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株式会社ナンシー

  • IT/Web・通信・インターネット系

事業モデルも個人評価も成果主義!協業会社とビジネスを創るWeb広告会社

企業について

事業でも個人でも「成果主義」を徹底している会社がある。Web広告事業とEC物販事業を展開する株式会社ナンシーが、その会社の名前だ。

一般的なWeb広告代理店として事業を始めた同社だが、今は違う。主力のWeb広告事業で取り組んでいるのは、広告運用の受託ではない。AI関連のオンラインスクールやコンサルティングサービスを展開する企業と協業し、マーケティングを起点に事業を共同運営している。

協業を始める際には、広告費等の経費の負担割合と、生まれた売上の配分率を決める。返金が発生すれば、契約に沿ってリスクを分け合い、当然同社も返金分を負担する。広告運用の対価として手数料を受け取るのではない。利用者を増やし、協業する事業の売上を伸ばすことが、同社の利益に直結する。同社もリスクを負う。その分、リターンも大きい。

「一般的な広告代理店では、決められた予算の中で広告を運用し、結果を報告して仕事が終わることもあります。当社は、協業先と同じ側に立って事業を動かします。広告費等の経費も負担し、売上も決めた割合で分ける。成果が出なければ、当社の利益も生まれません。お互いが本気で事業を伸ばさなければ成り立たない関係です。現在、協業先は3社あり、そのうちの一つは、まさに事業が動き始める段階です」(人事部長・長野夕子氏)。

同社で最初に考えるのは、広告をどう運用するかではない。協業先のサービスを、誰に、どのように届ければ事業が成長するのか。顧客像や訴求を考え、LP、コピー、広告クリエイティブを作る。数字を見ながら打ち出し方を変え、反応が良ければ新たなキャンペーンを企画する。必要に応じて広告運用の一部を外部へ任せながら、入会者数や売上、利用開始後の状況まで追っていく。

「当社では、一つの広告施策だけでなく、事業全体の数字を見られます。何人が入会し、どれだけ売上が増え、入会後にどうなったのか。結果が分かるから、次のキャンペーンや新しいローンチも自分達で考えられます。広告は、事業を成長させるための手段の一つです。最初から事業を作る側に立ち、マーケティング全体を動かせるのが、この仕事の面白さです」(長野氏)。

もう一つの柱となる物販事業では、食品、日用品、玩具等を仕入れ、複数のECサイトで販売している。Web広告だけに収益を依存しないため立ち上げた事業で、将来は蓄積した販売ノウハウを生かし、OEMによる自社商品の開発にも取り組む構想だ。

広告代理店として始まり、マーケティングの力で事業そのものを動かす会社へ。同社のWeb広告事業で求められるのは、広告を回す人ではない。「どうすれば、このサービスの売上を伸ばし、事業を成長させられるのか」から考え、利益が生まれるまで動かし続けられる人である。

協業先とリスクを分け合い、成果によって利益が決まる。ならば、社員の評価も成果で決める。同社の考え方は明快だ。年齢、学歴、在籍年数、働いた時間。そんなものは問わない。売上を伸ばした。経費を減らした。新しい仕組みを作った。事業の利益へ何をもたらしたかで、全ての評価が決まる。

同社では、人が時間をかけて作業したという事実は、成果として評価されない。AIに任せられる仕事はAIへ渡し、人は何をするべきかを考える。成果を生み出す方法を見つけ、事業を前へ進めることに全神経を集中させる。

Web広告事業部では、LPや広告クリエイティブの展開、ABテストの分析、コミュニケーションアプリで送るメッセージの作成等に生成AIを活用している。問い合わせに電話で応答するAIも、社内のメンバーが既存のサービスを組み合わせて作った。専任のエンジニアが開発を担うのではなく、マーケター自身がAIを使い、自分達の仕事を自動化している。

「決められた仕事を確実にこなせる。それだけでは、当社で働き続けるのは難しいと思います。手順が決まった作業は、もはやAIに任せられます。人に求めているのは、何を作るべきか、なぜ数字が伸びないのか、次に何を試すのかを考えることです。AIに作業を任せ、人は事業を伸ばすための判断に時間を使ってほしいと考えています」(長野氏)。

会社も、社員へAIの積極活用を求めるだけではない。主要な生成AIについては、有料の上位プランを利用できる環境を用意。一人当たり月2万円程度のAI研究費も支給している。新しいAIサービスが登場すれば、細かな社内承認を待たずに試せる。使えなければ止め、成果に繋がるなら継続する。社員一人ひとりが自分で道具を選び、仕事へ組み込むことを推奨している。

AIによって作業時間を減らしても、人に求める成果の水準は下げない。むしろ、定型的な仕事をAIが担えるようになるほど、採用と育成の基準は高くなる。

入社後には、約3カ月の研修期間が設けられている。課題としてLPや広告コピー等を作り、提出するたびにフィードバックを受ける。「なぜ、この表現が良いと思ったのか」「ほかに方法はないのか」と問い返され、考え直して再び提出する。その繰り返しを乗り越え、研修を通過できるのは約3割だという。

「研修中は、嫌になるほどフィードバックを受けると思います。何度LPを作っても駄目だと言われ、キャッチコピーを出しても、なぜ良いと思ったのかと問い返される。正解を教えてもらい、そのとおりに作れば終わる研修ではありません。自分で理由を考え、改善し、もう一度出す。その壁打ちに向き合えなければ、途中で心が折れてしまいます」(長野氏)。

社名の由来となったのは、「No Attack, No Chance.(N.A.,N.C.)」というゆるぎないポリシーだ。挑戦しなければ、チャンスは訪れない。同社が求めているのは、失敗しない人ではない。試した結果を数字で捉え、原因を考え、次の行動へ繋げる人材だ。

「当社では、楽に働きたい人は気持ち良く働けないと思います。決められた仕事をこなし、誰かが答えを出してくれるのを待つ人も、残れないと思います。上手くいかなければ、数字を見て原因を考え、別の方法を試す。考え抜くこと自体を楽しめる人にとっては、思い切り挑戦できる会社です。『No Attack, No Chance.』を、自分の仕事で体現してくれる人と働きたいですね」(長野氏)。

事業も、個人も、成果主義。同社は、協業先と事業の成果を分け合うだけでなく、社員にも、生み出した成果を報酬として返している。

評価の基準となるのは、年齢、学歴、在籍年数、ましてや“努力の量”ではない。会社の利益へどれだけ貢献したか。それだけで評価が決まる。決められた時間、真面目に働いたことだけでは評価されない。

成果主義を掲げている以上、何を評価しているのかを隠さず、社員へ明確に示す。協業先との売上配分、事業に使った経費、会社に残る利益を記録した資料は、全社員が閲覧できる。社員ごとに利益の配分率が設定され、基本給とは別に、会社の利益と個人の配分率を基に賞与が決まる。自分の仕事によって会社の利益が増えれば、受け取る金額にも反映される仕組みだ。

「成果主義を掲げるなら、会社が何を成果と考え、報酬へどう反映するのかも明確にする必要があります。会社の利益に自分の配分率を掛ければ、次の賞与も把握できます。事業が伸びれば、これだけ受け取れる。数字が厳しければ、賞与にも影響する。成果がどのように還元されるのかまで、誰にでも分かります。良い数字だけでなく、悪い数字も隠さない。成果と報酬の関係を曖昧にしないための制度です」(長野氏)。

成果へ責任を持つ代わりに、働く場所と時間は社員に委ねている。Web広告事業部は、入社初日から完全フルリモート。裁量労働制を基本としたフルフレックスを採用しており、出社を求められることはない。コロナ禍以前から同社がこの働き方を続けてきたのは、通勤や出社による管理を非効率だと考えているからだ。

「出社している姿を見なければ管理できない人や、監視しなければ仕事をしない人とは、フルリモートで一緒に働けません。当社が確認するのは、何時間パソコンの前にいたかではなく、どのような成果を出したかです。働く場所も時間も自由にする以上、何か起きれば自分で対応し、仕事を止めない責任も発生するはずです」(長野氏)。

離れて働いていても、社員同士の連絡が少ないわけではない。仕事上のやり取りはチャットが中心で、レスポンスの速さが求められる。代表の永江慶充氏から新しいAIの活用方法が共有され、メンバー同士でも必要とあれば、その場でオンラインミーティングを開く。

「議題がなくても毎週集まる定例会議を、徹底して排除しています。必要な時に、必要な人が話す。完全フルリモートやフルフレックスは、仕事の負担を軽くするための制度ではありません。自己管理を徹底し、周囲と素早く連携して成果を出せる人が、不要な制約を受けずに働くための仕組みです」(長野氏)。

働き方にも、成果から逆算する考えが貫かれている。長く働くことを称賛せず、結果が出るまで考え、何度でも試すことを求める。徹底した成果主義を受け入れられない人には、マッチしない会社であることも事実だ。だが、マーケティングの力で事業を作りたい人には、高い水準の仕事へ挑み、成果に見合う報酬と自由を手にできる環境がある。

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企業情報

会社名

株式会社ナンシー

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > Webマーケティング・ネット広告

資本金

1,000万円

設立年月

2013年10月

代表者氏名

永江 慶充

事業内容

WEB広告事業
物販事業

株式公開(証券取引所)

非上場

従業員数

22人

平均年齢

35歳

本社住所

東京都新宿区新宿5-10-20 JKK本社ビル2F

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