株式会社MAP

株式会社MAPは、20代30代をメインに転職支援を行う人材紹介がメインの企業だ。人材育成と雇用創出に主眼を置く、社会貢献性の高い事業展開が特徴である。

2007年の設立以来変わらぬ思いを貫き、数々の転職エージェント関連のアワードを受賞。近年は企業理念である『「イキイキと働く社会」を創る』をベースに、子会社として、女性向け、サービス業出身者向け、若者既卒（フリーター）向けなど、ターゲット特化型のエージェントを設立。現在では170名以上規模のグループに成長した。今後もグループのシナジーを活かしながら「日本一の総合リクルーティングソリューション企業」を目指す。

さらに同社は成長の歩みを進めるべく、2019年に「ファーストキャリア構築支援事業」という新たな挑戦を開始した。既存事業はもとより、新規事業部門においてもリーダーシップを発揮する経験豊富な人材を求める。

同社がグループとして2021年12月現在展開する就職・転職支援サービスは、女性向け、高卒向け、オフィスワーカー向け、サービス業界出身者向け、ミドルクラス向け、若年の既卒・フリーター向けとなっている。共通するのは、企業と求職者双方のニーズをしっかりと把握し、究極のフィッティングを心がけている点。アドバイザーが企業と求職者の両方を担当する「両面コンサルタント」として、質の高いマッチングにこだわる。

登録者の転職を成功へ導くため、転職活動専用のアプリを自社で開発したことからもこだわりの強さが伺える。同アプリはアドバイザーと転職者が気軽にコミュニケーションが取れるチャットの他、複数の人材紹介会社とのチャットや求人案件の管理など、同社以外でも利用できる機能を拡張しリリースした。自社だけでなく人材紹介業界全体の活性を願う、高い視座の同社らしいサービスだ。

MAPの企業理念の根底には、創業者であり代表取締役である飯田健太郎氏の想いがある。

飯田氏は幼少の頃から仕事の重要性について肌で感じる機会が多くあったという。仕事にまつわる社会課題を解決したい思いを抱き、早く社会に出たい気持ちが抑えきれず大学を中退。その後飛び込んだリクルートマーケティング社でトップの営業成績を収めた後、当時の最年少でマネージャーに就任。若くしてトッププレイヤーとマネジメントを行う立場を経験した。

こうして抱き続けてきた人材育成と雇用創出への思いを胸に、社会貢献性が高い事業を行うため、25歳で設立したのが同社なのだ。

描く未来像が明確であったがために大学を中退して働く道を選んだ飯田氏だったが、いまだ学歴主義や新卒一括採用が根付く日本だけに就職には苦戦した。そんな自身の経験を踏まえ、創業2年目からはターゲットを20代30代の若手に絞り、会社の経営基盤は堅固になっていった。

高い志を持ちながら、経営者として攻めと守りのバランス感覚を持つ飯田氏は、利益を積極的に新規事業へ投資。景気変動に備えたストック型ビジネスという観点と、根幹である人材育成・雇用創出を拡大するために立ち上げたのがファーストキャリア構築支援『WORX』だ。WORX事業部 事業部長 田中亮多氏に話を聞いた。

「WORXは、就業経験の少ない若者の転職をサポートする事業です。当社で社員として雇用し、実務に必要なビジネスマナーやITの基本知識、PC操作を習得するための社内研修を行います。同時にITパスポートとLinuCの資格を取得し、講習修了後はSESのメンバーとして、クライアント企業に数年間常駐して実務を行います。こうして現場での実務経験と知識をブラッシュアップした後、個々に合ったキャリア形成をサポートする仕組みになっています」（田中氏）

毎月社内で開講する研修は、成長効率の良さと品質の高さを追求して磨き上げた自社オリジナルだ。PC操作さえままならなかったような者でも、15営業日の同研修を修了する頃には見違えるほどの成長を遂げる。受講社員のITパスポート試験合格率は90%で、公表されている一般合格率50%と比較すると差は歴然だ。安定した環境で複数の専門スキルと十分な社会経験を身に着けて、キャリアアップできる仕組みである。

2019年末に立ち上げたWORX事業部は、これまで約100人を採用した。現在各メンバーは、クライアント先に常駐して業務を行っている。

田中氏は「未経験者をITエンジニアのファーストステップに導くまでの仕組みはできました。しかし、今後は次のステップ、さらにその先とレベルアップする仕組みが必要です。他社SESにはない人材育成ノウハウは当社の強みですが、IT業界における知見・経験は足りていない現状があります。だからこそ、ITエンジニアとして豊富な経験を持つ方に来ていただき、WORX事業の先鋒役をお願いしたいのです」と力を込める。チームリーダーとして、若手エンジニアのとりまとめや現場での育成ができる人材を望んでいるのだ。

このような募集背景があるので、自身のキャリアアップのみならず、若手育成や社会課題の解決に関心のある人物がマッチするだろう。

領域拡大に挑む同社だけに、求める人材は新規事業部門だけにとどまらない。

Greenではエンジニアの採用が主たる目的となるが、募集職種は、キャリアアドバイザーや法人営業職はもちろんのこと、先述した自社アプリの開発エンジニアなど幅広い。それぞれに魅力とやりがいがある。自社アプリの開発エンジニアを例にとると、ヒアリングしたエンドユーザーの声をスピーディーにツールへ反映できる点が最大の魅力だ。


田中氏も「求職希望者とキャリアアドバイザーという複合エンドユーザーの声を近い距離で聞けるのは、他にはない開発環境でしょう。また、人材紹介・マーケティング・SESと様々な領域で事業展開しており、グループ会社や事業部を横断して新たなプロダクト開発に関われるのも、当社エンジニアならではの面白さです」と話す。

新規事業に積極的な同社は、WORX以外にも新たなサービスを立ち上げた。スキル取得と転職をサポートする完全無料のビジネススクール『デジタル能力開発センター』事業だ。

スポンサー企業の協力によって受講者に無料で高品質なカリキュラムを提供し、スポンサー企業はカリキュラム受講者にスカウト形式でのアプローチが可能な仕組みである。スポンサー協力を打診した企業からは、早くも関心を寄せる声が届いている。


同社は人材育成への取り組みで、国や地域の行政とも連携している。2021年11月には京都府主催の雇用型職業訓練事業「京都府専門的技術人材緊急養成プロジェクト」に研修担当として参画。これまで培ったノウハウを元にした活動を加速させている。

また、未経験者をIT人材へと育成・輩出してきた実績を元に、障がい者のデジタルスキル取得と就業サポートにも乗り出した。創業時から企業理念の根幹にあった人材育成と雇用創出の機会を、より大きな観点を持って展開したいと考えているのだ。

「事業領域拡大に積極的な当社ですが、人々がイキイキと働く社会を創るという企業理念は揺るぎません。理念に共感する社員が多いので、新たに参画する方にもそこはぜひとも求めたいところです」と田中氏が話す通り、社員は人材への温かな眼差しを持つ。それだけに心優しい社員ばかりで、互いに助け合う文化が自然と根付いている。


「紆余曲折を体験したり、つまずいたりした経験があるからこそ人の痛みがわかります。その経験をぜひ当社で活かしてください。文面だけでは伝わらない部分もあると思うので、実際に会って互いに雰囲気を感じ取りながらお話しましょう」と田中氏。


人材事業を軸にした事業展開で、社会課題の解決に挑み続ける同社。自身の経験と志を活かせるフィールドだ。