クライアントには大手企業がズラリ。急成長中のベンチャー企業Emotion Techとは?
株式会社Emotion Tech(エモーションテック)は、顧客体験向上クラウド『EmotionTech CX』及び従業員エンゲージメント解析クラウド『EmotionTech EX』を手がけるベンチャー企業。感情データを分析し、顧客・従業員にとっての体験価値を最大化する同社のクラウドサービスは、幅広い業種業態の企業、しかも錚々たる企業が導入しており、著しい成長を遂げている。
同社の設立は2013年。創業者である今西良光氏(代表取締役 CEO)は、日立とファーストリテイリングに勤務した後、起業を目指して早稲田大学の経営大学院へ進んだ人物。ファーストリテイリングでは、まさに店舗の最前線を経験。店舗で毎日展開される、お客様と店員との膨大なコミュニケーションを活用すれば、もっと生産性が上がるのではないかと感じたことが、今西氏の原点だという。組織の負を解消したいという課題を持って勉学に励み、自らビジネスを立案した。
この時に声をかけたのが、大学院の同級生である飯尾礼治氏(取締役 CFO)。大手金融機関の出身である飯尾氏もまた組織についての問題意識を持っており、志を同じくする二人が立ち上げたのが、株式会社Emotion Tech(旧 株式会社wizpra)だ。
BtoCもBtoBも海外も。独自性の高いサービスで大きなマーケットを狙う
同社が展開するサービス『EmotionTech』の強みは、顧客のロイヤルティデータを分析し、課題解決につながる要因の特定を実現できること。「この分野のクラウドサービスは、海外発で有力なものがいくつかありますが、国内企業への導入実績、サービスを完全内製している事による顧客要望への柔軟性、価格等を総合的に加味すると、国内で最もリードしていると思います」と今西氏は語る。
クライアントは400社。Emotion Techに蓄積されるデータを統計処理すれば、比較対象に使えるデータとなるため、クライアントが増え、活用が増えるほど有用なデータが得られ、ベンチマークの精度も上がっていく仕組みとなっている。また、最大のメリットは即時性。ノウハウ、クラウドの仕組みであるダッシュボード、特許取得済みの分析技術を用いることにより、状態がすぐに可視化でき、課題が見つかる。コンサルティングよりも早く、企業側で解決までの道筋をつけることができるのも特徴だ。
『EmotionTech』がフィットする業態としては、店舗網を持つサービス業のほか、イベントに導入して参加者の反応を分析したり、WEBサービス利用者のサービスに対する評価を分析したりと、様々に活用されている。加えて今は、B to Bビジネスでの利用も浸透しているという。「人事評価に顧客ロイヤルティ指標を導入する流れが、日本でも出てきています」と今西氏。エンジニアや営業などが顧客から得る評価を定量化し、人事評価に役立てるのだという。さらにはハイパフォーマーの特性を分析し、それを社員教育に取り入れるなど、実に幅広い展開が可能なサービスだ。
企業活動や顧客とのコミュニケーションがグローバル化している昨今、海外のニーズを探るにも、逆に海外からのインバウンドのニーズを探るにも、これらのツールは有効だ。彼らが向き合う市場は極めて大きい。
Emotion Techの成長を支える高い技術力
Emotion Techのサービスを創るのは少数精鋭の開発チーム。自社開発のサービスのため、エンジニアたちの手腕はかなりハイレベル。メンバーがエンジニアイベントに登壇することも少なくない。
また、最新ツールの導入にも積極的であり、開発環境はモダンで、Ruby、Angular、サーバーレス、AWS、SQL、Google APIなど最新の技術を取り入れている。テキストマイニング、データマイニング、マシンラーニングなどAIのエッセンスも取り入れ、さらに便利なサービス展開を目指している。SPA(シングルページアプリケーション)を導入し、リアルタイムで結果が表示され、高いユーザビリティを備えているのも大きな特徴のひとつ。ビジネスに合わせて適切なアーキテクチャーを選択し、常に新しいチャレンジをしていくという。優秀なエンジニアは効率性を重視するため、良い意味で「楽をする」ことを追求することも重要だと語る。
SEVEN Let's 〜Emotion Techが大切にしていること~
Emotion Techのミッションは、「すべての人がイキイキと働ける世の中を創る」。同社が提供するサービスによって、顧客や従業員の体験を改善向上させ、それによって企業も成長する。その実現に向けて、同社では「SEVEN Let's」という行動指針を設定し、メンバーはそれを常に意識しているという。
【SEVEN Let's】
1.「働く」に意思を持とう!
自分はどう働きたいのか?
人生をみつめ、今どう働きたいのかについて自分なりの意思を明確に持とう。
2.まっすぐでいよう!
自分自身にも仲間にも素直で率直でいよう。
3.前に進み続けよう!
道は前にしか無い。
不慮・不測の事態、苦境でも、とにかく前向きに進み続けよう。
4.一人の大切なひととして向き合おう!
仲間は同僚である前にひと。
ひととして尊重し、信じ、助けよう。
5.違いを理解しよう!
みんな自分とは違う。
望む生き方と今ここで働く理由、強みとスタイル、役割と成果を理解しよう。
6.自分のこととして捉えよう!
この組織の抱える問題、顧客の抱える問題、社会の問題を自分のこととして捉えよう。
7.自分の役割に世界一でいよう!
担当する役割について世界中の誰よりも考え抜き、失敗を恐れず、変え続け、成果に拘り、世界中の誰が代わりにやるよりも自分がやるのが一番だと胸を張って言えるようにしよう。
毎月末には、この「SEVEN Let's」に則り、自分以外の社員をノミネートして、社員全員がそれを評価し、点数がいちばん高かった人と、その推薦者を表彰する「SEVEN Let'ser賞」を開催している。これで賞を取ると今西社長との豪華ランチに行けるという特権もあり、社内の大イベントとなっている。
組織もメンバーも急成長中。「すべての人がイキイキと働ける世の中」の実現に向けて
Emotion Techは近い将来の株式上場を目指しており、具体的に動き出しているという。そのための事業拡大に向けて、3ステップの構想がある。まずは、『EmotionTech CX』『EmotionTech EX』のさらなる磨き込みと成長。そして、『EmotionTech CX』と『EmotionTech EX』の相関性の構築。顧客満足度と従業員満足度の両方が向上し、この二つが相関して両輪がうまく回ることで企業の成長を目指す。具体的には顧客の目線と従業員の目線、そこにはどのような関係性があるのか、データを貯めることによって改善向上ポイントを導き出すのだという。さらに、蓄積したデータによる、他展開サービスへの参入も現在構想中だという。いずれにせよ、Emotion Techの成長により「すべての人がイキイキと働ける世の中の実現」は着実に近づいていると言えよう。
現在、上場に向けて積極的な採用を行っているEmotion Techだが、「急成長しているフェーズなので、やりたいと言えば、大きな裁量を持って実現できる社風です。メンバーには、ここで得た経験を糧に大きく羽ばたいて欲しい」と今西氏は語る。実際、同社で吸収できるものはかなり多い。事業を創り、広め、育てる。会社も育て、ひとつの通過点として上場を迎える。スタートアップの今、しかも極めて有望なビジネスを展開する同社だからこそできる経験だ。
「SEVEN Let's」にもあるが、同社が求めているのは自分自身にも仲間にも素直で率直な人物。自分と他者の違いを理解し、認め合えるか。そして、国内に同様のプレーヤーがいない中、市場自体を立ち上げている、自分たちがマーケットリーダーだという自負と気合い。その中で失敗を恐れず、前向きに一歩を踏み出すことができる方は、是非ジョインして欲しい。