ご略歴をお教えください。
大学の工学部に入学して流体力学と出合い、コンピュータ上でシミュレーションする数値解析に魅力を感じて大学院修士課程まで専攻しました。当時の指導教授とは今でもお付き合いがあります。 2002年の修了後、数値シミュレーション業務がある大手シンクタンクに入社しましたが、最初の配属はシステム開発部門でした。いずれ異動できるという話でしたが、2年経っても会社の事情で実現の見込みが立たなかったことから、熱流体シミュレーションソフトベンダーに転職しました。そこで4年ほど技術コンサルティングを手掛けた後、熱流体シミュレーションの受託解析を手掛ける会社に移って技術コンサルティングに従事します。そこも4年ほど勤め、次に外資系のメーカー向け流体解析シミュレーションソフトベンダーに転じます。そして1年後の2013年に、アドバンスドナレッジ研究所に入社し、解析サポート部、現在のソリューション技術部のマネージャー職に就きました。そこでは、現在の当社の社長である黒岩真也と同僚で、よく二人で飲むような間柄でした。 私の実家は札幌市にあり、私は一人っ子でした。5年ほど経ったところで、年老いて二人暮らしを続ける両親が心配な状況となり、致し方なく退職して札幌の地図データ会社に転職したのです。そこではGISの開発に携わった後、顧客と折衝する技術営業的な業務を手掛けました。 当社を退職後も黒岩などとよく連絡を取り合っていたのですが、その黒岩が2022年5月に社長に就任したと聞いたのです。そこで、その後仕事で上京したタイミングでお祝いを兼ねて黒岩と飲んだ席で、FlowDesignerや会社のこと、かつての同僚のことを話しているうちに懐かしさがこみ上げると同時に、また黒岩と一緒に仕事がしたいと強く感じて、2024年に復帰をしたという経緯です。
現在のミッションについてお聞かせください。
経営企画室は、企画室長と技術室長の2人の室長がいます。技術室長の私の担当領域としては、主にソリューション技術部と開発部の管掌で、製品開発や受託解析、営業に加え、一部のバックオフィス業務も管轄しています。いわば会社全体に関わりながら社長の黒岩をサポートすることがミッションです。 もう一つは、社員が仕事をしやすい環境をつくることで、若手に前面に立って仕事をしてもらい、困った時に相談してもらうといったスタンスを心がけています。
御社をどういう会社にしていこうと考えていますか?
今、環境負荷を抑えつつ、人々が快適に利用できる空間を目指して設計された「サステナブル建築」が注目されています。その快適さを左右する要素は、まさしく風や熱、音。そこで、『FlowDesigner』をAIやIoT、XRと繋いでサステナブル建築の推進に貢献していきたいと考えています。 その際に最重視すべきは、“シンプル・直感的・ワクワク”という『FlowDesigner』の製品コンセプトです。先端技術との連携で扱いが難しくなってしまっては、ユーザーの皆さんに使っていただけなくなるからです。そこで、複雑な入力操作ではなく、多くの人が利用しているCSVデータでやり取りできるなどの手軽さを実現しています。 風土面では、創業者である池島薫の“Small is beautiful”という考え方を継承して少数精鋭を維持し、業務効率化を図ってその分の時間をお客様対応や製品改良に振り向けていきたいと思っています。例えば、当社には日報や月報に代わって簡単に業務内容を共有できる進捗管理ツール を導入していますが、こうした取り組みをさらに追求していきます。 池島は、一般の設計者が簡単に使える熱流体シミュレーションソフトがなかったことから、自ら開発すべく独立して当社を創業し、『FlowDesigner』をリリースしました。それまでの設計現場を一変させたわけです。こうしたイノベーションによって、社会に大きな価値を提供していると自負しています。その価値をさらに大きくしていくことが当社のテーマだと思っています。
高野さんの仕事観をお聞かせください。
仕事とは、生活基盤をつくる手段だと思いますが、それに加えて私は人の役に立つこと、社会に貢献することを重視しています。会社は社会の公器と言われますが、ヒト・モノ・カネを社会からお借りして成果を生み、社会に還元することで成り立っていると思います。そんな基本的な仕事観を大事にしていきたいと思っています。
最後に、求職者へのメッセージをお願いします。
当社は少数精鋭体制であることを前述しましたが、少数だからこそ活躍できる場面が多いと思います。担当業務外でも成長していける実感が得られるはずです。 また、ユーザーとの距離の近さも当社の特色です。ユーザーの声をダイレクトに聞いて、製品改良に反映させ、喜ばれることは何よりのやりがいだと思います。 そんな環境がある当社にぜひご応募いただけることを願っています。