株式会社スタイルビー

株式会社スタイルビーは、福岡市に拠点を置くマーケティング支援会社。多様なメディアを活用して、クライアント企業と顧客の繋がりを創出することに注力しており、特に「ダイレクトマーケティング」に強みを持つ。

中でも、オフラインプロモーションとして展開する「同封同梱メディア」を軸にした広告手法に定評があり、全国800媒体以上と取引実績がある。同封同梱メディア領域において、広告シェアNo.1というポジションを築いている。

同封同梱メディアとは、通販カタログや会員誌、定期購読の雑誌、購入商品の梱包等に、チラシ・リーフレット・小冊子・サンプル等を同封する広告スタイル。媒体の読者属性が明確なため、年齢・性別・年収・配布地域等の条件でターゲティングがしやすく、広告の費用対効果を最大化できる。

「属性の異なる媒体の中から、クライアント企業とターゲットが合致するものを選定します。当社のクライアントは、D2CやEC等の通信販売を行っている企業が多く、同封同梱メディアとの相性が非常に良い。メディア側にとっても広告収益に繋がるため、双方にメリットがあるマッチングビジネスです。デジタル・アナログの垣根を越え、メディア企業が保持する“会員データベース”を活用することで、クライアント企業と消費者との接点を生み出しています」（代表取締役・川口徹氏）。

広告を出せば商品が売れるという時代は既に終わり、競争の激しい通販業界では“売れる仕組み”の構築が不可欠。同社では、データ分析を軸にクライアントごとに最適なマーケティング戦略を練り、成果に直結する支援にこだわっている。

「私達は“売ること”にコミットし、日々企画を考えています。データ分析を通じて、それぞれの企業に合ったダイレクトマーケティングを提案し、実行に移します。中でも費用対効果を高める上で重視しているのが“売れるクリエイティブ力”です。これまでに蓄積してきた成功事例は1,500パターン以上。新規顧客獲得やブランド浸透等、目的に応じた最適なクリエイティブを提供できます」（川口氏）。

売れないクリエイティブに価値はない、と断言する同社。売上に直結するチラシやリーフレット、小冊子を作るために、同社ではデザインを内製している。15名のデザイナーとディレクターが、豊富な経験に基づき、クライアント企業の商品を売るために、最適なクリエイティブを紡ぎ出す。90%以上のクリエイティブを自社で制作している。

同社は、福岡市を拠点にマーケティング支援を展開する企業として、クライアントと消費者の繋がりを創り出すことにこだわってきた。ダイレクトマーケティングを主軸とした事業展開に加え、自社で手掛けるDtoC事業でも独自のコンセプトで挑戦を続けている。

同社が展開するECサイト『よかもん総本店』は、「本物だけを追求した“よかもん”を福岡から届ける」というコンセプトを掲げて2018年にスタートした。美白化粧品『しろかね』シリーズを中心に、SNSや顧客の声に耳を傾けながら、リアルな悩みに向き合い、原料選びから妥協のない商品づくりを徹底している。

「『よかもん総本店』は、“よかもん=いいもの”という思いから始まったブランドです。毎日使うものだからこそ、一つひとつの原料にこだわり、丁寧に開発しています。お客様の声やSNSから得たリアルな課題をベースに改善を重ねながら、本当に必要とされるプロダクトを追求しています。今後は新たなカテゴリにも挑戦し、福岡発のよかもんを世界へ届けたいと考えています」（川口氏）。

さらに、2023年4月には敏感肌・アトピー肌に向けたスキンケアブランド『RETURE（リチュレ）』もローンチ。40年間の皮膚科学研究から生まれたオリジナル植物発酵エキスを配合し、「肌刺激ゼロ」を目指した処方設計を行っている。流行や口コミに流されず、センシティブな肌を持つ家族のための安心を届けるブランドとして、ブランディングを展開している。

DtoC事業から得られるノウハウは、同社のメイン事業であるダイレクトマーケティング支援にも、力強いシナジーをもたらしている。

「当社のクライアントの約9割は、通信販売を手掛ける企業です。自社のDtoC事業で得た知見は、そのままクライアント支援にも生かせます。特に、通販業界ではLTV（顧客生涯価値）が非常に重要。その向上のためには、CRM（顧客関係管理）が不可欠ですが、CRM支援を提供しているマーケティング会社はまだ少ないのが現状です。当社はDtoC事業の現場感覚を基に、CRM支援を事業化していきたいと考えています」（川口氏）。

CRM支援はクライアント企業との長期的なパートナーシップを育み、同社自身のLTV向上にも直結する。広告代理事業とCRM支援、そして自社DtoC事業という3本柱が相互に作用することで、同社の事業ポートフォリオはより複合的になり、そして経営は安定感を増していく。

2016年7月に設立された同社は、起業家輩出プラットフォームの理念を掲げて、独自のグループ経営を実践する「ファインドスターグループ」の一員。同社の母体は、ファインドスターグループの九州営業所。グループによる100%出資の下に独立した経緯を持つ。

「福岡出身の私は、いつか故郷に戻って事業を立ち上げたいと考えていました。その思いを胸に、当時大阪にあったファインドスター関西へ入社。面接で創業者の内藤代表に『地元九州で事業を始めたい』と伝えたところ、『九州はECのメッカ。いずれ拠点を作りたいと考えている』と返していただき、実際に九州営業所が立ち上がることになりました。私自身も責任者として博多へ戻ってきました」（川口氏）。

そして2016年7月、分社化という形でスタイルビーが誕生。完全に独立せず、グループの一員となる道を選んだのには、ファインドスターの理念に強く共感し、創業者への強い感謝があるからだという。

「完全独立しなかったのは、ファインドスターグループの一員であることに誇りがあり、内藤代表に深く感謝しているからです。ファインドスターグループは全国に15社の子会社を持っており、それぞれの経営は独立しています。ノウハウや顧客基盤、バックエンドリソースはグループ内で共有していますが、経営面では各社が完全に独立して意思決定しています。お互いの経営を高め合える関係性が構築されています」（川口氏）。

同社の組織カルチャーには、グループが掲げる「起業家輩出プラットフォーム」の理念が色濃く息づいている。若手ビジネスパーソンが裁量を持ってチャレンジできる風通しの良い環境。自主性と責任感を兼ね備えた20～30代が中心となり、事業の最前線で活躍している。

「ファインドスターグループでは、社員に重要な仕事を積極的に任せる社風があります。私自身も様々なチャレンジをさせてもらい、失敗も経験しましたが、その成長を温かく見守ってくれました。当社もグループの一員として、同じ理念の下で起業家を輩出し、将来的にはスタイルビーグループとしての展開も目指していきたいと思っています」（川口氏）。

社員が安心して働き、着実にキャリアを築ける環境づくりにも力を入れている。福岡の地で挑戦したいと願う若手ビジネスパーソンにとって、理想的な職場といえる。

「メンバーの成長こそが会社の成長だと信じています。実直で人柄の良いメンバーが揃っていて、楽しく働きながら共に成長できる環境があると自負しています。会社の成長に伴い、制度や働き方も継続的にブラッシュアップしていきます。創業から10年を迎え、守りに入るのではなく、未来を見据えて成長を加速させたい。新規事業を立ち上げたい人、将来独立して経営に挑戦したい人、当社を加速させる“ブースター”として活躍してくれる野心ある人材との出会いを楽しみにしています」（川口氏）。