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インタビュー画像開発本部長・佐藤 光一氏 印刷会社で受発注業務を担当していた時に、基幹システムを自社開発するプロジェクトが立ち上がる。入社して間もなかったが、営業と製造の橋渡し役としてプロジェクトメンバーの一員に。この時からエンジニアとしてのキャリアがスタート。その後20年近く社内システムに携わり、PMとしての経験を積んだ時にコロナが流行。医療従事者の大変な様子を目の当たりにし、彼ら彼女らを支える仕事をしたいという気持ちが湧き上がった。ちょうど次のステップを模索し始めていた時でもあり、グッドサイクルシステムへの転職を決意。開発本部長として本部の方針や予算、組織デザイン、メンバーの育成を推進している。

今後の成長のキーワードと位置付けているAI活用について教えてください。

現在はAI活用が当たり前の時代になっていますが、医療業界はデジタル化が遅れており、政府主導で医療DXを推進しているという状況です。この状況において、生成AIを使ったツールというものが強力な武器になります。薬剤師も含めた医療従事者の長時間労働が問題になっていますが、その改善に役立つというだけでなく、業務効率化によって生まれた時間を、その先にいる病気や怪我で不安を抱えた患者さまのために使うことができるようになるからです。 ただし、生成AIを使いこなすには、まず開発者がどのようなもので、何ができるのかを理解する必要があります。その第一歩として、「AIドリブンで開発していく」という方針を打ち出し、まずは開発現場の環境整備から着手しました。既に、プログラミングの自動生成やソースコードレビュー等に活用を始めています。例えば、メモリリークというバグが発生した際、ソースコードを生成AIで解析してもらい原因箇所を究明するなど。これまで人が頑張っていた部分をAIに置き換えることで、開発品質やスピードが格段に上がっていくはずだと確信しています。

開発に生成AIを活用する利点にはどのようなものがあると考えますか。

品質とスピードの向上は非常に大きいと思います。例えば、バグのある製品を世の中に出して、お客様からのクレームやフィードバックがあるたびに直してデプロイする。その時間がもったいない。最初からバグを取り除いて製品をリリースできれば、今話した時間は発生せず、他の機能開発等に充てられるんです。その分、バグを残したままリリースした場合に比べて、お客様の利便性や業務の質は何倍も高まっていきます。この機会損失は決して無視できるものではないと考えています。 生成AIを正しく活用できれば、高い品質のものを短い期間で開発できるため、このような機会損失を最小限に抑えられるはずです。

生成AIを製品に取り入れていくのかについても教えてください。

口頭による服薬指導の内容を録音して文字起こしし、「S・O・A・P(ソープ)」という形式に従って分類する「指導文自動生成機能」やトレーシングレポート(服薬情報提供書)の下書きを自動生成してくれる機能は既に実装しています。トレーシングレポートとは、薬剤師が医者に知らせた方がいいと判断した情報を記載した書面のことです。例えば、「薬の錠剤が大きすぎて飲みにくかった」「副作用が強かった」などといった患者さまからの情報を医師に伝えることで、医師はそれを踏まえた処方箋を出すことができ、結果的に患者さまのためになるというものです。 オンライン診療の普及に伴い、オンライン服薬指導に関するニーズも確実に高まりつつあります。オンラインでの指導内容は、対面以上に記憶に残りにくいという課題があり、多剤併用時には患者さま自身で服薬方法を整理することが困難になるケースも想定されます。 当社では、こうした課題に対応するため、オンライン服薬指導時の会話内容を活用し、指導内容の要約を患者さまに適切な形で届ける仕組みや、指導文生成の高度化など、医療に携わる方や患者さまのお役にたてるよう、将来的な機能強化に向けた検討と開発を継続的に進めています。 現場での実用性や法規制への対応など、慎重な検証を行いながら段階的に取り組んでいます。

競合から追いかけられる立場だと思いますが、開発における株式会社グッドサイクルシステムの強みは何でしょうか?

6,000を超える薬局でご利用いただいていることです。それだけ多くのユーザーの生の声をいただけるということであり、ユーザーニーズ起点の開発ができるということでもあります。自分達の独り善がりな発想で「これは便利だろう」とつくる機能よりも、多くのユーザーの声から「こういうものが欲しい」と望まれた機能を、弊社に在籍する薬剤師のメンバーと共に企画し、開発、検証、リリースできるのは強みだと思います。 それができるのは、自社プロダクトだからでもあります。自社で開発してリリースし、自社で営業したお客様にご利用いただき、フィードバックを次の開発に繋げていく――お客様起点でこのサイクルを回していけるのは、大きな武器ではないでしょうか。 また、小回りの利く規模感も強みの一つだと言えます。大企業の場合、企画提案から実行までにはいくつもの稟議を通さなければならず、スピード感に欠けてしまいます。その点、当社は100名ほどの会社で、優秀なスタッフと共にディスカッションしたアイデアの中から良さそうなものについては「とりあえずやってみよう!」というスタンスで挑戦します。このスピード感の違いは大きいですよ。現状、年に3回バージョンアップしていますが、本音を言えば、もっと回数を増やしたいくらいです。

最後に、応募者へのメッセージをお願いします。

私は、「HRT=Humility(謙虚)、Respect(尊敬)、Trust(信頼)」の精神をとても大切にしていて、メンバーにもそうあってほしいと思っています。お互いが相手を尊重して、意見に耳を傾ける姿勢を持ち、互いに信頼し合っている心理的安全性のあるチームは、一人だけではなし得ない大きな成果を出せると信じているからです。 そのチームの一員となって、一緒に知恵を出し合い、汗をかいて、学び、手を差し伸べあって挑戦できる仲間を待っています。そんな環境で自身と会社の成長を実感してみたいという人材に期待しています。

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