ご略歴をお教えください。
2001年に大学を卒業後、20名以下の小規模なシステム開発会社に入社し、SESのエンジニアになりました。派遣された現場は医療機器メーカーの工場で、ソフトウェアの開発やテストを2年ほど手掛けました。 その後、会社が社内ベンチャープロジェクトをスタートさせたのです。そこで私は、社長からコンタクトセンター向けの独自プロダクト開発プロジェクトを勧められ、取り組むことにしました。当時、会社は様々な領域の案件を受託していましたが、コンタクトセンターはその中の一つでした。 私は特にやりたい領域へのこだわりはなかったので、勧められたのならばやってみようといった感じで始めたと思います。結果的に、このことによってコンタクトセンター領域が当社の主力になった形です。 小規模の会社だったので、プロダクトの企画から開発、マーケティング、販売、サポートの全てを手掛けました。つまり、新規事業づくりをひと通り手掛けることができたのです。このプロセスがとても面白く、非常にいい経験ができたと思っています。 6~7年ほどこの事業を手掛けたところで独立を決め、2011年5月に当社を設立します。それまで、固定電話によるコンタクトセンターのシステムを手掛けてきたわけですが、当時既に普及を始めていたスマートフォン等のモバイルへのニーズが増えると読み、これに対応するプロダクトをつくろうといった狙いが背景にありました。モバイルならば、前職とぶつからないとの考えもありました。 ただ、独立当初は資金的な基盤もなかったので、しばらくは私一人がフリーランスとして受託開発に取り組みつつ、徐々に仲間を集めながらプロダクトをつくっていったのです。こうして、2013年にビジネス音声蓄積活用プラットフォームの『YouWire』をリリースしました。 ちなみに、資金は100%自己資金で賄っています。資金調達すると自由度を失うからです。前職では事業部長という立場でしたから、資金面での裁量は100%ではありませんでした。独立には、100%自分の裁量で取り組みたいとの思いもあったので、自己資金にこだわりました。
株式会社ギークフィードをどんな会社にしていきたいと考えていますか?
当社の企業理念として、「ITの発展を社会の幸福に繋げるために、自分たちがイノベーションの発信者となる」という言葉を掲げています。これを実現させるために、少数精鋭集団としてのスキルアップと、ユーザーやクライアントの気持ちを理解することを両軸として、その推進に取り組む会社であり続けます。
そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
お客様からは、「自社がキャッチアップできていないレベルのことや、新たな技術分野についても、ギークフィードに頼めばやり抜いてくれるだろう」と期待していただいています。当社としてもやったことがない場合が少なくないのですが、だからこそ取り組む価値があると考えています。100の実力がある中で、80でできることをやっていても進化がないからです。120の力を求められることにチャレンジし、完遂することで20のレベルアップができる。これを全員にやってほしいと考えています。 幸い、これまでも成し遂げてきた社員が少なくありませんから、取り組みやすい環境はあると思います。また、当社の組織運営としても、縦割り的な分担制ではないので視野が狭くならずに済みますし、エンジニアもお客様とダイレクトにやり取りするようにしているので、お客様の満足や不満等の温度感も直接感じ取ることができます。 こうした環境でお客様と向き合い、本気で取り組むことで人間力も高めていくことができるでしょう。 その結果は、きちんと評価します。成果を上げれば、収入も上がり、自己実現にも繋がるはずです。 人生の多くの時間を仕事に費やすわけですから、社員はそんな仕事に熱中し、ハッピーな人生を過ごしてほしいと願っています。
内代表の仕事観をお聞かせください。
名刺のロゴの下に“Feed the Mind with Geek Tech”というステートメントを添えています。技術力をひたすら高め、その価値を世の中に提供するといった意味です。つまり、高度な技術を通じて、お客様の課題解決を目指すということです。 当社においては、先述のとおり常にレベルアップが求められるので大変だと思いますが、これを乗り越えることで自信が付き、成長でき、自己実現に繋がるのです。いわば“修業の場”といった感じです。私にとって仕事とは、そういった機会であると捉えています。 なお、当社にはAWSのAmbassador経験者が2名も在籍しています。日本全体では現在80名弱といったハイレベルな存在ですが、当社のGeekさの一つの表れです。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
7歳の娘がいて、休日は平日の罪滅ぼしではないですが、終日子供と過ごしています。例えば、家の近くの商店街で行われる餅つき大会に連れて行ったり、子供向けに職業体験ができるレジャー施設に行ったりしています。 私個人としては特段の趣味がなく、時間があればジムに行って体を動かすぐらいです。