自分で拾った仕事には最後まで責任を持つ。それさえできれば、仕事に境界はあまりなく、業務範囲を自ら広げられます。
当社は、かなりドライな会社です。完全フルリモートなので、休憩室で雑談したり、隣の席の人にちょっと愚痴をこぼしたりすることもありません。仲間とワイワイ働きたい人には、正直あまり向いていないと思います。 だからこそ、人事として強く意識しているのが、足りない人間関係の温度を保つことです。入社直後は週1回、その後も月1回は1on1を入れ、仕事だけではなく、メンバーの現状をケアできるようにしています。会社のドライさをなくしたいわけではありません。無駄な人間関係に時間を使わず、仕事へ集中できることは当社の良さでもあります。ただ、その環境で一人で抱え込み、気付いた時には限界だった、という状態にはしたくないんです。 私自身、最初はアシスタントの人事担当として入社しました。採用した人が入社後に上手くいかなければ、「そこまで私が見た方がいいですよね」と1on1も担当するようになり、総務や経理でも必要な仕事があれば「それ、私がやります」と手を挙げて、業務範囲を自ら広げてきました。気付けば人事部長になり、人事・総務・経理まで担当しています。 責任を持ってやるなら、仕事の境界はありません。その代わり、自分で拾った仕事には最後まで責任を持つ。そんな会社だからこそ、人事も受け身では務まらないと思っています。
当社で気持ち良く働くことが難しいのは“意識高い系”。理想のキャリアや働き方のイメージだけが先行して、泥臭い仕事を引き受けられないからです。
完全フルリモート、フルフレックス、年間休日122日以上。条件だけを見れば、かなり魅力的な会社だと思います。求人を出すと、6週間で約1,600人の応募が来ることもあります。採用倍率だけならGoogle並みです。けど、応募者を沢山集めたいわけではありません。 「好きな場所で自由に働けそう」「自分らしい働き方ができそう」という理由だけで入社すると、おそらくかなりギャップがあります。裁量と責任は裏表です。最初から好き勝手に仕事を進められるわけではありませんし、成果が出なければ「なぜできなかったのか」「なぜ、その方法を選んだのか」は徹底的に聞かれます。 私はアパレル業界で約13年働き、店長やSVも経験しました。これまで1,500人ほどの面接を担当してきました。その経験から言うと、当社で気持ち良く働くのが難しいのは、いわゆる“意識高い系”の人です。意識が高いこと自体は、いいんです。問題は、理想のキャリアや働き方のイメージだけが先行して、そこへたどり着くまでの泥臭い仕事を引き受けられないことです。 仕事なんて、思い通りに進まないことの方が多い。結果が出なければ考え直し、駄目なら別の方法を試す。その繰り返しです。きれいな仕事だけしたい人ではなく、結果が出るところまでしっかり責任を持ってやれる人。そういう人と働きたいですね。
自由が欲しいなら、その自由を任せてもらえるだけの仕事をする。それがナンシーの基本的な考え方です。
人事なのにフルリモートで仕事ができるんですか、と聞かれることがあります。できます。ただし、フルリモートだから仕事が楽になる、という感覚はありません。 当社では、出社しているか、何時間パソコンの前に座っていたかは評価されません。見られていなくても自分で仕事を進め、必要な時には周囲へ連絡し、問題が起きれば自分で対応する。そういう働き方ができることを前提に、働く場所や時間の選択を任されています。 私の仕事も同じです。採用面接はオンラインですし、社員との1on1もオンラインです。それでも、相手の表情や言葉の変化を見ながら、少し様子がおかしいと思えばこちらから声をかけます。人事だから対面でなければ人と関係をつくれない、とは思っていません。 当社のフルリモートは、福利厚生として用意された「自由な働き方」とは少し違います。自分で考え、自分で動き、成果へ責任を持てる人に、必要以上の制約をかけないための仕組みです。 細かく管理されたくない人には、とても働きやすいと思います。その代わり、「誰かが見ていないと動けない」という人には、かなり厳しい環境です。自由が欲しいなら、その自由を任せてもらえるだけの仕事をする。それが当社の基本的な考え方です。
理由を聞かれること自体を苦痛に感じる人には、息苦しい会社。自分で正解に近付いていく過程を楽しめる人にマッチする環境だと思います。
当社では、アイデアを出すと「なぜ、それがいいと思ったの?」と聞かれます。目標を話せば、「なぜ達成したいのか」「いつまでに達成するのか」と掘り下げられる。そういうやり取りが日常的にある会社です。 広告事業部では、広告運用やクリエイティブ制作、LP制作等を担当しています。私は現在マネージャーですが、今もプレーヤーとして実務に入っています。 当社は、「これをやればいいと言われたからやりました」ではあまり通用しません。事業が既に仕組み化されていて、自分の担当だけをこなせば会社が回る環境とは違います。そもそも、なぜこの仕事が必要なのか。なぜこの施策を打つのか。それを考えた上で動くことが求められます。 だから、理由を聞かれること自体を苦痛に感じる人は、たぶん息苦しいと思います。「いいと思ったからいい」では終わらないので。 逆に、数字を見ながら仮説を立て、試して、結果を見て、また考えることが好きな人には合うはずです。正解を教えてもらうというより、自分で正解に近付いていく仕事なので、その過程を面白いと思えるかどうかが大きいと思います。
必要な経験を積み、事業を作れる人材になって出ていく。その成長を支えられるマネージャーでありたいと思っています。
当社では会社員のまま事業を作る経験はできます。「こういう事業をやりたい」と提案すれば、内容次第では会社のお金を使って試すこともできる。周囲からアドバイスをもらいながら自分で回し、上手くいったかどうかは結果で判断する。ある意味、起業の疑似体験に近いと思います。 私自身、マネージャーになってから、人を育てることには思った以上に興味があると気付きました。将来独立したい人がいるなら、必要な経験を積み、事業を作れる人材になって出ていく。その成長を支えられる人間でありたいと思っています。 一方で、全員が起業を目指す必要もないと思っています。私は、独立したいと思ったことがあまりありません。金銭欲や物欲もそれほど強くないですし、「絶対にこれをやりたい」というものも、昔からあまりないんです。何か役割を与えられたら、その中で目の前の課題に集中して結果を出す。その方が私には合っています。リーダータイプばかりが集まっても、たぶん喧嘩すると思いますよ。
