LDT株式会社

ライフエンディングテクノロジーズ株式会社は葬儀事業者向けの業務支援SaaSと、葬儀情報プラットフォームの運営・僧侶の派遣サービス等、toB、toCの両面でライフエンディング事業を展開する企業だ。
今後日本社会は労働者人口が減少し、高齢者人口がピークを迎える。迫る高齢多死社会を見据える同社は葬儀にまつわるオペレーションには抜本的な改革が必要だと、テクノロジーを活用した葬儀業界のDXを推進する。さらに個人の利用者に対しては葬儀や法事ばかりでなく、相続・遺品整理・不動産売却の関連サービスも提供。喪主が直面するライフエンディングのプロセスに一気通貫で対応し、安心して後悔のないお別れをしてもらいたいと尽力する。
2019年の設立から着実に事業基盤を固めてきた同社。創業期を経た拡大フェーズで、成長の原動力となるメンバーを幅広い職種で募る。

創業者であり代表取締役CEOの白石和也氏は、一貫して起業家・事業家として歩んだ人物だ。
ジュエリー・ブランド品の売買店舗事業、古着屋の立ち上げを皮切りに、遺品整理・骨董品・僧侶派遣のオンライン集客で日本最大級のサイトを制作・運営し、東証一部上場企業へ売却。その後ドローンパイロット派遣会社を立ち上げてM&Aによる会社売買と上場に従事し、代表取締役を務めた。
白石氏は並行して次なる事業領域を見定めていた。そして団塊ジュニア世代が65歳以上になる2040年には高齢者人口が最大になり、高齢多死がピークを迎えるとされる人口統計を見つつ、ライフエンディング市場に着目する。

会社設立に当たっては事業家としての成功確度の判断と共に、自身の原体験もきっかけになった。
白石氏は大学生の頃に父親と祖父を立て続けに亡くし、喪主に近い立場を経験した。そこで直面した、合理性を見いだせない様々な慣習に疑問を抱いたという。
「日本では生前にライフエンディングについて話すことを避ける文化があり、そもそも情報が不足しています。身近な人が亡くなって唐突に喪主になり、初めてライフエンディングと接点を持つことが多い。悲嘆に暮れるグリーフ状態の中、短期間で色々なことを決めなければいけません。そのため、こうすれば良かったと後になって悔いる人は少なくありません。利用者が後悔なく安心してお別れができる事業開発に情熱を注ごうと考えました」（白石氏）。
こうして葬儀の基礎知識や葬儀価格が明確に分かり、葬儀場・火葬場・お墓等の検索まで可能な葬儀の総合プラットフォーム『やさしいお葬式』をローンチする。

そして利用者向けのサービスばかりでなく、葬儀事業者向けに業務支援SaaSを提供する背景はこうだ。
高齢多死社会が到来すれば葬儀は増えるようにも思える。しかし消費者の行動や思考の変化が進む中で、葬儀の規模は縮小するばかり。葬儀事業者は収益を上げづらくなってきているのだ。労働者人口が減少する中で、対応する葬儀事業者はこれまでと同様のオペレーションでは立ちいかなくなるだろう。こうした背景から、テクノロジーを活用した業務効率化や業務改革が必要不可欠だと同社は考えたのだ。
こうしてアナログな手法が当たり前だった葬儀事業者に向け、業務支援SaaS『スマート葬儀』の提供を開始した。

ライフエンディングプラットフォーム『やさしいお葬式』において提携する葬儀場は2022年12月時点で全国7,000カ所を超え、僧侶派遣サービス『やさしいお坊さん』で提携する僧侶は約1万5,000人を数える。現在は市場3位の位置につけており、提携数は今後さらに拡大する見込みだ。
同社サービスの特徴は葬儀のみならず、相続手続きや遺品整理、不動産売却に至るまでトータルでサポートするワンストップ体制である。利用者の不安と負担を軽減し、明瞭な価格設定のサービスで安心してもらいたい思いが込められている。
さらにバーティカルSaaSの拡大にも注力するのは同社ならでは。葬儀社向け顧客管理システム『スマート葬儀』の機能を拡充し、積極的な展開を図る計画だ。

このように現在は葬儀事業が主力だが、見据えるのは葬儀事業をタッチポイントにしたライフエンディング市場でのサービス拡充と、さらにその先での事業展開である。増え続ける高齢者に向けたトータルライフコーディネート領域まで見据えると、シニアビジネス市場の拡大余地は非常に大きい。
ある金融機関の調査によると、高齢者向けトータルライフサービスの市場規模は2025年に110兆円～150兆円になるとされる。その領域は介護・医療、物品購入、生活関連、商業・サービス、生きがい、金融・保険、移動と実に幅広い。
白石氏はテクノロジーをもってすれば、高いポテンシャルを持つ潜在市場において飛躍的な成長を遂げることが可能だと判断しているのだ。

白石氏は「人生で一度しかないタイミングで利用者の後悔をできる限り無くしたい。そのために情報格差を解消し、安心して利用できる仕組みを構築してサービスとして提供したい。今後は葬儀やライフエンディングばかりでなく、高齢者のトータルライフサポートに事業領域を広げ、テクノロジーを活用した新たなサービスを創出します。自社による新規事業立ち上げばかりでなくM&Aの実施とグローバルでの展開も視野に入れ、目指すのは時価総額1兆円規模の企業です」と実に力強い。確かな実績を持つ白石氏の言葉だけに現実味がある。

成長へのアクセルを踏み込む今、エンジニアの果たす役割は大きい。もちろんセールスやカスタマーサクセスをはじめとした全ての職種が重要であり、このタイミングで広く人材を求めるのも頷ける。

注力するエンジニア採用は、同社初の内製開発チーム発足・強化のためだ。
現在『スマート葬儀』の開発は白石氏が信頼を寄せるエンジニアチームが担っている。初期から開発に携わり、同社の技術顧問も務めるパートナーでもあり関係は深い。クライアントとの折衝にも参加する等、対外的な業務も担う。
同社のエンジニアチームはこの会社と一体となって、『スマート葬儀』をはじめとする各種開発を進める立ち位置だ。
技術顧問は「プロダクト開発の醍醐味は、自分達が動いた結果が数字に表れること。『スマート葬儀』はエンジニアが活躍することで会社の成果に繋がるサービスであり、業績への貢献度はとても高い」と同社エンジニアリングの魅力を語る。
技術力の高い外部エンジニアと活発に意見を交わしながら、事業成長に向けた開発ができる環境だ。そのため求めるのは「イエスマンではなく、こうした方がいい、ああした方がいいという話にきちんとコミュニケーションが取れる人」だと話す。

エンジニアはリモートが主体で、本社メンバーはスピード感を重視するため出社が基本というワークスタイルだ。佐賀県の嬉野温泉の老舗旅館内にコールセンターを構えるというユニークな取り組みがあり、エンジニアも希望すればその場所での勤務も可能である。
週に一度は各チームのリーダーが集いミーティングを開催する。白石氏から発信されるミッション・ビジョン、事業の進捗、中長期計画等はリーダーを通じて都度メンバーに共有される。レガシーな慣例やアナログな手法が大部分を占めるライフエンディング業界を革新しようと、一丸となりチャレンジに挑んでいるのだ。

「当社では新しいことにどんどん取り組む楽しさを体感できます。現状のフェーズではマネジメントとプレイヤーが分業では回らないので、プレイングマネージャーとして楽しめる方を求めたい。次の成長段階に入り、組織が固まった後はプロフェッショナルとマネジメントの二軸のキャリアパスを提示し、各人の志向を尊重します。長く働いてもらえるよう職場環境の充実に努めていますが、最も望んでいるのは当社以外でも通用するスキルや知識を身に付けてほしいという、社員の成長です」と話す。
このタイミングで入社する社員は、自身の成長が会社への貢献に繋がるというダイナミックな体験を得られる。少しでも興味を抱いたならば、是非とも話を聞いてほしい。