Country Manager, Japan 西尾 則子氏

西尾さんはなぜ、The Qt Company Oyにジョインしたのでしょうか。

簡単に私の経歴をお伝えすると、これまではずっとIT企業で勤めてきており、営業と外資系企業のカントリーマネジャーに従事してきました。 Qtに転職したのは、知り合いのヘッドハンターからお話をいただいたのがきっかけです。私はこれまでも、いわゆる開発から製品化までの長いスパンでお客様とビジネスをしていくことが好きだったので、そういう働き方ができるQtはすごく魅力的で、興味が持てる会社でした。 私がこれまでの仕事の中で感じていたのが、これからはオペレーションとプラットフォームを一緒に考えていかないといけないのではないか、ということでした。それでOTを意識し始めました。 少し前の話ですが、Appleが「iPod shuffle」を出したときに、オペレーションマニュアルがなかったことに衝撃を受けました。要は、使ったらわかるということですよね。それってすごいことだなと思いました。 逆に日本の製品は長々としたものをやたらとつけたがります。日本は世界中にクオリティの高い製品を輸出して喜ばれていますが、足りないのは「言葉がなくてもオペレーションできること」だと考えた時に、それが実現できれば、日本の製品はもっともっとグローバルに展開できるようになると思いました。 私にとって、Qtでの仕事はそれを手助けできるものだと思ったのです。私はやっぱり日本のお客様に成功してもらいたいと常々思っているので、弊社の製品を使ってお客様がより良いものを開発し、製品化やマーケットインを早められたら、間違いなく喜んでもらえます。日本の企業を手助けできると思い、私はQtに入社しました。

普段から社員の皆さんによく話していることはどんなことでしょうか。

それぞれの「本分」を守ってほしい、ということですね。 営業であれば、きっちりと売上を上げてビジネスをつくってきてほしい。それをサポートする人も、それぞれの役割の中でビジネスの土台を作れるように考えてほしいと常に伝えています。例えば、マーケティングであればリードを作ってくるとか、SEであれば技術を磨くとか、自分の本分を理解して、それを達成できるよう考えて動いてもらっています。 経営としては、それを実現できるような環境づくり、サポート、そして評価をしっかりやろうと考えています。

組織づくりにおいて意識していることは？

最終的なゴールは、カントリーマネジャーである私が必要ない状態をつくること。一人一人がちゃんと一本立ちしている、そんな組織を目指しています。 そのためには、できるだけ皆さんがどんな状況で仕事をしているのかを見るようにしています。一人ひとりに声をかけてコミュニケーションをとるようにしていますが、基本的には自由にやってもらいたいと思っているので、仕事は任せるようにしています。 私が就任して以来、本社の方々からよく言われるようになったのは「透明性」だと思います。元々この会社はすごく透明性を大事にしてきました。今何が起きているのかを私がまず理解できていなければ、正しい指示はできません。本社側も、日本で何が起きているのかわからないと正しい判断ができませんので、透明性の部分はかなり意識しています。 あとはやっぱりコミュニケーションですね。社内の会話が増えたことで、部署を超えてすごく仲がよい組織になってきたと思います。

座右の銘を教えてください。

「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も」です。 チャレンジしなければ何も起きませんし、何もしないのであればこの会社にいる意味がありません。大事なのは、常に発展すること。会社のためだけでなく、自分のために、お客様のために、そして家族のために前に進むこと。進む方向は前だけ。後ろに道はありません。ずっと一本道です。「たまに寄り道はしてもよいけれど、絶対に戻らない」という気持ちで日々仕事をしています。

西尾さんにとっての「仕事の原動力」とは何でしょうか。

ひたすら前に進むための原動力という意味では、私は「仕事はゲームだ」とよく言うのです。 ゲームってだいたい引っ掛けがありますが、それは仕事でも同じ。クローズするためにはいろいろな困難を乗り越えないといけません。一つ克服すると、またさらに難しい困難が出てきて、それを克服しないと前に進めない。それを繰り返していくうちに、できることが増えていき、気がついたらレベルが上がっている。 仕事もそうやって考えたら、楽しめるし頑張れると思うのです。困難を克服しているうちにポジションが上がり、お金ももらえて、家族を幸せにすることができる。自分にとっても、家族にとっても、こんなよいことはないんじゃないかなって。だから、スパイラルを上がっていくようにひたすら前に進んでほしい。ゲームと違って、仕事で命を取られることもないわけですからね。