株式会社リアライブ

“21世紀を代表する採用支援会社を創る”ことを目指している、株式会社リアライブ。
従来の就職情報会社や就職・採用コンサルティング会社などとは全く異なる、“超独自”のポリシーとメソッドをもって登場したユニーク極まりない存在である。そんな存在への期待値から、2012年の設立以来、3年で約400社のクライアントを獲得。アーリーステージは倍々ゲームに近い急成長を遂げている。設立2年目に早くも『ベンチャー通信』が選定する「ベストベンチャー100」に選ばれた。そして2016年1月には、自社専用250名収容セミナールームを備えた180坪のオフィス（六本木一丁目駅から徒歩1分）に移転する予定である。
「立ち上がりからこれほどの成果を上げる採用支援企業はそうそうないと思います」と、同社を創業した代表取締役の柳田将司氏は胸を張る。

同社のテーマは“入社3年後のミスマッチをなくす”こと。新卒で入社した新人の3年以内の退職率が、1995年から2011年まで、1年のみ除いて毎年30％以上に達している。入社3年以内の離職は、企業および人材の双方に大きなダメージを与える。企業が被る損失額は1名あたり1,500万円に及ぶという試算もあるが、白紙の状態から手間暇かけて教育して戦力化した人材を失うダメージは想像に余りあることだ。また人材にとっては、目立った成果を上げる前に離職することで、次なるキャリア形成に良からぬ影響を及ぼすことにもなる。

「この“入社3年後のミスマッチ”は、企業体力を蝕み、今後の日本を背負う若き人材の職業人としてのタフさを奪い、ひいてはこの国を弱体化させる元凶であると捉えています」と柳田氏は喝破する。そして、その原因は旧態依然たる就職・採用活動にあると考えたのだ。柳田氏は、採用コンサルティング会社で企業経営者や採用担当者に採用戦略の立案から実施までのサポートを手がけた後、大学生向け就職支援塾「内定塾」の立ち上げに関わり、2年間で約1,000名の学生を集客。そうした中で「企業や学生を個別に支援していてもきりがない。このままでは採用のミスマッチは決してなくならない」と痛感し、就職・採用活動のしくみそのものを抜本的に変革することを目的とする同社を創業した。

「大量の企業情報が掲載される就職情報サイトと、大量に送られてくるエントリーシートでは、学生も企業もお互いを見極めることは困難です。そしてセミナーや説明会から面接に至るまでも、企業も学生も互いに誇張し合っています。こんな就職・採用活動では、互いの本質は到底見抜けません。ここにメスを入れない限り、“入社3年後のミスマッチ”はなくならないと考え、それに変わる画期的な支援サービスを創出したのです」
そう柳田氏が力説するサービスやその実績とは、どういったものか。

日本では、日本経済団体連合会（日経連）に加盟する大手企業に対して「就職協定」が結ばれ、大手就職情報サイトもそれに準じる形で“（公開）解禁日”を遵守している。

2016年度採用の場合は、学業を優先させる必要があるとの名目で、大学3年の3月1日に解禁と前年よりさらに期間が圧縮された。同社は、わずか1年にも満たない期間で、学生が学業を行いながらの企業研究や、企業にとっては学生選びを行うことに無理があると考える。そこで、就活期間を圧縮する日経連などの方針とは真逆に、日経連加盟企業以外を対象として、就職情報サイト公開／就職活動解禁日より1年ほど前から就活イベント・セミナーや企業と学生のマッチングイベントを開催。2016年採用においては、それぞれ228回、110回開催といずれも業界No.1の実績を誇る。また、これらのセミナー・イベントに動員する学生数も、のべ1万2,000人以上と業界トップクラスだ。

この学生動員力が同社の大きな強みである。同社はTwitterやFacebookを活用し、学生を中心に累計約100万フォロワーを獲得している。うち、当該年度の就活対象となる学生は約10万人と、全体の25％に及ぶ。「今後もっと増やしていくことに取り組む」と柳田氏は意気込む。こういったSNSの活用法は同社独特のものだ。また、学生へのメール配信を配信件数ではなく、クリック数に応じて課金するサービスも業界初の試みである。

マッチングイベントの中味は、まさに“ミスマッチをなくす”ための独自のもの。商談やプレゼンなど実際のビジネスシーンを模したビジネスゲームを行い、採用担当者がその様子を「行動力」「思考力」「コミュニケーション力」という観点でチェックする。
「これで、短時間の面接では見抜けない学生の本質を見極めることができます」（柳田氏）。その採点内容をデータベース化し、企業が学生をセグメントしたイベントを開催する際に活用しているのだ。こうしたサービスも業界初である。
一方、学生にとっても、早期から様々な企業に接触することで自分のキャリアイメージをじっくり考え、最適な企業を探り出すことができる。

さらに、「Rebe」という国内最大級の“就活まとめ情報”サイトをオープン。登録会員に「人気企業1,000社の社員や辞職者などから聞いたナマ情報」や「人気企業1,000社の選考情報・エントリーシート見放題」などの情報を提供している。

今後は、第二新卒や中途採用などにも領域を広げ、業容を拡大していく計画がある。柳田氏は今後の事業展開ビジョンについて、次のように言う。
「学生データベースを活用して学生向けに就活支援以外のサービスや、大学卒業後にライフイベントに応じたサービスを展開していくことも構想しています。各事業は分社化し、ホールディングス体制に持っていくイメージですね」
地方にも拠点展開し、地方の企業や学生の就職・採用の格差是正にも取り組む考えだ。
学生へのアプローチというコアコンピタンスを活用し、2軸で業容を展開していく同社の成長戦略から、目が離せない。

そんな同社の企業風土や経営ポリシーを一言で表現すれば、“家族経営”に尽きる。“日本一、家族みたいな温かい会社”にこだわっているのだ。その真意について、柳田氏は次のように説明する。

「社員は家族同然です。実の家族よりも長い時間を共有するからです。ですから、一緒に食事もしたいし、一つ屋根の下で過ごしたい。当社は年に数回、社員旅行に行きますし、飲み会や食事会もしょっちゅう行っています。費用はすべて会社負担です」
2015年にはみんなでタイに行った。カラオケも会社の行事として楽しんでいる。また、家族である社員におしゃれをしてもらうために、“おしゃれ手当”なるものまで支給している。

したがって、そういったイベントに参加し社員との時間を共有したいと望むような人材しか採用していない。また、周囲よりも自分を優先する我の強い人や、「すぐにでも起業したい」という人も馴染まない。「この会社を盛り上げることを何よりも喜んでやってくれる人に来ていただきたい」と柳田氏は期待を寄せる。

まだ十数名の小さな組織。整っていない要素も少なくない。だからこそ、何ごとも「まず自分でやってみる」というポジティブな姿勢の人材が求められる。
「自分たち家族で会社をつくっていける醍醐味が味わえると思います」と柳田氏は呼びかける。