ヤオキ株式会社

ヤオキ株式会社は、インターネット広告事業を軸に、顧客企業の課題解決をサポートする企業だ。
ポータルサイトや各種ウェブメディア、メルマガなどの広告枠の販売やリスティング広告の出稿サポートなどといったインターネット広告関連サービスの他に、ウェブ制作やウェブマーケティング支援、ウェブコンサルティング等といったソリューションを顧客の課題やニーズに合わせて提案している。

クライアントには、大勢の熱心な女性ファンを持つ興業系企業や金融系企業、小売り企業など、いずれも業界トップクラスの大手企業が多い。
これらの企業の殆どが、創業者の代表取締役・舘世志仁氏が、前職のサラリーマン時代から信頼関係を地道に積み上げてきた顧客である。舘氏のサラリーマン時代にまで遡ると、取引歴は10年以上に及ぶ。

この長期に渡る取引の中で培ってきた顧客との信頼関係が、同社の成長を支えるベースとなっている。
2010年6月に設立した同社は、初年度から黒字決算で終えた。その安定した経営状況は、無理をして数字を追わずに、顧客の課題解決に集中して取り組める状況を生み出している。そしてその姿勢が新たな顧客からの信頼獲得へと繋がり、継続的に業績を伸ばす結果を導いているのである。

顧客の課題解決を優先すること。それは、同社における仕事の基本姿勢だ。

「毎月の営業売上目標を達成することを優先すると、お客様の顔が見えなくなり、本質的なニーズが拾えなくなってしまいます。弊社では、幸いなことに、安定した経営状態が保てていることもあり、自社の利益を優先する考え方を排除し、お客様の課題解決を優先した仕事を出来る環境です。それが、弊社の強みであると自負しています」（舘氏）

舘氏は、同社を創業する以前、約10年間、少人数の広告代理店で営業マンとして働いていた。現在の営業スタイルは、そのサラリーマン時代に築かれたものだ。

「広告代理店の営業マンが販売する商品は広告商品ですが、単純に広告枠を売りに行ってお仕事をもらえる状況は殆どありません。媒体資料さえあれば事足りるような営業手法では話すら聞いていただけません。そこで私は、いかに付加価値を乗せる事が出来るかを模索しました。

お客様の課題やニーズに耳を傾けると、本質的に必要とされているものは広告ではないこともあります。お客様自身も、本質的な課題に気付いていない場合もある。
私は、広告枠を販売することを目的とするのではなく、お客様の課題を解決することを目的とした営業を行ってきました」（舘氏）

舘氏は、このような営業スタイルで顧客の課題解決に貢献し、顧客との絆を深めて来たのである。新規開拓営業においては、まず顧客の話に耳を傾けることに徹する。そして、長期的な関係構築に力点を置いて顧客と向き合う。
お互いに信頼できる関係性を構築してこそ、本質を捉えたソリューションの提案が可能となると舘氏は考えている。

2012年夏までに資本金を1000万に増資する計画を立てる同社。だが、事業方針として舘氏が掲げていることは規模の拡大ではなく、仕事の質の向上だ。

「インターネット広告およびウェブマーケティングの業界は、変化が早く未来の予測は困難です。TwitterやFacebookが、急激に広まったように、これからも様々なムーブメントが立ち上がって来るでしょう。しかし、大切なのはそのようなムーブメントに振り回されないことです。メディアや広告枠が先にあるのではなく、あくまでクライアントの課題が先にあるのです。今後も、お客様の課題に寄り添った仕事を継続していきたいと考えています」（舘氏）

現在、同社では広告の取扱い量だけではなく、ウェブ制作の業務量も増え続けている。顧客の要望に応え、増え続ける業務量をカバーしながら、仕事の質の向上を果たすためには、社員の増員が不可欠だ。
同社は、新たな人材を迎え、より高いサービスクォリティの実現を目指している。

顧客の課題解決を優先し、顧客のニーズに忠実に応えること。舘氏が自社の社員に求めることは、そのミッションを達成することのみと言っても過言ではないだろう。

現在、同社の事業は、舘氏を含む全ての社員が与えられた業務テリトリーをしっかり守ることで成り立っている。舘氏は、各自が与えられた責任を全うできるよう、可能な限り働きやすい体制作りに取り組んできた。今後もその方針は変わらない。

同社が請け負うウェブ制作業務の主要クライアントは興業系の企業で、公演ごとにウェブサイトを立ち上げている。現在は、その多くを同社が請け負う。制作を担当するのは2011年の年明けに入社した女性社員だ。
もともとエンターテインメントの世界が好きで、テレビ局でウェブ制作に携わっていた経験を持つため、作品ごとの世界観を表現する技術でクライアントからの評価も高い。

気を付けていることは、単純に仕事をこなすだけではなく、クライアントのニーズを的確に捉えて提案に反映させることと、クライアントや外部協力会社など関係者全体の動きを意識してプロジェクト全体が円滑に進んでいくことだ。

「プロジェクトに関わっている人々がどのようなゴールに向かって、どのようなことをしているのかを考えながら仕事をしています。一方では、クライアントの細かな要望にスピーディに対応する必要もあり、タイトなスケジュールをこなさなければならないこともあります。
ただ、弊社では自分に与えられたミッションをクリアしてお客様に迷惑をかけなければ働き方は自由です。全て任されるため重責ですがやりがいがあります。また、ミッションに集中出来る環境が整っているので仕事はしやすいです」（ウェブ制作担当者談）

新たなメンバーを迎えるにあたって、同社が求める人物像は、与えられた仕事を着実に実行し順序立てて信頼を積み立てていける素養を持った人材だ。

「与えられた仕事をきちんとこなさない人に、新しい仕事を任せることは出来ません。与えられたミッションを忠実にこなしながら信用残高を増やしていける人には、スキルアップをバックアップする用意は出来ています」(舘氏）

同社は歴史は浅くても、初年度から黒字を達成し財務状況はかなり良く、安心して働ける環境が用意されている。
自立した働き方で自分のスキルを活かし、さらに自己を成長させることが可能な会社だ。