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株式会社Univearth

  • IT/Web・通信・インターネット系

SaaS型受発注システムを軸に多角展開。運送業界の改革を目指すスタートアップ

上場を目指す
自社サービス製品あり
カジュアル面談歓迎

企業について

99%を中小零細企業が占めると言われる運送業界。労働規制強化に伴う“2024年問題”等の課題は未だに解消されず、非効率な商習慣が残る中で、深刻な人手不足に悩まされ続けている。株式会社Univearthは、そういった課題を解消すべく、業界全体のDX実現を目指した事業を展開するスタートアップ企業である。

運送業界が抱える非効率さの主な要因は、七次請けも珍しくないという複雑な多重下請け構造と、電話やFAXを使った受発注業務、個別Excel等によるアナログな管理手法である。

特にしわ寄せを受けるのは荷物を運ぶドライバーだ。例えば複数の門を構える広大な敷地の工場に荷物を運ぶ際、出発時に渡された手書きの指示書だけでは、どの門から入って、誰に届ければ良いのかまでは判断できない。そこで現場付近に着いてから発注主に電話をかけて確認することになるのだが、上流に遡って一件ずつ確認していかなければならない。七次請けにもなれば、一つの問題を解決するため6カ所に電話する必要があるが、それぞれ1回の通話で解決できるとは限らないため、膨大な手間と時間がかかってしまう。

同社の代表取締役/CEO・谷口臨太朗氏は、自ら大型トレーラー運転手として、その不条理さに身をもって体験してきた人物だ。

「一次請けでも七次請けでも、運賃以外の情報は全て同じです。しかし発注者側は自社の受注金額を伏せるため各社フォーマットを書き換えて下請けにFAXするという、無駄な業務が発生しています。そういった何重構造にもなっている受発注業務をデジタル化すれば、ドライバーの拘束時間も短くなると考えてSaaS型の受発注サービス『LIFTI』を開発しました」(谷口氏)。

『LIFTI』は、通常、電話やFAXで行われている配車依頼から、リアルタイムの運行状況確認、さらには受領書や請求書のデジタル自動生成まで、一連の取引プロセスを一つの画面で一元管理できるプラットフォームだ。運送会社向けの『LIFTI carriers』と荷主企業向けの『LIFTI partners』で構成され、フリーミアムモデルを採用しているため、荷主から実運送を担う中小零細の運送業者まで、即座に導入して運用できるのが大きな特徴だ。

「個社の業務効率を目的とした物流業界向けのサービスは既に存在していますが、単体で業務効率化を実現したとしても、“ドライバーが毎日家に帰れない”という業界構造に起因する本質的な課題は解決できません。そこで、資金力のない中小零細企業でも導入できるよう、フリーミアムモデルを採用しました。さらに業界構造を変える仕組みを実現するために、実運送サービスを開始し、様々な実験を行っているところです」(谷口氏)。

長距離トラックのドライバーが毎日家に帰れる仕組みを模索するため、同社が行ってきたのは、同社のビジョンに共感する運送会社のグループ化だ。2025年4月に岡山の運送会社をM&Aにより子会社化し『LIFTI』と実運送をセットで提供するデジタル運送『LIFTI line』をスタート。その後、大阪と浜松に拠点を構える運送会社の子会社化、鳥取県倉吉市の運送会社との資本提携を進め、ネットワークを広げてきた。

輸送ネットワークを活用して同社が行っているのは、福岡から関東までの幹線輸送における中継輸送の試みである。例えば大阪から東京への運送では、浜松の拠点を中継基地として活用。大阪~浜松間、浜松~東京間は、それぞれ高速利用で4時間の距離だ。大阪~東京間を1台で走り続けるとした場合、国が定めるガイドラインを遵守すると、往復で2.5日を要するが、浜松で中継すれば、それぞれの区間は往復1日で済む。同様に各拠点をハブとして使えば、関東から福岡までの輸送を、4時間単位で中継しながら行うことが可能となる。今後はさらに北関東、福岡等にネットワークを広げ、日本全国をカバーする体制を築く計画だ。

中継輸送の仕組みが構築されれば、1日当たりの生産性も高まる。従来、復路便は往路の7掛け程度に値切られてきた上に、1往復に2.5日を要するため1日当たりの売上(日商)は薄まっていた。しかし、ネットワークを活用することで無理やり復路便を埋めるための営業をする必要がなくなる。中継なら1日(日帰り)の運行内で、常に正規運賃の往路便だけを効率良く回転させられるため、各区間を走る運送会社の日商は、それぞれ従来の2倍程度にはなる計算だ。

「中継輸送は厚労省も推奨していますが、拠点もなく保有車両も少ない中小零細には困難です。他社と提携するにしても運賃の配分、中継地点における荷物の積み下ろし等、クリアしなければならない問題が多すぎます。デジタル運送の取り組みで『LIFTI』に蓄積されたデータを活用しながらモデルを構築し、中小零細同士のアライアンスを支援したいと考えています」(谷口氏)。

同社が目指すのは、中小零細の運送会社がITや金融の恩恵を享受できる“スマート物流の大衆化”である。2026年7月には資金繰りを改善する運送業者専門のリファクタリング相談窓口『LIFTI cash』をローンチ。プラットフォームに蓄積された受発注データを活用して債権を裏付けることで、通常10%程度かかる手数料を最安5.0%まで引き下げ、早期の現金化を支援する。

『LIFTI』の導入社数は、リリースから3年の間に200社を超えた。直近では、大手宅配会社の海上貨物や航空貨物を扱う部門との取引もスタートしている。そういった大手をはじめとする顧客からの声や、『LIFTI line』を通して得た結果を基にサービスをブラッシュアップした上で、業界全体のインフラとして発展させるべく拡販フェーズに移行するとともに、実運送サービスやリファクタリングサービス等の収益性を高めていく計画である。

同社は現在、今後の急成長を見込み、カスタマーサクセス(CS)やシステム開発に携わる社員の採用に注力している。

同社の開発体制は独特だ。顧客の声をダイレクトにプロダクトに反映させるため、CSを担当する社員が機能の実装まで一気通貫で行う。CSと開発を分業することによって生まれるコミュニケーションロスを排除し、スピーディーにプロダクトを改善していくための開発スタイルだ。

「CSやセールスが顧客の要望を聞いて、その要望を開発に回して作ってもらう開発手法が一般的ですが、顧客と接点を持つ者がシステムを運用する現場で声を吸い上げ、自分で直接作る方が実装のスピードは圧倒的に速まります。CSをやりながら、自分でコードを書いていくスタイルが最善だと考えています」(谷口氏)。

そのため求めているのは、技術力よりもコミュニケーション力の高い人材だ。現在在籍するCSのメンバーも、プログラミングの実務は未経験からスタートした社員だ。コードの生成にはAIを最大限に活用し、SaaS企業で最高技術責任者を務めた後に同社に参画した取締役/CTO・落合雄一氏や、独学でプログラムを習得した谷口氏らのレビューを受けながら、プロダクトの品質を維持してきた。今後も、その基本スタイルは維持していく方針だ。

「『LIFTI』は、私の経験に基づき、運送業界で働く全ての人々の暮らしと働き方をより良くしたいという思いからスタートしました。運送業界は課題が山積しているため、やるべきことが沢山あります。何かに挑戦したい、同じ目標を共有する仲間達と一緒に社会を変えていきたい、そんな思いを持った人には面白い仕事だと思います」(谷口氏)。

業界構造を変えていくには、運送業界を深く知る必要があるが、入社時点で精通している必要はない。現場の声をダイレクトに聞く機会が抱負な上、1on1ミーティングの際等に谷口氏自身が運転するトレーラーに同乗して長距離ドライバーの仕事を垣間見る機会もある。

「業界構造を変えるなら、業界の人が思い付かない視点が必要です。運送業界の特殊性を知ってもらった上で、自ら課題意識を持ち、型破りな発想で解決できる人材を待っています」(谷口氏)。

現在、同社本体の従業員数は約15名。起業家や、金融、財務等、それぞれが専門性を身に付けた人材達が、谷口氏が掲げるミッション(“共に届ける”)やビジョン(“スマート物流の大衆化”)を共有し、物流業界に関わる人々の働き方や生活をより良くするために一体となって業務を行っている。また、代表の谷口氏を筆頭に穏やかで誠実なメンバーが集まるため、人間関係で悩まされず、業務に没頭できる環境である。

さらに、自宅でのリモートワークを含め、各自がプロフェッショナルとしてメリハリをつけながら働ける自由さもある。自身の職域に型をはめず、大きな裁量の下、自らの可能性を広げたい人にとって、同社はこれ以上ない挑戦の舞台となるだろう。

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インタビュー

株式会社Univearthのインタビュー写真
代表取締役 / CEO・谷口 臨太朗氏 1989年生まれ。鳥取県出身。2007年、大阪で写真家としてキャリアをスタート。2010年、デザイン事務所を設立。並行して友人の家業を手伝い、長距離トレーラー運転手として全国を走る。第一子誕生を機に離職し、2019年2月、株式会社Univearth創業。運転手の経験を基に運送業界のDXを構想し、物流取引管理SaaS『LIFTIシリーズ』をリリース。2025年、デジタル運送『LIFTI line』をスタート。「スマート物流の大衆化」を目指し、事業を展開中。

── 長距離トラックの運転手をすることになった経緯をお話しください。

私は、報道カメラマンだった父親の影響もあり、18歳の時にフォトグラファー(カメラマン)として活動を始めました。約5年間、飲食店等の宣材写真を撮り続けていましたが、21歳の時に、デザイン学校を卒業した実の弟と、義理の妹と私の三人でデザイン会社を立ち上げたのです。私も写真が撮れるので「クリエイティブの領域で何とかやっていけるのではないか」と考えました。

長距離トラックの運転手をすることになったのは、24歳頃のことです。友人が、父親が経営していた運送会社を継ぐことになり、「手伝ってほしい」と声をかけられたのが始まりでした。当初は事務所に勤務してバックオフ... 続きを読む

企業情報

会社名

株式会社Univearth

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > インターネット/Webサービス・ASP

企業の特徴
カジュアル面談歓迎、上場を目指す、自社サービス製品あり
資本金

5億7,899万6672円(資本準備金を含む)

設立年月

2019年02月

代表者氏名

代表取締役 谷口 臨太朗

事業内容

物流DXプラットフォーム『LIFTI』の開発

株式公開(証券取引所)

主要株主

千葉道場ファンド GREE Ventures CARTA VENTURES FFGベンチャービジネスパートナーズ 有限会社 福井事務機 Theta Times Ventures

従業員数

15人

本社住所

大阪府大阪市福島区福島5-1-12 阪神福島駅ビル 8F

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