アドファイト株式会社

アドファイト株式会社は、広告運用を中心としたマーケティング支援事業を主軸とする企業である。クライアントの事業成長に寄り添い、マーケティング担当者と共に課題解決を目指す「伴走型」の支援を強みとしている。

広告運用での支援を主軸とした企業は多く存在し、競争の激しい業界である。安定した経営を続ける業界大手もあれば、急成長を遂げるベンチャー企業も存在し、他社との差別化は容易ではない。そうした中で、同社は「担当者」に焦点を当てることで、独自のバリューを生み出している。

「事業会社のマーケティング担当者に求められる役割は、日々重要性を増しています。データとテクノロジーを駆使して顧客体験を設計し、部門を横断した連携に当たり、調整をしながら事業成長そのものをリードする。しかも、デジタルマーケティングの領域では、全てが数値として表れるため、結果が明白。時には強いプレッシャーを感じることもある仕事です。当社の広告運用は“局所最適”に陥らないように、マーケティング担当者を支援します」（代表取締役CEO・桜林諒氏）。

WEB広告を運用して事業成長に繋げるには、分析や戦略立案が不可欠である。同社は、戦略に基づいた総合的な集客支援を提供することで、マーケティング担当者をバックアップし、クライアント企業の成長に寄与している。

「私は、事業会社と広告代理店、どちらの経験もあります。その中で、両者に少しでも齟齬があると、思ったような結果に繋がらないという経験を何度もしてきました。事業会社のマーケティング担当者が社内で置かれている事情を考慮した上で、担当者の悩みを解決する支援を心掛けています」（桜林氏）。

マーケティング担当者の業務を広告運用支援を中心にバックアップする同社のビジネスモデルは、マーケティングのチームが確立していない中小企業だけでなく、大手企業からも注目されている。マーケティング事業部への支援依頼が集まっている状況である。

マーケティング担当者の悩みに寄り添う同社は、メイン事業である広告運用以外にも、支援事業を展開している。その一つが「データ活用支援」。「GA4（Google Analytics 4）」や「GTM（Googleタグマネージャー）」の設定方法やデータ活用の方法をレクチャーしたり、設定の代行を行っている。

「徹底的にデータドリブンで施策を進めるからこそ、成果に繋がります。けれども、ベースとなるデータの抽出方法が間違っていると、どれだけ施策を行っても結果には繋がりません。当社は『GA4』『GTM』を活用して、必要なデータを抽出して整理する方法に精通しています。そのノウハウを生かして『GA4』『GTM』の活用支援を手掛けています」（桜林氏）。

BIツール「Google Looker Studio」を使い、抽出したデータをダッシュボードで可視化するサービスも提供している。マーケティングの担当者は、データを可視化して分析して施策を打ち出していくことが必要だが、重要なデータだけを取り出して分析するには工数がかかる。同社では、マーケティング担当者が本質的な業務に向き合えるような支援を展開している。

「データ活用支援も角度を変えた担当者支援です。GA4やGTMの活用は、マーケティング担当者にとって必要な業務ではありますが、分析のための下準備に工数を使うことは本質的ではありません。メインの業務は、抽出したデータを分析してマーケティング施策を考え、それを遂行して結果を出すことです。マーケティング担当者が本質的な仕事にフォーカスできる環境を整えるのも、当社の支援です。データ活用支援は『定額で何名様でも聞き放題』でサービス提供していることもあって、マーケティング担当の新人教育に活用するクライアントもいます」（桜林氏）。

マーケティング担当者への支援を通じて、クライアント企業の成長に貢献している同社は、マーケティング担当者が不在の企業に対しても、インハウスのマーケティング担当者を育成する「伴走型インハウス支援」も手掛けている。

「広告代理店に任せていたマーケティング施策を自社だけで実施できる体制の構築も支援しています。3カ月の並走期間に広告施策を代行して、広告代理店に頼らないマーケティング施策を安定稼働させます。それと並行して担当者へレクチャーを行い、短期間で担当者だけで施策を実施できる体制を構築します」（桜林氏）。

事業会社のマーケティング担当者にフォーカスして、マーケティング施策支援を中心に事業を展開している同社。経営理念で「挑戦する人々を、幸せに。」と謳っているように、同社の中心には常に“人”がいる。

ビジョンには「挑戦と幸せの連鎖をつくる」を掲げている。誰かの挑戦を支援することで、その人が幸せになり、その成功がまた別の誰かの幸せに繋がる。そして、その連鎖が次の挑戦を生み出す。そんなポジティブなサイクルを社会全体に広げたいという思いを持った会社なのだ。

「当社は2022年10月に創業しましたが、2024年に第一号社員が入ってくるまで、メンバーは私だけでした。規模拡大を決意したのは、人のチャレンジを後押しできる組織をつくりたいと考えたからです。社員のやりたいことを実現するため、みんなで会社の利益を積み上げる。そんな会社をつくりたいと思っています」（桜林氏）。

現在、同社の社員は代表も含めて5名。積極的に人材を採用し、規模拡大を目指している。

「事業で得た収益を投資してさらなる収益を生み出していく。その中心にあるのも“人”だと考えています。どんな事業計画にするか、どんなサービスを新たに打ち出すか、その時の社員のアイデアを積極的に取り入れ、決定したいと考えています。私もまだまだ未熟な部分があるので一緒に会社について考えてくれる人と働きたいです」（桜林氏）。

社員がやりたいことをやれる、なりたい自分になれるように会社として「投資」していきたいと考える桜林氏は、社員のプライベートライフも「投資」の対象だと語る。

「やりたいこと、なりたい自分は、仕事に限らないと思っています。ですから、当社では社員がプライベートの時間を確保できる働き方を維持するため、積極的に人に投資していきます。創業時からフルリモートの勤務形態を続けており、四人目の社員は関西在住で、五人目は九州在住です。今後も全国に住む人達をターゲットに採用を進めていきたいです。そして、私達は『自分自身の成功の先に、誰かの幸せも考えられる人』に投資します。挑戦と幸せの連鎖というポジティブなサイクルを社会全体に広げたい、そんな思いを共有できる人を求めています」（桜林氏）。