大手をはじめとするゲーム会社からの受託開発+自社オリジナルタイトルを開発
ソフトウェア開発会社の株式会社シンクロジック。手がける案件の90%以上をオンラインゲームや通信型のゲームアプリが占めているところが最大の特徴といえる。これまで、同一タイトルのPC版やスマホ版などの違いも含め、100以上のタイトルを手がけてきた。
主力を占めるのは、セガゲームスやGMOゲームポットなどの大手をはじめとするゲーム会社からの受託開発。現在は約20社と取り引きしている。
また、出資先であるゲーム企画会社の株式会社GaYaとコラボレーションする形で、モバイルゲームやスマホアプリなどの開発を手がけてきた。
「ゲーム開発を手がけるソフトウェア会社は多いですが、オンラインゲームに特化しているところはそれほどないのではないかと思います。その点が当社の強みとなっていますね」と取締役副社長の吉田敏雄氏は強調する。その強みの中味を、取締役システム開発部部長の早川晋史氏は次のように説明する。
「オンラインゲームの場合は、クライアントサイドだけでなくサーバーサイドも手がけることになります。ですから、エンジニアは幅広い技術を身につけることが可能です。このサーバーサイドを手がけられる会社は少ないので、当社にサーバーサイドだけの開発依頼が来ることも少なくありません」
幅広い技術の取得は、エンジニアのキャリア構築の上で有利に働くに違いない。
「パソコン通信」の時代からオンラインゲームの開発に着手
1998年2月にシンクロジックを創業した代表取締役の島田琢也氏は、現在でも開発を担当するほどの根っからのエンジニア。現在は東証一部上場のソフトウェア開発大手に発展している株式会社システナの前身時代から所属し、エンジニアとして活躍した。同社が株式上場を目指すプロセスでさまざまな規制が強化される中、「自由にやりたいことをしたい」と円満独立した。
「ゲームが好きだった島田は、創業当時から『いずれはヒットゲームをつくる』と意気込んでいました」と吉田氏は述懐する。同社は収益のために組込みシステム開発の受託からスタートするとともに、まだ「パソコン通信」の時代のオンラインゲームの開発に着手し、技術を蓄積していった。2005年、大口の取引先からオンラインゲームの開発を依頼されたことを機に、ゲーム業界に評判が広がり依頼が相次ぐようになる。
「2008年のリーマン・ショックの際、業務系や組込み系を手がけていた開発会社は業績がダウンしエンジニアも切るところが続出しましたが、ゲームの分野は影響がほとんどありませんでした。そのタイミングで当社はゲーム特化に舵を切り、エンジニアを増やして体制を強化したのです」(吉田氏)
2010年には、島田氏の古巣であるシステナからオファーを受け、ゲーム企画・プロデュース会社の株式会社GaYaを共同出資で設立。シンクロジックのメンバーが社長に就任した。ちなみにGaYaの本社はシンクロジックと同じフロアにあり、事実上一体化してオリジナルゲームタイトルの開発に取り組んでいる。
「今後の課題は、やはりヒットタイトルをつくり出すこと。その目標に向けて、開発体制を強化したいと考えています。エンジニアだけでなくアートディレクターやデザイナーも募集していますので、ぜひアクセスしてください」と吉田氏は呼びかける。
“ゆるサミ”“ぐるチケ”など風通しのいい風土づくりの諸施策
「できるだけ風通しのいい風土にするよう努めています」と吉田氏。そのためにいろいろな施策を導入している。まず、リーダー職には月1回メンバーとの面談を義務付け、仕事の状況や悩み、志向の変化などを常に把握するようにしている。
「当社が手がけるプロジェクトはほとんどが半年から1年程度の短いものなので、次々に新しいテーマにチャレンジできます。やりたいことがやりやすい環境にあるといえます。新しい技術に触れるチャンスも多いですね」と早川氏。
コミュニケーションツールとしては、社内ブログを活用。新しい技術情報の共有や勉強会の参加募集などに利用されている。
風通しを良くするためのカジュアルな機会も用意されている。社員同士や協力会社、および顧客と3人以上で飲食をする場合、月1回1人3000円の“ぐるチケ”という金券を提供。社内外のコミュニケーションを促進している。
2泊3日の社員旅行も年1回実施している。行先は社員の投票により決め、これまで宮古島や石垣島など南の島に出掛けていたが、2016年は大阪に決まった。この社員旅行も“ゆる”い。
「1日目は全員できれいになった姫路城に行き、夜は宴会をしますが、2・3日目は完全に自由行動です。帰りは最終の新幹線の指定席券を渡し、自由に時間変更してもらうスタイルです」(吉田氏)
多方面で活躍した社員を表彰する機会も設けている。ユニークなのは“スポットライト”と呼ぶ表彰制度。本来業務以外で活躍した社員に、まさに“スポットライト”を当てるものだ。
「例えば『あいさつの声が大きい』とか、『自主的にほかの職種の仕事を手伝った』など、見過ごされそうな行動に光を当てています。表彰者には、純金の名刺をプレゼントしています」(早川氏)
本業で活躍した社員は、年間MVPに該当する“ベストパフォーマンス賞”として表彰。やはり純金製の盾を贈呈している。
「2015年度は、数多くのデザイン会社をコントロールしながらメンバーの面倒も見、さらに自らもデザイン作業をこなしたADが選出されました。手がけたコンテンツが売上拡大にも貢献し、まさに“八面六臂”の活躍でした」と吉田氏は目を細める。
なお、同社では社員の労働時間は厳しく管理している。吉田氏は次のように説明する。
「労使協定で決めている時間外労働の上限時間は絶対に超えないようにしています。一方、納期も厳守しなければなりませんが、上限時間を超えなければ対処できない場合、赤字覚悟で人を追加投入します」
ちなみに、インフルエンザの予防接種も会社負担で全社員に受けさせている。
同社が求める人材像は、次のとおり。
1.目標に向かって地道な努力を惜しまない人
2.相手の立場に立って考えることができる人
3.人に喜んでもらうのが好きな人
4.素直に感謝の気持ちを持てる人
5.口べたでも「ものづくり」が好きな人
6.技術に対する好奇心の強い人
吉田氏は次のように補足する。
「ゲームというと華やかな世界のように聞こえるかもしれませんが、技術重視の開発会社である当社は、決して華やかとはいえないと思います。一方、その技術力が評価され、様々な開発案件が舞い込んできます。大きく有名なゲーム会社に入るより、いろいろなゲームの開発に実質的に携われるチャンスは当社のほうが多いように思います。そんな環境で技術を磨きたいという方に来ていただきたいですね」
組込みシステムなどで鍛えた技術力をゲーム開発に活かす“実力派”として認められている同社。技術を磨きながら、オリジナルゲームの開発にもチャレンジしたい人には見逃せない募集といえる。
株式会社 シンクロジックの社員の声

30代前半
2015年12月入社
周りの人に聞...続きを読む

20代後半
2015年05月入社
既存のやり方に拘...続きを読む

40代前半
2013年02月入社