株式会社ONE

株式会社ONE（ONE inc.）は、2018年に設立されたデザインコンサルティングファーム。ベンチャーや大企業の新規事業部門へのデザインコンサルティングをメイン事業としている。

デザインコンサルティングファームとしての同社の特徴は「トータルデザイン」。狭義の意味でのデザインだけではなく、ビジネスモデルまで含めた広い範囲でデザインする。

「新規事業の立ち上げや新サービスのローンチをする際、サービスとブランドを構築するデザインパートナーの役割を担います。競合を整理し、ターゲットを定め、どういった印象を持たれることをゴールとするのか。そして、そこからサービスを立ち上げてグロースするまで、デザインとビジネスの両軸でサポートします」（CEO / Designer・岩原一平氏）。

新卒入社した大手広告代理店にてアートディレクターとして活躍した岩原氏は、2014年に退職して渡米。著名なビジネスデザイナー濱口秀司氏が率いるデザインファームに参画。新規事業立ち上げのサポートを経験した。

「大手広告代理店でアートディレクターを務めていた時は、主に1を10にする仕事をしていました。その後、デザインファームにジョインして、新規事業の立ち上げ、ゼロから立ち上げる経験をしました。当社の強みは、ゼロから立ち上げて10まで引き上げる、そこをワンストップで提供できる点にあると考えます」（岩原氏）。

現在、岩原氏は、メガネ等のアイウエアを企画・製造・販売する会社で、スマホと繋がるウェアラブルメガネの事業責任者を務めている。

「ウェアラブルメガネは、メガネの鼻当て部分であるCOREに二つのセンサーが搭載されたウェアラブルデバイスです。COREに内蔵されたBluetoothでスマホアプリと連携。センサーが取得した様々な情報をスマホで解析し、ユーザーの身体と心の状態を計測します。私は、ウェアラブルメガネを使ってユーザーにどんな体験を提供するか考えて、それを形にする役割を担っています」（岩原氏）。

事業やサービスの企画から広告まで一気通貫で設計する同社。プロダクトデザインやUI/UXデザイン等のサービスに直接関わることから、ロゴやCI、VI、ブランドガイドライン、Web、広告制作、空間のディレクションまで、業務は多岐にわたる。

「当社は分業制を採っていません。事業やサービスの企画から実現まで、担当デザイナーが責任を持って遂行します。クライアントに対しては、一貫した体制でブレずに企画を実現できます。当社の担当デザイナーにとっても、最後まで責任を持って担当できるため、大きなやりがいに繋がります」（岩原氏）。

経済産業省と特許庁は、2018年に「デザイン経営宣言」を発表。企業が競争力を高めるためにはデザイン経営を推進する必要があると唱え、デザイン経営が成り立つ条件の一つに「経営チームにデザイン責任者がいること」を示している。今後、大手企業を中心にCDO（Chief Design Officer：最高デザイン責任者）の役職を置く企業が増加すると予測されている。しかし、CDOになる人材が日本には圧倒的に不足している。

「CDOになるには、狭義の意味でのデザインの土台はもちろん、事業や組織デザインも担当するため、広い範囲での知識や経験を必要とします。当社で様々なデザイナーとして活躍する中で、幅広い経験を積むことによりCDOへの道も見えてきます。当社での仕事を通じて、デザイナーがハイキャリアを目指すために必要な経験を積んでほしいと願っています」（岩原氏）。

将来的には、自社サービスの立ち上げも計画している同社。サービス立ち上げの経験を学ぶことで、自分が考えているサービスを形にできるチャンスもある。

「現在、自社事業として大手の雑誌出版社と、ガイドブックをマップ上で簡単に買えるプラットフォームを開発中です。クライアントワークが忙しく、自社サービスの開発にリソースを割けないのが現状。メンバーが増えて余力が生まれれば、自社サービスにも力を入れたいと考えています。サービスのアイデアを持っていれば、当社で自社事業として実現することもできます」（岩原氏）。

同社では、デザイナーがCDOクラスの人材にスキルアップするための経験を短期間で積むことができる。そのために、ハードワークを歓迎している。

「デザイナーが短期間で爆発的に成長するには、ハードワークが必要だと考えています。もちろん、理不尽な長時間労働を推奨しているわけではなく、インテリジェントに働いて生産性の高い人材となることで、ハイキャリア人材になれると思います。他社での成長に限界を感じているデザイナーがいれば、ぜひ当社でさらなる高みを目指してほしいです」（岩原氏）。

一人前のデザイナーになれば、働き方は自由。リモートもフレックスもクライアント次第となる。フリーランスとして活躍したいが、独立することに不安を感じるデザイナーなら、フリーと会社所属のハイブリッドな環境で働くことができる。

「フリーランスになるのは、勇気がいります。特に、大手企業を辞めるのは、周囲の反対もあって大変だと思います。優秀な人材が社会で活躍するため、当社をステップに使ってほしいと考えています。スキルのあるデザイナーの場合は、自由な働き方ができます。バックオフィス業務等は会社で巻き取るので、コア業務に集中することができます。何よりも同じように成長を志す仲間がいます。互いに切磋琢磨できるメンバーを求めています」（岩原氏）。

同社のメンバーは、現在4名。岩原氏の他のメンバーも、大手広告代理店で活躍した人や有名デザイナーの事務所で働いたハイスキルな人達。そして、五人目のメンバーとしてCDO（Chief Dog Officer）の「せんべい」が、オフィスに癒やしを与えている。

「せんべいは私の愛犬なのですが、たまにオフィスへ一緒に出勤しています。犬がいるので、犬が苦手な人は当社で働けないかもしれません。リモートのメンバーもいますが、出社するメンバーのために、オフィス環境にはこだわっています。今のオフィスが手狭になったので、新しいオフィスを探しているのですが、希望に叶う物件がなくて困っています。床はモルタルでないと嫌だし、天井も吹き抜けで開放感が欲しい。オフィスにこだわりがあるから、なかなか次の物件が見つかりません」（岩原氏）。

非常に優秀なメンバーが集まっているため、同社で働けばハイキャリアのデザイナーを目指すことができる。そのために、メンバーと一緒にハードワークを楽しめる人材を求めている。

「若い頃のハードワークは、将来のキャリア形成に大きな影響を与えます。当社でなら大手企業の案件に携わることができますし、一緒に働くメンバーも優秀。成長の角度が段違いだと思います。CDOクラスの人材を目指す人は、ぜひ一度話をしましょう！」（岩原氏）。