株式会社フジワーク

1971年に創業、1983年に設立された株式会社フジワークは、自社にて多数の技術者を有し、大手メーカーを中心としたクライアントの開発案件に取り組んでいる。<br />同社が携わる事業は、ソフトウェアの開発やTVゲーム機の周辺機器の開発・製造・販売などからホテル運営まで、非常に多岐に渡る。<br /><br />同社について取締役の仮屋氏はこう語る。<br />「当社はお客様に信頼されながら、ゆっくりと着実に成長してまいりました。当社を表現するならば、『まじめな会社』と表現するのが適しているでしょう。創業以来、実直に顧客の多様なニーズに向き合い、高い技術力を擁し、課題を解決するエンジニアリング集団として歩んできました。」<br /><br />実際に、同社の取引先を見ると、日本のモノ作りを支えている大手メーカーの名前が連なっており、日本のモノ作りにおけるパートナーとして成長を遂げてきたことが分かる。<br /><br />着実に歩を進めてきた同社は現在、グループ会社含め1万人以上の社員を擁し、売り上げ規模は約400億。上場を視野にいれ事業を展開している。この安定した事業基盤を生み出しているのは、同社の高い技術力と信頼性である。<br /><br />ハードウェアのセクションでは、ソニー・コンピュータエンタテインメントとの協力事業にも取り組んでおり、ソニーからライセンスを取得し、自社でプレイステーション周辺機器（コントローラやメモリーカード等）の企画・設計から製造、販売までトータルに手がけているのである。<br /><br />例えば、プレイステーション2を使ったことがある人であれば一度は見たことがあるであろう、プレイステーション2用のアナログコントローラ「DUALSHOCK 2」と互換性を持つ「アナログ連射コントローラ」の開発を手掛けているのは同社なのである。<br />こうした大手と組んでの開発事業は、数え上げればきりがなく、同社の技術力の高さが伺える。<br /><br />この技術力の高さを支えているのは、技術者を正社員として雇用し、経験の有無を問わず、自社の社員としてじっくり養成する教育体制にあるのだ。

同社の所有する研修施設は本社の高槻、大阪の中心部である梅田、そして東京と3つの拠点を持つ。Javaの研修であれば梅田、CADと組込制御研修であれば高槻、ネットワークであれば東京・大阪と3つの分野に分けているのだ。<br /><br />運営している講師の大半は、同社で豊富な経験を持った技術者たちであり、外部に委託しているわけではない。同施設はプロパー中心で運営しているのである。また、カリキュラムも自社オリジナルのものであり、より実践的な内容を組み込んでいる。技術だけでなくプレゼンテーションや進捗報告に関するノウハウまで伝授し、コミュニケーション力も重視しているのである。<br /><br />教育に力を入れている企業は多くあるが、同社のように自社所有の施設を持ち、自社独自のカリキュラムで研修を行っている企業は少ない。<br />こうした充実した研修を行うことにより、技術者個人の技術力の向上はもちろんのこと、会社としての全体の技術力の底上げにもつながり、顧客からのさらなる信頼を勝ち取れるのである。さらには2006年にはプライバシーマークを取得し、顧客の信頼をさらに高めるべく活動も積極的に展開している。同社が目指すのは、内部で開発チームを立ち上げ、自社内で開発を行う受託開発の案件を増やしていくことである。<br /><br />「受託開発を請けるということは、プロジェクトの全責任を負うことになりますので、高い技術力と相当な覚悟が必要になってきます。現在は、そういった力量を持ったメンバーが揃いつつあり、受託開発を視野に入れながら事業を展開しています。」と仮屋氏は語る。

同社の魅力について仮屋氏はこう語る。<br />「給与水準が低いといわれるこの業界の中で、当社ではある一定以上の給与水準を保っているという自負はあります。中級SEであれば年収500万は最低でも超えてきますし、上級SEですと600万近くまで実現可能です。もちろん経験、能力を考慮の上になりますが。<br />加えて、現在では安定した収益を生み出し、上場準備室を開設し、株式上場を視野に入れています。事業の安定性がもたらす、高い給与水準が当社の魅力の一つでしょう。」<br /><br />また、仮屋氏が「まじめな会社」と表現するように、社員が一生懸命働いているのが同社の特長である。<br /><br />取材時に同社の研修施設を見せていただいたのだが、セミナールームでは社員一人ひとりがまじめに研修に取り組んでいるのが印象的だった。一方、もう一つのセミナールームでは積極的に意見が交わされており、より実践的な研修を行っていた。同社が教育に力を入れているのが垣間見えた。最後に仮屋氏はこうメッセージを残してくれた。<br />「社員を大事にすることで、社員は一生懸命働いてくれます。そして、それが最終的には顧客満足に繋がってくるのです。社員一人一人が頑張っていい会社を作る、そんな会社を作っていきたいと考えています。共にいい会社作りを目指しましょう。」