今のご自身に繋がっていると思う原体験があれば教えてください
小さい頃から好奇心が強い子供でした。例えばザリガニを取りに行くとなったら、4~5時間でも夢中で追いかけ続けてしまうようなタイプでした。 学生時代は、目立ちたくて前に出るというより、目の前のことに一生懸命向き合っていると、自然と中心的な役割を任されることが多かったです。体育祭や生徒会でリーダーを務め、何かに一生懸命取り組むこと自体に、自分なりの達成感を覚えていました。 もう一つ大きかったのは、祖父が会社を経営していたことです。小学生の頃、仕事先に連れて行ってもらうと、祖父の周りに集まる人達はみんな笑顔でした。「その中心にいる祖父のようになりたい」――中学生の頃には、自分も起業したいと思うようになりました。 五つ下の弟も、大学在学時にスタートアップを始めました。理由を聞いたら「じいちゃんみたいになりたかったから」と、私と全く同じことを言うんです。それぐらい、祖父は周りに良い影響を与える人でした。祖父から受けた影響が、今の自分に繋がっています。
意思決定で大切にしている判断基準は何ですか。
自分達が本当に価値を感じられるか、ワクワクするか、ポテンシャルがあると思えるかを重視しています。もちろん市場調査や合理的判断も大切にしていますが、「お金儲けができそうだからやる」という意思決定は、当社では絶対にしません。 私達には「Leading challenge for the world」というミッションがあります。私自身、海外留学を経て英語ができるようになり、人生が大きく変わりました。何度生まれ変わっても、また同じ挑戦をするだろうと思えるほどの体験です。世界の挑戦をリードするというミッションに照らした時、自分自身がその領域に強く価値を感じられるか。一消費者として「これは欲しい」「世の中に必要だ」と心から思えるか。そこは大きな判断基準です。 例えば、今後予定している学習アプリや幼児向け英語教育の領域も、私自身が必要性を感じ、形にしたいと思ったものです。合理性だけでなく、情熱を持って取り組めるか。情熱があるからこそ、困難があっても粘り強く向き合えると考えています。
変化を選ぶ一方で、「これだけは変えない」と決めているものはありますか
変えないのは、挑戦の姿勢です。 私達のようなベンチャー企業が、次のステップを目指していくためには、挑戦するしかありません。挑戦しなければ、成長は止まってしまうと思っています。だからこそ、その時代に合わせた、その時ベストな挑戦を選び続ける。これは創業時から一貫して変えていません。 形は時代によって変わります。最初は留学事業一本でしたが、コロナを機に英語コーチングへ。その後、AIの積極活用、新規事業——と、その時々で「これだ」と思える挑戦を重ねてきました。事業の形が変わっても、挑戦することそのものは変わらない。これが当社の根っこにある姿勢です。 そして私自身、挑戦することを純粋に楽しめるタイプだと思っています。何かに本気で向き合って、結果として何かを成し遂げる——その達成感が、ずっと変わらない原動力です。 求める人物像も同じです。挑戦を楽しめる人、変化を選べる人と共に会社をつくっていきたい。会社が大きくなっても、そこは見失わないでいたいと思っています。
経営者として、これまでで一番きつかった瞬間はどんな時ですか。
一番きつかったのは、コロナ禍です。当時は海外留学事業のみを展開しており、2020年3月の渡航規制によって事業が止まりました。既に留学を申し込んでくださっていたお客様が数百名。そのうち9割以上の方からキャンセルのご希望を頂きました。私も逆の立場ならそう思うはずだと感じました。 業界でも返金対応が分かれる中、当社は全てのお客様に無条件で全額返金することを選びました。学校側からの返金が遅れたり戻らなかったりするケースも当社が負担しました。当時は金融機関から1円も借りていなかったので、資金面でも大きな決断でした。スレスレのところから事業を立て直していった時期です。 私が留学生だった頃、留学エージェントのサポートに不安を感じた経験があり、「顧客ファーストを貫くサービスを作る」と決めて創業しました。だからこそ、原点に立ち返れば、答えは無条件全額返金しかなかった。厳しい局面でも、その選択をしたからこそ、今も胸を張って事業を続けられている感覚があります。
一緒に働くメンバーへの思いと、これからどうなってほしいかを教えてください
当社のバリューは、「顧客ファースト」「スピード」「成果にこだわること」。この三つは人事評価にも組み込んでいて、どのような行動をしているか、どれだけ挑戦しているかも重視しています。 私自身がメンバーに望むのは、仕事を通じて人生を豊かにしてほしいということです。私自身、仕事を通じて人生が楽しくなり、豊かになる体験をしてきました。同じ体験を、今いる仲間にもしてほしい。成長やチャレンジを通じて自分の可能性を広げていくことは、その人自身の幸せにも繋がると思っています。 当社には、自分から挑戦を選ぶ人が多く集まっています。海外から働くメンバーも含め、多様なバックグラウンドを持つ人達が、それぞれ挑戦を続けている会社です。 そして、新しく入ったメンバーが、入社1カ月後の社長面談で「みんなから声をかけてもらえた」と口を揃えて言ってくれる。これが当社の文化です。 人こそが、当社の最大の魅力であり資産です。だからこそ、この文化を見失わずに事業を大きくしていきたいです。
