2022年からの3年間を“第4創業期”と位置付け、IT事業を再定義
小平(こびら)株式会社は、鹿児島県鹿児島市に本社を置き、エネルギー(LPG、電力)、国際貿易、ITソフトウェア開発、ガソリンスタンド事業等、多角的に事業を行う総合商社である。同社は鹿児島から九州地方だけでなく、北中米、アジア、東南アジア、中東、EU等を含めたグローバルなビジネスを展開している。1912年に鍛冶屋として創業して以降、110年以上地域の暮らしを守りながら新しいビジネスに挑戦してきた。
現在、代表取締役社長を務めるのは4代目の小平勘太氏。京都大学農学部を卒業後、米イリノイ大学院に進学。大手コンサルティングファームのITコンサルタント、農業ベンチャーのCEO等を経て、2012年に現職に就任した。
小平氏は創業110年を迎えた2022年からの3年間を“第4創業期”と位置付け、新たにMission/Vision/Valueを策定し、人的資本経営に大きく舵を切った。
その際、CHRO(最高人事責任者)として池田亮平氏を招き入れる。池田氏は東京大学文学部を卒業後、コーポレートデザインや大手生保でのライフプランニング経験を持ち、多拠点居住のプラットフォーム「ADDress」の運営に携わりながら鹿児島市に移住してきた人物だ。
“海の冒険者を祖に持つ「新しい老舗」として、不確実性の荒波を乗りこなし、これからの百年も安心と希望を社会に届け続ける”という新たなMissionを掲げた同社は、IT事業についても見直しを図る。ソフトウェア開発をすることではなく、「デジタルを利用しながら地域の中小企業・団体の業務効率化、事業の変革をサポートすること」が目的であると再定義。ブランド名も『マイコンランド鹿児島』から『KOBIRA DX Partner』に変更した。
現在は福祉領域(社会福祉法人、障がい者施設、保育園等)/デリバリー領域(新聞販売店、牛乳宅配店等)/社会基盤領域(エネルギーインフラ等)という数十年にわたりITソリューションを提供してきた3業界に特化。業務システムの提案や改修をはじめ、事業変革に繋がるコンサルティングを行っている。
また、2023年5月には新しい人事制度がスタートする。個人の成果ではなく、仕事もプライベートもある社員同士がチームで支え合い、安定した成果を出すことを重視。報酬や等級の基準も明確にし、社員の納得度の高い人事制度になっている。