを自分で作ったりもしています。 うちの猫はベランダを散歩したがるので、ベランダから下に落ちないようハーネスを付けようと思ったのですが、首が絞めつけられない、ちょうど良いものが見つかりませんでした。ならば自分で作ってしまおうとミシンを買ったのです。そのミシンでは、魚形のおもちゃも作ったりしています。自分でも凝り性だと思いますよ。
