顧客やスタッフ等、関与する人達を大切にできる会社にしたい
東京都と福井県に拠点を持つキオミル株式会社は、中小中堅BtoB企業の支援に強いWeb制作会社です。特にSEO対策を軸にした見込顧客獲得や、採用活動に貢献できるWeb制作を得意としています。
取引業界は、製造業、IT業、コンサルティング業などBtoB企業全般におよびます。売上構成は新規Webサイト制作やサイトリニューアルが大半で、残りはコンサルティングと、定期/不定期に発生する更新業務の売上で構成されています。
会社設立は2018年9月で、2020年9月から4期目に入りました。1期目→2期目の売上高は158%で上昇。2期目→3期目は135%と順調に業績を伸ばしています。
代表を務める椿坂は、2011年に都内のWeb制作会社に新卒入社し、Web制作にやりがいを感じていました。一方で、Web制作会社ならではのハードワーク、薄給、教育の不在、社員のキャリアへの寄り添い方、安価な制作プランなど、疑問も多く感じていました。
Web制作は属人的なビジネスです。個々や会社の技量が成果物に顕著に表れます。このような性質のビジネスゆえにWeb制作会社の中には、品質の安定、技術の標準化や生産効率向上を図るため、独自製品を開発する企業も数多く存在します。このような取り組みは経営としては決して間違っていません。しかし、独自製品の多くは独自の仕様や制約、プラン構造があり、その会社でしか活かせない技術やワークフローが用いられます。ゆえにWeb制作業界で汎用的に活かせるスキルやノウハウがやや磨きづらい側面もあります。そして、Web業界で働く人の多くは特定の会社でしか使えない技術よりも、業界の共通スキルや汎用的に活かせるスキルを磨きたいと考えています。ここに会社側と従業員側の大きな溝があるように感じていました。
また、Web制作会社の中には独自製品だけでなく、安価な制作プランを用意して制作フローを画一化したり、支援範囲を限定している会社もあります。安価な制作プランは必ずしも悪いものとは言えません。顧客にとっては導入しやすいですし、Webサイトがあるだけ満足する顧客には適切な場合もあります。しかし、安価な制作プランは予算上、顧客に深く関与することはできません。画一的な制作フローに沿って、いかに少ない労力で成果物を納品するかが重要になります。代表の椿坂はこのような顧客に深く関与できない仕事の仕方はしたくないと考えていました。そして何よりもこのような制作方法で立ち上げたWebサイトで本当の意味で顧客に貢献することは難しいと感じていました。
このような疑問や違和感が代表の椿坂がキオミルを設立した理由に繋がっています。制作会社都合の画一的な制作プランではなく、1社1社の顧客に深く関与し、本当の意味で顧客に貢献できるWebサイトを丁寧に作り上げたい。そして、一人ひとりのスタッフが技術やノウハウを探求し、成長できる環境を作りたいと考え、キオミルを設立しました。
キオミルでは基本的に全ての制作をフルスクラッチで制作します。制作費用もおそらく高価格帯の部類に入ると思います。高単価案件は低単価案件よりも深く顧客に関与することができますので、付加価値の高い技術やノウハウを磨けます。また、フルスクラッチでの制作が基本のため、業界共通のスキルも磨けますので、個々の成長にもつながりやすいと考えています。
他にもキオミルでは個々のキャリアも重視しています。本人の考えるキャリアの資産にならない雑務やルーチンワークは極力避け、Web制作業界の人間として成長できる業務に集中できる環境を整えています。一般的にWeb制作会社は個人が会社の中に埋もれがちですが、キオミルでは制作実績の担当領域に個々の名前を記載するなど、メンバー1人1人の存在感を重くみています。