前職とは全く違うSNSマーケティングの会社を立ち上げたのはなぜですか?
私は経営者一家の家系だったので幼い頃から経営者という存在が身近にあったことが、10代で起業を志した背景にあります。でも、事業を立ち上げる時は「世の中に明確に需要があること」を軸に考える「マーケットイン」のタイプ。個人的な興味や関心を、事業を始める理由にはしないというポリシーがあります。 だから初めに立ち上げた運送業はEC市場の需要が高まっていたことが理由でした。SNSマーケティングも、当時私は知識もなかったですし、正直今も特別興味があるわけではないんです。運送業を売却した後に、たまたま本屋でSNS活用のノウハウ本を見かけて、「このノウハウをBtoB向けに提供すればビジネスになるんじゃないか」と直感的に思ったのがきっかけですが、当時多くの企業がビジネス活用に乗り出した頃で、ノウハウの需要が急速に高まっていたことが理由です。
そんな中で、現在の事業の強みはどのように作られたのでしょうか?
3名で創業しましたが、会社が急成長したことによって考え方や成長に不一致が生まれて結局2名が退職し、私が代表取締役になりました。 当時はバズを考え数字だけを追っていたのですが、契約数が増える一方で解約も続出しました。それで騙し騙しのSNS運用ではなく本質を見抜く必要があると考えるようになったんです。2021年にジョインした田中は、外部からのインプットを取り入れて発言し、まずはやってみるという努力をし続けられる人。この頃からSNSマーケティングにクライアントが求めている本質を感じて取り入れるようになりました。 SNSだけだと反響数が追い切れず、結局顧客満足度の低下に繋がる。だからSNS経由で何件が媒体に流入したのかまで追って、追えない部分は企業の人事や担当者に毎月ヒアリングを行う。こうした、他社がやらないことをやることに価値があり、それに時間を使うことに価値があるということに気づいたんです。
採用領域を中心に支援するようになったのも、この頃からですか?
2023年に取締役として久保田がジョインしてからです。久保田は営業力が長けていて、自分の損得に関係なく人のために動ける人。人付き合いの上手さから人脈が広く、周りから紹介されるチャンスを掴み取れるという強みを持っていました。日本の大手人材関連会社出身だったこともあって顧客への営業は採用目的が多かったですし、私たちの本質的な提案を理解し、投資してくださるクライアントの層が格段に広がりました。これが今の事業基盤になっています。 採用はどの企業も最大で永遠の課題なので、契約率や解約率が少ないのではと言われるのですが、当社は採用にかけられる費用が多い会社・採用単価が高い会社、つまり大手や準大手企業をクライアントに持っています。そして、そんなクライアントの「SNS運用、マーケティング領域を握れていること」が強みです。これこそが、KUTSUHIMOの経営基盤と安定性を支えているといっても過言ではないと思っています。
10代で起業していますが、仕事の価値観や人生観は変わりましたか?
変わりました。経営者をしてきて思うのは、「お金で個人を癒やすには限界がある」ということです。 例えば自分で稼いだお金や、お客様からの評価で得られる幸福には限界があります。ではその先にあるのは何かというと、「その幸せな気持ちを誰かにシェアしたい」という気持ち。その気持ちは無限だなと感じるんです。 私は今、自分が動いて稼ぐことにはあまり興味がありません。それよりも、社員や役員が自分たちの頭を使って、多少粗削りだとしても行動して作りあげたものに対して非常に喜びを感じています。そして、「自分の幸せを誰かにシェアしたい」という想いは社員にも持っていてほしい。自分で会社やポジションを作りあげていった先に、大切にしているカルチャーや伝統を新しい仲間に受け継いでいってほしいです。 私も築き上げてきたことを落とし込んでいくので、人生観や大切にしていることに共感してもらえる人と一緒に働きたいと思っています。
求職者にメッセージをお願いします!
誰もが名前を授かって生まれているので、世の中や企業などに「名を残す人間」になってほしいと思っています。私がKUTSUHIMOというブランドを上場させて一つの基準を立てるというのも、“世の中に名を残す”という表現の一つです。 これからこのSNS業界に“基準という旗”を立てに行くので、一緒にその基準を作る仲間になってほしい。M&Aによる子会社の社長や、新事業の幹部責任者、CXOになってほしいと考えていますし、「自分がなる」という想いを持った人にぜひ入社してほしいです! これから上場を目指していく中で、一緒に鐘を鳴らせる存在になりませんか?