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株式会社BuddyBoard

  • IT/Web・通信・インターネット系

図面DXで、ものづくりの知恵をつなぐプロダクトドリブンなスタートアップ

自社サービス製品あり
カジュアル面談歓迎

企業について

株式会社BuddyBoardは、ブラザー工業株式会社の新規事業がカーブアウトする形で、2026年3月に設立されたスタートアップ企業だ。現在は代表取締役社長・小坂来造氏やCTO・工藤康博氏をはじめ、プロダクトへの想いを持ったよりすぐりのメンバーで、ファーストプロダクト『BuddyBoard』の開発・拡販に注力している。

『BuddyBoard』は、タブレット(iPad)の手書き機能とクラウド技術を活用した図面DXソリューションだ。ラフスケッチやPDF図面への書き込みなど、手書きのアイデアや修正を共有し、打ち合わせや共同編集、回覧、チェック等を複数人でリアルタイムに行える。2021年、App Storeで公開されて以来、設計事務所や大手ゼネコン、設備メーカー、デベロッパー等、建築業界を中心にユーザー数を伸ばしてきた。1日のアクティブユーザーは数千人に達する。

建築業界向けの図面管理アプリやPDFツールなど数々の競合製品がある中で『BuddyBoard』最大の特徴は、ものづくりにおける企画段階から最終工程に至るまで、プロジェクトにおいて図面を中心に行われるさまざまな共同作業を円滑化し、品質を高める機能に特化している点である。「知恵を重ね、最高の作品を生み出す」をコンセプトに、あたかもホワイトボードや机の上に広げた図面を囲んでアイデアを出し合ったり、設計上の問題や改善策を検討したりするかのごとく、各人のデバイス上で共同作業ができるよう機能が作り込まれている。

「我々がフォーカスしているのは、“なぜその図面になったのか”というブラッシュアップの工程です。誰かからの指摘や良いアイデアがリアルタイムで記録に残り、それらのデータが組織の貴重なナレッジとなって、ものづくりを良くしていく。ものづくりのナレッジプラットフォームを目指して開発を行っています」(小坂氏)。

その中核を担うのが“リアルタイム手書き共同編集”だ。PDF図面をアプリに読み込み、複数人で同時に手書きで書き込みができ、書き込みがほぼリアルタイムに各参加者の画面へ同期される。専用アプリがなくても共有URLを発行すればWebブラウザでゲスト参加できる手軽さも大きな強みだ。

また、建築・製造現場のニーズに応える機能群も充実している。PDFの用紙サイズ情報をもとに、iPad上に実寸相当の大きさで表示する機能や、図面上に尺度を設定するだけで実際の距離や面積を自動算出する測定ツール、書き込みを人や用途ごとに分けて表示・非表示できるレイヤー機能等、プロフェッショナルの検討・確認業務に不可欠なツールが網羅されている。

こうした直感的な操作性と高度な同期技術により、これまで生じていた“コミュニケーションコスト”を大幅に削減。意思決定のスピードと質を飛躍的に高めた。そしてその活用領域は数千ページに及ぶカタログの編集・校正、正確性が問われる自治体の答弁資料チェック等、建築業界にとどまらない幅広い業界へと広がり始めている。

『BuddyBoard』のプロジェクトを立ち上げた小坂氏は、もともとブラザー工業でレーザープリンターの設計に携わっていた機械設計エンジニアである。日々の設計業務において、個人的な手描きによるスケッチや、図面への書き込み、メンバー同士でホワイトボードなどを囲んで議論を重ねることが、ゼロからアイデアを生み出したり、設計や製品の質を高めたりする上で重要であることを実感する一方で、デジタルを活用することで、そういった業務を効率化できるのではないかと考えたことが同製品を着想するきっかけだった。

その後、小坂氏のアイデアはブラザー工業の新規事業創出プログラム『BAtON(バトン)』の第1号案件として採択。市場調査とヒアリングを重ねながら事業の方向性を模索する日々が続く中、転機となったのは工藤氏の参画だった。工藤氏はブラザーグループが日米欧で展開していたWeb会議システムの開発に中心メンバーとして携わり、リアルタイム通信や共同編集、データ同期に関する技術と経験を培っていた。その工藤氏が参画したことで、小坂氏のアイデアがよりブラッシュアップされ、プロトタイプ作成や社内承認へとプロジェクトを加速させる要因となったのである。

さらに、当時はコロナ禍により海外への渡航が制限されていた時期だ。海外拠点と、現場の写真や図面をリアルタイムに共有し、問題解決を図るためのツールとして活用されることとなり、そこで現場からのフィードバックを受けながら機能改善を進め、2021年の無償版リリースへと至った。

予想外だったのは、問い合わせのほとんどが建築業界から寄せられたことだ。

「もともと製造業での活用を想定して開発したプロダクトであり、建築業界の知識はありませんでしたが、同じものづくりのプロセスですし、図面を扱う点も共通します。強いシンパシーを感じるとともに、ヒアリングを通じて建築業界の課題解決に貢献できると判断し、まずは建築業界を主要ターゲットに設定してスタートすることに決めました」(小坂氏)。

そして現場のニーズを反映させながら機能を充実させ、2022年8月に有償版を正式にリリース。順調に実績を重ね、分社・独立できるまで成長を遂げる結果となった。

現在注力しているのは、図面に書き込まれたベテランの知見や変更経緯をデータとして蓄積・活用する“図面ナレッジプラットフォーム”への進化だ。すでに2026年7月、新旧図面の差分を検出し、意味のある変更点のみを抽出する“AI図面比較機能”、手書きの指示を高精度でテキスト化し一覧化する“AI指摘リスト機能”を実装した『BuddyBoard AI』をリリース。それが顧客から大きな反響を呼び、さらに引き合いを増やすことに繋がっている。

今後の課題は、ますます高度化・拡大するニーズに対応するための開発体制強化だ。AI機能の拡充や将来的な海外展開なども視野に入れ、ソフトウェア、AI、インフラ、プロダクトデザインなど、各領域を担うエンジニアやデザイナーの採用に取り組んでいる。

同社の開発にあたるのは、CTOの工藤氏自らが開発の先頭に立つ少数精鋭のチームだ。メンバーはそれぞれ、iOSアプリ、Webアプリ、サーバー・クラウド、AIなど、異なる領域に専門性や強みを持っている。分社化前に他部署から転属してきた技術者、外部からの転職者など、参加した経緯やキャリアは様々だが、プロダクト開発に対して強い思いを持ち、自身の技術を生かせる場を求めている点では共通している。

小坂氏がプロジェクトを推進するにあたって目指したのは、プロダクトドリブンの組織作りだ。製品技術力で勝ち切る会社でありたいという思いの下、プロダクトが進化し続けるための組織づくりを意識的に行ってきた。

「様々な立場の人々が意見をぶつけ合うことで製品がどんどん良くなっていく。その製品思想どおり、プロダクトの細部にまでこだわり、立場に関係なく活発に意見をぶつけ合えるチームを作りたいと考えています」(小坂氏)。

そのため同社が求めるのは“誠実に仕事に向き合えるプロフェッショナル”であるとともに、“新しい技術に常に興味を持ち、自律的に考えて実践できるポテンシャルを備えた人材”である。

「まずは技術が好きであることが重要です。その上で自ら率先して会社の文化やプロダクトを作っていけるエンジニアを歓迎します」(工藤氏)。

そんなエンジニアたちに向けて小坂氏が訴えかけるのは、「手触り感のあるプロダクト開発」という魅力である。数万人規模のユーザーが利用するプロダクトへと、自らの手で進化させる醍醐味。展示会などでエンドユーザーと話す機会も多く、自分たちの仕事が社会からどのように評価されているかを実感できる環境もある。

さらに、少人数のスタートアップフェーズならではの大きな裁量を持って開発に取り組める一方、ブラザー工業で培われた就業制度や組織運営の基盤を引き継ぎ、同社や外部ファンドからの出資も受けている。挑戦の自由度と、中長期的に事業を育てていける環境を併せ持っている点も、同社ならではの魅力だ。

「BuddyBoardをカーブアウトするにあたっては、ブラザー工業から事業や技術を引き継ぐとともに、SaaSビジネスに知見を持つ外部ファンドからも出資を受けました。社内の一事業にとどめるのではなく、独立した会社として外部の知見も取り入れ、本気で成長を目指すという決断です。そこには、この事業を成功させたいというブラザーグループの強い意志があると感じています。我々の理念に共感し、一緒に勝負してみたいという方はぜひご参画ください」(小坂氏)。

自身の技術力やノウハウを世の中に生かしたい。同社は、そんなあふれる想いを解き放てる環境が用意された会社である。

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インタビュー

株式会社BuddyBoardのインタビュー写真
代表取締役社長・小坂 来造氏 大学院で機械工学を専攻。2008年4月、新卒でブラザー工業に入社。機械設計エンジニアとして約10年間、カラーレーザープリンターの設計に従事。機構のユニットリーダーを務める。在職中、週末にビジネススクールへ通いMBAを取得。社内新規事業創出プログラムの第1期生として『BuddyBoard』を起案。新規事業推進部へ異動。同事業の立ち上げを牽引し、2026年3月に株式会社BuddyBoardを設立。ブラザー工業からのカーブアウトを経て、代表取締役社長就任。

── 『BuddyBoard』の開発コンセプトや思想、それらを具現化するために実装した機能をお話しください。

『BuddyBoard』が他の図面管理アプリと違うのは、「なぜその図面になったのか」という、モノがどんどん良くなっていくブラッシュアップの工程にフォーカスしている点です。私は機械設計エンジニアとして、一人でものづくりはできないと感じており、様々な立場の方が意見をぶつけ合うことで製品やアイデアがブラッシュアップされていくプロセスを何度も経験してきました。このすり合わせと、これまで積み重ねてきた知恵が、日本のものづくりの強さを支えているという実感を持っています。

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企業情報

会社名

株式会社BuddyBoard

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、自社サービス製品あり
資本金

4億円(資本準備金含む)

設立年月

2026年03月

代表者氏名

小坂 来造

事業内容

ものづくりを変えるAXサービスの企画・開発・販売

株式公開(証券取引所)

非上場

従業員数

10人

本社住所

愛知県名古屋市瑞穂区桃園町3番8号

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