興洋海運のIT部門では、どんな仕事をしているのですか?
簡単に言えば「社内SE」です。社内ITインフラの構築、保守、運用が主な仕事ですが、対応する範囲は多岐にわたります。本社の事務所内のIT環境だけではなく、当社グループで保有する船に搭載しているPCやネットワーク機器も私達の担当。そのため、ドックに入っている時ではありますが、海外を含め、船に出張することもあります。 具体的には、Windowsサーバの保守・運用。各種ネットワーク機器の保守・運用。社内システムの開発・保守、そして導入済みシステムの運用・保守です。機器については深いレベルの保守は業者に依頼しますので、ベンダーコントロール等も担当範囲です。 総じて、社内のIT周りは何でもやる、ということですね。 ちなみにコロナ禍前は2~3カ月に1回海外出張がありましたが、最近は現地ベンダーとリモート接続を組み合わせて対応で済ませることがほとんどです。
別業界からの転職だったとのこと。転職に当たって、物流、それも特別な船を使う会社ですので、びっくりしたこともあったのでは?
そうですね。特殊な業界ですので、色々な違いに転職当時は驚きました。まず、ITについては、一時代分遅れているイメージでした。別の業界では当たり前だったことが通じないことも多々ありました。今では洋上で航海中の船でもインターネットが使えるようになりましたが、最初の頃はオフラインのPCを積んでいるだけでしたからね。 また、インターナショナルな仕事環境ならではの驚きもありました。日本人だけの環境では気付けないことが沢山あるのです。各国の働き方、文化の違いも最初は分かりませんから。初めてシンガポールに出張で機器の入れ替えに行った時、現地の風習に戸惑ったことを覚えています。「空気を察する」なんていうことは、外国の方はしてくれませんし、良くも悪くも日本人ほどがむしゃらに働いてはくれませんからね。
興洋海運で働くことの「面白み」や「やりがい」を教えてください。
まずは、担当範囲が広く、何でもやる、何でもできることが大きいですね。そして、色々な人種との仕事、色々な場所での仕事があるということ。とにかく様々な経験が積めて面白いです。 外航船の船員さんの多くはフィリピン人ですし、船長をはじめ、船を指揮する管理職クラスの人達はヨーロッパの人も多くいます。それぞれに文化も違いますし、彼らと話をするだけでも興味深いことだらけです。 最近は残念ながら出向けていませんが、グループ会社のあるシンガポールのほか、中国、トルコ、インドネシア等、あちこち海外へ出張できることも、当社で働くメリットの一つ。各地の文化を吸収しながら働ける醍醐味が味わえます。 やりがいは、何と言っても世界の物流を支える仕事をしているという充実感に尽きます。世界的に影響のある仕事をできる職場は、なかなかないのではないでしょうか。
職場の雰囲気はいかがでしょうか。また、働く立場から見て、興洋海運の自慢できるポイントを教えてください。
世界でビジネスを展開する興洋海運ですが、本社自体は東京にあって、20人弱くらいの規模の小所帯です。いわゆるファミリー企業ですし、メンバーの人柄も皆良いので、居心地は良いですよ。 人数が少ないだけに、一人ひとりが担当する仕事の範囲も広いのですが、やりたいことをやらせてもらえるのは、とてもありがたいです。「これにチャレンジしたい!」と声を上げさえすれば、色々やらせてもらえますから。もちろん、それには責任も伴いますが、私自身入社12年の間に思い付いたことをやらせてもらっています。自分なりに考えて仕事を進められますし、やりがいも感じます。 加えて、転職に当たって良いことは、マイナスの意味ではなく「IT化が遅れていること」。他業界で経験したITの知識をフルに活用できる上に、とても感謝されます。
最後に、同僚または部下としてこんな人と働きたい、という思いをお話しください。
何にでも興味をもってくれる方。幅広く色々なことに挑戦できる方。それが一番です。 既にお話しした通り、少ない人数でグループのIT周りを一手に担っていますから、「私の仕事はこの範囲だけ」と限定するのではなく、色々動いてくれる方が希望です。 私も、会社の中で「何でも屋」のような立場になっています。スマホの面倒を見たり、棚を作るような大工仕事をやったりしたこともあります。これは一例ですが、社内の色々な要望に応えられる方だと、社内に溶け込みやすいかなと思います。DIYに強い必要はありませんが、何かの形で「社内に欠かせない人物」になっていただきたいと思っています。