株式会社ラック

当社は、「進化し続けることで成長し、持続可能性の高い経営により、社会にとってなくてはならない存在を目指します。」という企業理念のもと、サイバーセキュリティに独自の強みを持つ IT 企業として事業を展開してきました。会社設立から経営統合、事業展開までの主な軌跡を紹介します。

【1980年代】
「旧ラック」と「エー・アンド・アイ システム」の設立
日本IBMを取引先に事業を展開するシステム開発会社として1986年に旧ラックを設立しました。また、銀行の第3次オンラインの開発から富士銀行（現 みずほ銀行）の運用・保守業務を行っていたエンジニアが独立して、1987年にエー・アンド・アイ システムを設立しました。

【1990年代】
サイバーセキュリティ事業を他社に先駆けて開始
バブル崩壊後、旧ラックでは事業の2本目となる柱の構築に向けて新規事業の立ち上げを進めました。サイバー攻撃からの対策の必要性が高まっていたなか1995年、その一つとしてサイバーセキュリティ事業（診断サービス）を他社に先駆けて開始しました。

【2000年代】
経営統合とセキュリティ事業のビジネスモデル構築を推進
コンピュータウイルスが組織的に使われ始め、サイバー事件・事故被害が増加していくなか、2004年に緊急対応サービスや監視サービスを開始しました。また、これらをサービスモデル化し、監視センター「JSOCⓇ」の開設や「サイバー救急センター」「ラックセキュリティアカデミー」などの設置を行いました。旧ラックとエー・アンド・アイ システムが経営統合して、2007年に持株会社ラックホールディングスを設立したほか、翌年にはサーバやネットワーク機器などを扱うアイティークレールを設立しました。

【2010年代】
新生ラックが誕生、M&Aや拠点拡充などによる事業拡大を推進
管理機能の集約や柔軟な人材活用を狙ってラックホールディングス傘下の3社を吸収合併し、2012年に新生ラックが誕生しました。その後、KDDIとセキュリティ事業の強化・拡充を目的に資本関係を強化し両社の合弁会社を設立するとともに、セキュリティ事業強化に向けたM&Aを推進しました。他の企業や研究機関と連携しながら社会を守ることを狙いとして研究部門のサイバー・グリッド・ジャパンを設立したほか、シンガポール支店、東陽町オフィスの開設など事業拡大に向けた拠点拡充を進めました。

【2020年代】
信じられる社会の構築に向けて協業強化やAI活用を推進
新型コロナウイルス感染症の拡大により、社会でテレワークやクラウドの利用が急拡大しました。身代金要求型攻撃などサイバー攻撃の脅威が深刻化するなか、2022年に野村総合研究所と資本・業務提携を締結し、クラウド向けセキュリティ対策強化のため両社の合弁会社を設立したほか、内部不正対策を得意領域とするアレステムへ出資・業務提携を行うなど協業を推進しました。また、金融犯罪対策などAIを活用したサービス開発を行うとともに、生成AI基盤を自社開発して社内の業務効率向上に活用するなど新たな取り組みを進めました。そして2025年2月、当社はKDDIの100%子会社になりました。KDDIグループ企業とのシナジーによって未来のデジタル社会の発展を目指します。

【セキュリティソリューションサービス事業】
当社は悪質化するサイバー脅威に対し、エンジニアが提供する専門的「セキュリティサービス」を事業の軸に据えています。監視センター「JSOC®」や緊急対応「サイバー119」で得た最新の脅威情報をインテリジェンスとして活用し、サイバーセキュリティに関わる総合サービスを提供しています。

●サイバー119
　緊急時に駆け付けるレスポンス部隊。封じ込め・原因解析・復旧・対外対応まで総合的にサポートします。
●診断・ペネトレーションテスト
　Web自動診断「Quick WATCH」、AI＋RPA活用の高速レポート、TLPT・IoT・生成AI診断も実施。
●JSOCマネージド・セキュリティ・サービス
　Firewall、EDR、NDR、クラウドWAFを24h365d監視。ゼロトラスト向けxPDRや海外拠点専用メニューも用意。
●スレットインテリジェンス＆製品連携
　Threat Landscape Advisoryで脅威を先取りし、JLIST®で独自の国産ブロックリストを提供。Prisma CloudやOktaなど様々な製品をベンダーフリーで導入し、監視・運用まで完結。
●セキュリティ教育・ラックセキュリティアカデミー
　攻撃手法ハンズオン、フォレンジック演習、OTセキュリティ入門など様々なコースを開講。対面型の「集合研修」とインターネット受講の「オンライン研修」どちらも用意。

【SIS システムインテグレーションサービス事業】
メガバンクや大手保険会社向け基盤システム開発で培った実績を軸に、メインフレームからスマホアプリまで幅広く対応。クラウドやAI関連ソリューションで顧客のDXも推進し、不正送金対策など特徴あるビジネスも展開しています。

●クラウドインテグレーション
　AWS・Azure・Google Cloud・OCIを横断し、ハイブリッド／マルチクラウドを設計・構築。TerraformやPrisma Cloudでセキュアな運用を支援。
●DevSecOps & モダナイゼーション
　COBOLをJavaへ変換するMAJALISや、セキュリティ組込型DevSecOps環境の導入支援。
●EC・顧客IDソリューション
　Salesforce Commerce Cloudエクスプレス開発でブランド型ECを迅速構築。Okta導入支援サービスで顧客体験と保護を両立。
●金融・基幹・AI活用
　AI不正取引検知「AIゼロフラウド」やSWIFT接続AMHを導入。生成AIはAzure OpenAI・Bedrock・HeatWave GenAIで安全活用。
●Microsoftソリューション
　Security Copilot、Sentinel、Microsoft 365導入・自動運用を支援し、運用負荷を大幅削減。

当社は、人種、性別、年齢などにかかわらず、多様な社員が活躍できる環境、組織づくりを進めています。女性活躍や障がい者の活躍推進、学歴によらない初任給制度の制定など、様々な取り組みに挑戦しています。

当社は採用・育成・働き方のすべてを根本から見直し、個々の経験や専門性が最大限に輝くフィールドを整えています。キャリア入社で求めるのは学歴や年齢ではなく、 「たしかなテクノロジーで『信じられる社会』を築く」というパーパスに共鳴し、４つの力（挑戦・探究・遂行・結束）を発揮しながらデジタル社会の安心・安全を守り抜く意志です。

2017年に学歴別初任給を廃止し、CTF（Capture The Flag）と呼ばれるインターネット上で実施するセキュリティテストで一定の成績を収めた応募者には一次・二次面接を免除し、社長最終面接へ直行できる独自ルートを用意しています。実際に16名が同制度で入社し、即戦力としてサービス開発やペネトレーションテストをけん引しています。第二新卒や障がいのある方の採用も積極的に展開し、視覚障がいエンジニアがサイバーセキュリティ分野で総務大臣奨励賞を受賞するなど、背景も価値観も異なる仲間が互いに刺激を与え合う環境が根づいています。

ダイバーシティの取り組みは数字にも表れています。女性社員比率は約24％、女性管理職比率は12.2％とＩＴ業界平均を上回り、えるぼし（三つ星）認定企業としての実力を示しています。2023年度の女性育児休業復職率は100％、男性取得率も57.1％と全国平均（17.13％）を大きく超え、2026年度には70％の達成をめざしています。家族の転勤や育児・介護などライフイベント時にはリモート勤務やサテライトオフィスを活用でき、勤務地がキャリア形成の制約になることはありません。

当社が大切にしているのは、社員が自ら学び成長を楽しむカルチャーです。毎年開催するスキルアップ月間「トレ☆フェス」では、アンガーマネジメントや決算書の読み方、クラウド技術など多彩な17講座を用意。普段の業務から少し離れ、仲間と刺激を与え合いながら新しい知識を吸収できるため、部門や年次を越えたネットワークづくりの場としても機能しています。

さらに、社内の専門家を講師として認定する「ラックユニバーシティ講師認定制度」を新設。アソシエイトからマスターまで四段階の資格を設け、マスターインストラクターには管理職経験を活かして後進育成に専念してもらいます。外部研修では得にくい当社独自の知見を共有し、現場で即役立つ実践型プログラムを継続的に更新。学び続けたいという意欲を会社全体で支える環境があります。

働き方改革も妥協しません。「働き方改革 心がけ10か条」のもと、テレワーク等の柔軟な働き方は標準装備。2020年には健康管理室を設置し、全社員が利用できるメンタルケアやフィジカルケアを強化。社内マッサージルームを運営するほか、「健康経営優良法人」の認定を継続取得し、ウェルビーイングと生産性を両立させています。

ラックには、多彩なプロが互いの知見を掛け合わせ、新しいイノベーションを生み出す土壌があります。スキルを深めたい方も、領域を広げたい方も、そして社会を安全にする使命に共鳴する方も、あなたのキャリアを次のステージへと押し上げる準備はすでに整っています。最先端のITやサイバーセキュリティの現場で、私たちとともに未来を切り拓きませんか。ご応募を心よりお待ちしています。