株式会社ファンリピート

2019年6月に設立された株式会社ファンリピートは、「ITシステム開発」を事業内容として掲げる開発企業である。他社との違いとして、同社の大きな特徴となっているのが、ローコードに特化した開発手法によってクライアント企業の課題解決を支援している点にある。開発言語を駆使したプログラミング、オープンソースを活用した環境構築といったシステム開発よりも簡易に、そして低予算でシステムを導入できる同社のサービスは、多くのクライアント企業から支持されている。売上高に関する実績は、前期においても順調な成長を遂げ、今期もさらにその成長が見込まれていると高い評価を受けている。24歳で同社を設立し、画期的なサービス展開による成長をけん引してきた代表取締役・竹村貴也氏は、自社の事業における優位性を次のように語っている。

「プログラミングを必要とする従来のシステム開発に比べ、ローコードによる開発は簡単にできるという利点があります。その利点を生かすことで、当社の開発事業においては顧客のプロジェクトの最初期フェーズから関わりながら、スピーディにシステム導入イメージを実現することができます。その成果として、より深い領域のシステム導入に関する予算取りや、決済取得を支援することができ、継続的な開発ニーズにお応えする筋道ができるメリットがあると思っています」（竹村氏）。

“プログラミング不要”という生産性の高いツールを駆使し、短期間かつ低コストでシステム導入の最初の段階を支援する。そのスピーディな取り組みにフォーカスしたサービス提供によって、導入後の継続的な案件依頼にも対応しながら、自社の事業を拡大していく。その事業スタイルこそが同社の特徴なのである。ローコードで構築したアプリケーションを中心に、データ量の増加に応じてデータベースの構築を手掛ける。データ集計システムをローコードツールで開発し、処理機能だけを外部と連携させて拡張していく。そうした発展性のあるビジネスモデルを展開していることが、同社の成長の大きな原動力となっていると言えるだろう。

「プロジェクトの立ち上げスピードという魅力から、当社には多くのご依頼をいただいてきましたが、現在はさらにサービスを進化させた展開を進めています。より大きな価値を感じられる提案力も充実させながら、企業として成長できていると実感しています」（竹村氏）。

現在は、案件におけるプロジェクトマネージャーとしての役割を務める代表の竹村氏のほか、6名のシステムエンジニアが在籍する同社。少数精鋭の体制の中、今後はSE人材をPMとしての役割を担えるポジションへと登用し、さらにSE人材を拡充することで企業としての規模拡大を目指していきたいと、竹村氏は自身の思いを語っている。また、その先にある自社サービスの新規開発というイメージも含め、同社の今後の事業展開について竹村氏に説明してもらった。

「3年から5年という期間を見据え、私自身がこれまでやってきたプロジェクト支援の仕方や顧客対応のノウハウをメンバーに伝え、プロジェクトマネージャーとしての役割を担える人材に育成していきたいと考えています。今後、当社に入社いただく方にもそのポジションを目指していただきたいですし、対応案件や取引先の数を増やしながら、企業としての規模を拡大していきたいというのが私の思いです。そして、設定した売上目標を達成した後には、ローコードツールの構築にも取り組み、またこれまで培ってきたプロジェクト支援のノウハウを活用したサービスを展開したいとも考えているのです」。（竹村氏）

積極的に活用してきたローコードツールを自社開発し、その手法でシステム開発することのメリットを最大化するプロジェクトマネージメントのノウハウをパッケージ化し、ソリューションとして展開する。それこそが、竹村氏が描く事業の未来像であり、その実現によって企業としての価値をより高めていきたいということだ。そのビジョンを現実化する上で、竹村氏には大切にしている考えがあるという。

「私が常に大切にしているのは、長期的な目線で事業に取り組むという意識です。変化が激しいIT業界におけるビジネスにおいて、長期的に事業を考えることは難しいと思われるかもしれませんが、その変化の中でも変わらないものがあると私は思っています。それは、クライアントにとっての“時間の価値”であり、スピーディな開発によってその価値を最大化することに長期的にコミットしたいというのが私の考え。これからの時代においては、AIツールの普及など技術的な変化が予想されますが、その変化に随時対応しながらスピーディにプロジェクトを立ち上げるという価値提供を、長期的に行っていきたいと思っています」（竹村氏）。

今後、IT業界というフィールドでスキルアップし、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーといったポジションで成長を目指す。そんな環境に人材を迎えるにあたり、同社でチャレンジすることの魅力について竹村氏は次のように語っている。

「事業の性質上、当社はクライアントのプロジェクトにおける最初の段階から関わることになります。その業務においては、スタート時の予算計画など基本的な領域からご支援するケースが多く、その後の要件を詰めながらスケジューリングするといった部分にまで踏み込んでいきます。ある意味では難易度の高い業務であり、その経験を積むことでITコンサルティングやシステム開発プロジェクトのマネージメントという高いスキルを身に付けることができるはず。それが当社の環境にある魅力だと思います」（竹村氏）。

現在の同社に在籍するシステムエンジニアたちは、20代中心の若い人材たちであり、チームワークの良さを生かしながら前向きに業務に取り組んでいるという。そのメンバーたちが持つ共通点は、今後迎え入れる新たな仲間にも備えていてほしい素養だと竹村氏は語る。

「これまでエンジニアとしての経験を積んできた方も、当社で新たなものに触れ、必要なものを構築しながら一緒に会社を成長させていくという意識を持って取り組んでほしいというのが私の願いです。0か100かという考え方ではなく、周囲の意見を取り入れながら建設的な議論を心掛ける、という姿勢を持っていただきたいですね」（竹村氏）。

設立から5期目を迎える同社は、これから整備していく社内体制や組織としてのルールも多く存在していることが想像できる。その環境づくりの上でも、また顧客により高い付加価値を提供する事業においても、柔軟な考えをもとにした対応が必要だということだろう。これまでと同様、長期的な視点を持った堅実な事業展開、そしてクライアントのニーズに真正面から向き合うことで、人材と共に企業としての成長も果たしたいというのが同社の考えなのである。

「確実に成長してきている当社には、メンバーの成長意欲に応える環境があると思っています。自身の成長と企業の成長を目指したい方、そして永続的に堅実な取り組みを行いたい方には最適な環境だと思いますので、ぜひ当社で力を発揮していただきたいと思います」（竹村氏）。