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株式会社DELTA

  • IT/Web・通信・インターネット系
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マクロ分析手法「セイバーメトリクス」を用いて、日本のプロ野球界を活性化させる

企業について

日本のプロ野球球団を対象に、詳細データの分析・提供・運用コンサルティングを行う株式会社DELTA(デルタ)。同社はアメリカ野球学会で開発されたマクロ分析手法「セイバーメトリクス」を用いて、プロ野球の詳細データや独自に集計したデータ等を提供し、チームや球団内でのデータ活用や分析、オペレーションに関するサポートを行っている。2011年に設立して以降、現在までにセ・パ両リーグの半数を超える球団と契約を結んでいる。

「セイバーメトリクス」とは統計学を用いて野球のデータを客観的に分析・研究する手法のこと。元々、野球は豊富なデータを持つ競技だが、データの良し悪しを経験則ではなく統計学を導入した点が注目されている。「得点と失点の関係から年間の成績を振り返る」「フォアボール(四球)による出塁も打撃能力の一部と考える」等、経験則による評価を見直し、試合に勝つために本当に必要なデータを求められるようになった。そこで同社の存在感が高まっているのだ。

同社の事業はデータの分析・提供等に止まらない。総合野球データサイト『1.02 | OnePointZeroTwo』という会員制のオウンドメディアでは「toC」、つまり一般の野球ファン向けにデータを発信している。打率や防御率といった一般的な指標から、上述のセイバーメトリクスに基づいた成績を閲覧することが可能だ。データだけではなく、各種詳細データを分析したアナリストによるコラム記事やメールマガジンも発信している。アナリストには、セイバーメトリクス関連書籍の執筆者をはじめ、実際のプロ野球球団で分析業務に携わる人物、日本スポーツ協会認定スポーツドクター、球界の法制度を研究する弁護士など多様な背景を持つ人が名を連ねている。なお、同サイトはメジャーリーグのフォーマットを参考に作られているので、エージェントが選手の成績をチェックする際にも利用されているそうだ。

さらに同社では、ベースボールオペレーションに関わる業務に特化した人材紹介サービス『DELTA CAREER』を運営。球団運営に貢献できる人材の紹介はもちろんだが、球団の周囲をサポートする企業への紹介も視野に入れている。選手が簡単にデータを参照できるアプリの開発、パフォーマンスや身体の使い方を視覚化するアプリの開発等、同社のネットワークを活かした人材活用にも尽力している。そんな同社が描く将来像については最後の項で改めて触れるとして、まずは同社のシステム開発体制を紹介しよう。

同社がデータ入力・分析・配信に用いるシステムは、社員エンジニア3名(30代1名、20代2名)および外部パートナーという開発体制によって運営されている。

同社はプロ野球のデータを取得するに当たり、まず1・2軍全試合のテレビ中継を選任スタッフが観戦する。ピッチング・バッティング・守備・得失点等、様々な観点からリアルタイムでデータを集め、メディア向けに速報値をまとめる。試合終了後、2度3度と映像をリピートし、瞬時の判別や取得が難しいデータ項目や高い精度が要求されるプレイ等を目視でチェック。データに厚みを持たせていく。

「レーダー等の機械によるデータ取得は、メジャーリーグはもちろん日本のプロ野球でも既に行われています。ただし機械では、事前に取得を指定したプレイのデータしか取れません。例えば、外野手のボールさばきが上手くいかず、三塁までの進塁を許してしまった場合。このプレイの因果関係を、機械が把握して記録することはできないのです。そのため、必ず人間による目視が必要になってきます」(代表取締役 岡田友輔氏)。

このような手法でデータを集め、分析を行う際、そのロジック等についてエンジニアがアナリストと話し合い、プログラムに反映。自動化を進めていく。オンシーズンはもちろんだが、オフシーズンにおいても、契約先のプロ野球球団から新しいデータ取得の要望があった場合には対応していく。もちろん、同社において新しいサービスのアイデアが出た場合には、その可能性も検証していく。そこで開発体制を強化するため、エンジニアが必要となっているのだ。

もっとも、「野球のデータはそれほど複雑なものではない」と岡田氏は言う。開発経験者であれば、同社のシステムに慣れるのに時間はかからないようだ。むしろ大切なのは、コミュニケーション能力である。社内のアナリスト、エンジニア、外部パートナー、そして球団関係者との折衝も多い。どのようなデータを使うか、入力方法をどうするか、自動化に向けたロジックをどう組むか等、関係者とのコミュニケーションの中から方向性を掴み、ディレクションしていく力が磨かれる環境と言える。

なお、野球についてはルールを知っていれば仕事に支障は出ないとのこと。もちろん、野球が好きな人であれば、楽しみの多い仕事であることは言うまでもないだろう。

同社は設立以来、全社員がフルリモートワークを行っている。つまりコロナ禍以前から、既にリモートでのコミュニケーションが浸透しているのだ。福岡・天神にあるサテライトオフィス(福岡スタジオ)に出勤する社員もいるが基本的に自宅で仕事を行い、定例の全社ミーティングもオンラインである。コロナ禍以前は、社員旅行や忘年会を実施していたそうで、そのタイミングで初めてリアル対面となる社員もいたとのこと。「今後も、基本はフルリモートワークを続けていく」と岡田氏は語る。

前項で紹介したように、試合中にリアルタイムでデータを取得し、システムに入力を行う。エンジニアも、システムに関する問い合わせをいつでも受けられる体制にしておく必要がある。ただし、プロ野球のオフシーズンはシステムの稼働率が下がるので、まとまった休みを取ることも十分可能だ。

“設立以来”という点では、もう一つの大きな特徴がある。それは同社が初年度からあるプロ野球球団との契約を実現していたことだ。データを取得して発信をするビジネスモデルは既に存在した。しかし同社のように、分析やコンサルティングにまで踏み込む会社は類を見ない。にもかかわらず、スタートからそのパフォーマンスに期待するプロ野球球団があったということは、それほどセイバーメトリクスの重要性が認知されているのだろう。また、同社が(これも“設立以来”)毎年発行している『デルタ・ベースボール・リポート』での分析を見て、仕事を依頼する球団もある。岡田氏いわく「実は一度も営業をしたことがない」そうだ。

「既に選手自身が、自分のデータを振り返ってプレイスタイルを変えることは常識になっています。また球団側も、どの選手にどれだけの投資を行うかを経験則で決めたりはしません。データに基づいて投資判断を行うという意味では、一般企業と違いはないのです」(岡田氏)。

同社は今後、セ・パ両リーグ全球団との契約を一つの目標に掲げている。しかしそれはあくまで“一つの”目標にすぎない。元々岡田氏は、「データを活用すればプロ野球界はもっと良くなるはずだ」との思いで同社を設立し、様々な事業を展開してきた。これからもデータでビジネスを拡大し、12球団が一致団結して成長できるサイクルを作る等、球界全体がさらに活性化させるような活動を通して貢献したいと考えている。

そんな岡田氏の思いに共感し、日本でトップクラスの規模を誇るプロスポーツの関係者と関わりながら、システムを常にブラッシュアップしていく。エンジニアとして、このようなスケールの大きい仕事に関われるチャンスは、なかなか無いのではないだろうか。

インタビュー

株式会社DELTAのインタビュー写真
代表取締役 岡田 友輔氏 2002年よりテレビ局のプロ野球中継スタッフを務める。2006年にスポーツのデータの解析・配信等を手掛ける会社に転職。2011年に合同会社DELTA(2015年に株式会社化)を設立。設立初年度からプロ野球球団と契約し、アメリカ発の分析手法「セイバーメトリクス」をもとにデータ分析およびコンサルティングをスタート。年1回の『デルタ・アニュアル・リポート』をはじめ著作の出版を通して認知を広め、順調に契約を増やしている。

── 貴社を設立されたきっかけを教えてください。

スポーツデータの配信等を手掛ける前社でプロ野球のデータを集め、その配信に携わっていました。でもせっかくデータがあるのですから、配信だけではもったいない。そこで野球に関するマクロのデータ分析・提供を行い、プロ野球界に貢献したいと思って当社を立ち上げたのです。

マクロのデータ分析ではアメリカの「セイバーメトリクス」が有名ですね。これは過去数十年にわたるデータを統計学の手法で分析し、勝つための構造や戦略を導き出す分析です。「出塁する力と長打力で得点の9割は説明できる」「盗塁とバントは得点する上で効率が良くない」といった分析が可能になります。

当時は... 続きを読む

企業情報

会社名

株式会社DELTA

業界

IT/Web・通信・インターネット系 > ITコンサルティング

マスコミ・エンターテイメント・メディア系 > その他マスコミ・エンターテイメント・メディア系

サービス系 > 人材サービス(紹介/派遣/教育/研修)

資本金

1000万

設立年月

2011年09月

代表者氏名

代表取締役 岡田 友輔

事業内容

プロ野球データの販売、データ分析コンサルティング、講演、出版、WEBサイト運営、有料職業紹介

株式公開(証券取引所)

従業員数

10人

本社住所

〒171-0032 東京都豊島区雑司が谷3丁目3番25号

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