エイヴィエルジャパン株式会社

国際企業グループＡＶＬ社の日本法人として、1995年に設立されたエイヴィエル ジャパン。営業およびエンジニアのプロフェッショナルが集まり、日本でのエンジン技術、エンジン試験システム、測定機器、先行シミュレーション技術のカスタマーサポートに取り組んでいる。<br /><br />本社のAVL LIST GMBHは、オーストリアのグラーツ市にあり、世界各地の従業員総数は約3,300 人。まさに世界最大の独立系パワートレーン技術開発会社であることを誇っている。<br /><br />　クライアントは乗用車メーカーを主とし、産業車輛、船舶用エンジンメーカー、石油会社、政府機関、大学など。全世界のF1レーシングカーメーカーにおいてもＡＶＬ社の試験システムが使用されているという実績を持っている。エンジニアをめざす人、そして自動車が好きな人にとっては、非常に興味深い企業だろう。

毎年、数十％の勢いで業績を伸ばし続けるＡＶＬ。その背景には、自動車産業の安定した好景気がある。<br /><br />そんな中、国内の競合他社を抑え、シェアの拡大を誇るＡＶＬの勝因を、技術部部長の西口英宏氏は次のように語る。<br /><br />「ここ数年の海外の自動車メーカーとの合併により、日本に限らず海外でも、適合する設備が求められるようになりました。そんなとき、グローバルなテストベッドのサプライヤーであるＡＶＬは、いかようにも対応できるのです」<br /><br />これが、日本メーカーにしか対応できない国内競合他社との差である。グローバルに整えようとしている自動車メーカーにとって、ＡＶＬは強力なパートナーとなるのだ。このような業績アップにともない、社員数も設立当初と比べると4、5倍に拡大している。<br /><br />社風においては、外資系というＤＮＡも手伝い、体育会系の上下関係は一切なく、いたって自由だ。<br /><br />「年功序列の制度もなく、適材適所スタッフが配属されるという形です。ですので、案件ごとにプロジェクトリーダーもその都度変わります」フランクで自由な社風という反面、自発的に仕事に向かう行動力も必要となる。ここではすべてが実力主義なのだ。<br /><br />世界的にメジャーな自動車産業において、パイオニア的存在のＡＶＬ。ハイレベルな環境の中で、最先端の技術を磨けるのも魅力のひとつである。

特殊な技術が求められる仕事だけに、社員のほとんどが経験者による中途採用入社である。「システムや機械、電気などの基礎知識は必要ですが、ハード系の業界で実務経験があれば、細かなジャンルにはこだわりません。むしろ必要なのは、コミュニケーション力と英語力です」<br /><br />入社後には、オーストリア本社での研修が必須なため、海外のスタッフと英語でコミュニケーションを図る必要がある。<br /><br />「本社で研修後、そのままＯＪＴで1‐3年程度、オーストリアで仕事に携わるケースもあります」エンジニアとしてグローバルに活躍したい人にとっては、またとないチャンスだ。<br /><br />最後に、次なる展望について西口氏は次のように語った。<br /><br />「今後さらに、日本での自動車産業のマーケットは拡大していくと予測されています。だからこそ、これからはオーストリア本社だけでなく、日本から発信していくビジネスに積極的に取り組んで行きたいと思っています」