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インタビュー画像執行役員 研究開発本部長 山本 一郎氏 高砂熱学工業一筋30年の生え抜き社員。入社以来、本業の空調設備工事の仕事で活躍。大阪支店・東京本店・エンジニア事業部で活躍の後、2021年に研究開発本部へ異動。2022年から本部長を務める。

高砂熱学工業株式会社の研究開発本部は、どんな役割を担う部署ですか?

私達の部署は、技術開発と事業開発を連携させることで、お客様に新しい価値を提供することをミッションとしています。技術者が生み出した新しいテクノロジーを、ソリューションとして形にし、現場で活用できる形で届ける。その橋渡しを担うのが私達の役割です。 現在、特に力を入れているのが「カーボンニュートラル」事業です。日本の大手企業を中心に、GX(グリーントランスフォーメーション)と呼ばれる温室効果ガス削減の取り組みが加速しており、私達はそのGX推進を技術面から支援しています。 具体的には、水に電気を流して水素を生成し、それを化石燃料の代替として活用する取り組みです。当社のソリューションでは、水素製造に使う電力を太陽光や風力、バイオマス等の再生可能エネルギーで賄うことで、製造から利用まで温室効果ガスを一切排出しない「グリーン水素」の技術を実現しています。私達のソリューションを導入して化石燃料から水素エネルギーへ移行する、当社では2040年までの長期ビジョンにおいて、「建物環境のカーボントランジション」、「地球環境のカーボンニュートラル」を掲げ、企業の脱炭素化の支援をしています。 このグリーン水素ソリューションの中核を担うのが「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」です。EMSは、様々な条件を分析して必要なエネルギー量を算出し、それを生産・貯蔵・制御する一連の流れを管理するシステムです。当社では、元々ビルのエネルギー管理にEMSを活用してきた実績があり、技術的な蓄積があります。 かつては、夜間電力の安さを利用し、夜に冷熱を蓄えて昼間の冷房等に使用することでコスト削減を図る。そんな仕組みを支えるためにEMSを導入していました。今、その技術がGXの最前線で活用されようとしています。技術と事業の融合によって社会に新しい価値を届けるのが、私達のミッションです。

高砂熱学工業が進める「宇宙事業」は、どんなものですか?

2019年12月、当社は日本の宇宙ベンチャーである株式会社ispaceが手掛ける民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」に参画しました。当社の熱利用技術と水電解技術を活用し、世界初となる月面環境での水素・酸素生成に挑戦。約4年の歳月をかけて月面用水電解装置を開発し、ispaceの月面着陸船に搭載。2025年6月6日の月面到着後に水素と酸素を生成する計画でしたが、残念ながら着陸に失敗し、プロジェクトは断念することとなりました。 それでも、私達の挑戦は終わりません。近年、月に水資源が存在する可能性が示されており、将来的には月面で採取した水から水素と酸素を生成することで、ロケット燃料や人間の生活環境に活用できると期待されています。2025年5月には、ispaceと将来的な月面水資源の採掘に向けた覚書を締結。さらに同年10月には約30億円の出資を決定し、月面エコシステムの構築に向けた共創を本格化させています。 当社には「無いものはつくる」という精神があります。技術革新に挑み続けてきた歴史に誇りを持ち、イノベーションを大切にする気風が根付いています。宇宙事業へのチャレンジも、ある若手社員のアイデアから始まりました。7年前、自社の未来を託す事業を創造する「フロンティア事業開発部」が立ち上がり、そこで生まれたのが「宇宙事業」。アイデアを出した社員は積極的に宇宙関連の集まりに参加し、ispaceとの繋がりを築いてくれました。 現場の技術と若手の発想が結び付き、月面という未知のフィールドに挑む機会が生まれました。失敗を恐れず、未来を見据え、技術で社会に貢献する。その姿勢こそが、私達の原動力です。

研究開発本部長として、部署をどんな組織にしたいですか?

社員が成長を実感できる組織にしたい。それが私の願いです。社員の成長こそが、会社の成長に繋がると信じています。ただ、どんなに良い制度や仕組みがあっても、本人が「成長している」と実感できなければ、継続するのは難しい。だからこそ、社員が自分の成長を感じながら、有意義に働ける環境を整えることが、会社の持続的な成長にも繋がると考えています。 成長にはチャレンジが不可欠です。社員がチャレンジを恐れずに挑戦できる環境づくりが、何よりも大切だと思っています。失敗しても、それを責めるのではなく、「どうすれば糧にできるか」を一緒に考える。物事は一足飛びに成就するものではありません。一歩一歩、確実に階段を上り続けていれば、いつしか目の前に広がる景色は変わっているはずです。 私は研究者でも開発者でもありません。設備工事の現場で働いてきた技術者です。現場では失敗は許されません。だからこそ、現職に就いた当初は、エンジニアの仕事の進め方にどこかもどかしさを感じていました。失敗や回り道、無駄に見える工程があることに、なかなか納得できなかったのです。 けれど今は、そうした“非効率”の中にこそ、技術革新の芽があると理解しています。失敗を重ねながら、試行錯誤の中で新しい技術が生まれる。そのプロセスを尊重できるようになった今、私はエンジニア達の挑戦を、心から応援したいと思っています。

仕事をする上で、大切にしていることは?

私が大切にしているのは、“飛び道具”を使わないことです。お客様と正面から向き合い、どんな状況でも嘘をつかず、逃げない。口先だけの甘い言葉で契約を取ることはできるかもしれません。不備があっても、上手く取り繕えばその場はしのげるでしょう。でも、化けの皮はいつか剥がれます。嘘や言い訳が発覚すれば、そのお客様との関係は終わりです。 だからこそ、私はお客様からの信頼を勝ち得て、長く取引していただくことが、会社のためにも、自分のためにもなると信じています。誠実に向き合い、できることとできないことを正しく伝える。その姿勢が、結果的にお客様との関係を強くし、継続的な価値提供に繋がると考えています。 カーボンニュートラル事業でも、今まさに多くのお客様が「トランジション」に悩まれています。大手企業を中心に、化石燃料からの移行に取り組む動きが加速していますが、その道のりは決して平坦ではありません。私達が持つ技術で解決できることもあれば、できないこともある。だからこそ、お客様の課題と自社の技術の現状を的確に把握し、過度な背伸びはせず、私達にできる精一杯を提供し続けることが大切だと思っています。お客様と共に悩み、共に考え、技術革新を成し遂げていく。そんな姿勢を大切にしていきたいと考えています。

研究開発本部がある「高砂熱学イノベーションセンター」は、どんなところですか?

高砂熱学イノベーションセンターは、元々厚木にあった研究施設を移転し、本社から新規事業や知財管理等の部署も集約して誕生しました。小田急沿線に住む社員が多かったこともあり、現在は近隣に部屋を借りて単身赴任している社員も少なくありません。 ベテラン社員は持ち家の事情もあり、簡単には引っ越せませんが、若手社員は近隣へ移住しています。つくばエクスプレス沿線の町は、どこも穏やかで子育てに適した環境が整っており、生活利便性も高い。車があれば買い物スポットも豊富で、都心に比べて地価が格段に安いため、「庭付き一戸建て」も現実的な選択肢になります。 イノベーションセンターがあるつくばみらい市とは、包括連携協定を結んでおり、年に2回「たかさごマルシェ」というイベントを共催しています。毎回多くの方にご来場いただき、地域の方々との交流が深まっています。実際にイベントをきっかけに当社へキャリア入社した社員もおり、地域との結び付きが年々強くなっているのを実感しています。 技術開発だけでなく、社員の暮らしや地域との関係性も含めて、イノベーションセンターは“人と街と企業”が共に育つ拠点になりつつあります。

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採用担当 和田 剛
未来に向けた社会課題解決のため、 「環境クリエイター®」として、「建物環境のカーボントランジション」と「地球環境のカーボンニュートラル」に取り組んでいます。
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