現在の役割と、エンジニアの方々との関わりについて教えてください。
私は営業部長代理として、営業チームのマネジメントを行いながら、エンジニア部門の育成にも深く関わっています。フジアルテに入社して以来、技術派遣に携わってきましたが、2012年から営業職に異動し、技術と営業の両面から人材支援を行っています。 現在、当社で活躍するエンジニアは約300名。全体の約3%と、まだ少数派ではありますが、今後はこの層をさらに拡大していく方針です。将来的には、派遣先の企業ごとに弊社の技術チームを編成し、リーダーを中心に数十名単位でプロジェクトを進める体制を整えたいと考えています。 また、弊社で働く方々に長く活躍してもらうためには、キャリア形成の支援も不可欠です。単に派遣するのではなく、一人ひとりの成長段階を把握し、次のステップへつなげる。そうした仕組みづくりを進めながら、「技術者がキャリアを築ける会社」を目指しています。
前職での経験が、現在の仕事にどのように活かされていますか?
前職で特に学んだのは、専門知識よりも「人とのコミュニケーションの大切さ」です。現場では年上の方や、頑固なベテランの方も多く、仕事をお願いするにも相手を立てながら、納得して動いてもらう工夫が求められました。そうした経験を通して、人との距離感をつかむ力が身についたと感じています。 このスキルは、現在の仕事でも大きく役立っています。営業ではお客様との信頼関係づくりが何より重要ですし、エンジニア部門のマネージャーとしても、メンバーの個性や考え方を尊重しながら指導することが欠かせません。特にエンジニアの方々は、自分の技術や考えをしっかり持っている分、正面から意見を聞く姿勢が求められます。 私は「人の話をきちんと聞くことが、最も重要な技術」だと思っています。技術的なスキルは時間をかけて磨けますが、人間関係の構築力は、すぐには身につかない。だからこそ、今の業務の中でも常に意識して取り組んでいます。
技術者を育成・マネジメントするうえで大切にしていることは何ですか?
私が一番意識しているのは、メンバーが気軽に相談できる環境をつくることです。人が成長するためには話せる場が必要です。私は部下に「困ったことがあれば、どんなことでもすぐ声をかけて」と伝えていますし、実際に話しかけられたときは、どんなに忙しくても必ず手を止めて話を聞くようにしています。 また、安全や品質に関する教育も重視しています。派遣先では製造現場で働くエンジニアも多いため、3カ月に一度、安全会議を開いて事故防止やリスク管理について情報共有を行っています。各営業所で発生したトラブルの事例を全社的に共有し、同じことを繰り返さないためのディスカッションも実施しています。 こうした取り組みを通して、社員一人ひとりが安心して働ける職場環境を整えています。技術者が力を発揮できるのは、安全と信頼が確保された職場です。技術面の教育だけでなく、精神的なサポートや安全意識の醸成も含めたマネジメントを心がけています。
フジアルテで活躍しているエンジニアに共通する特徴はありますか?
弊社で活躍しているエンジニアの多くは、技術力よりもコミュニケーションに長けた方です。経験者ももちろんいますが、全体の1~2割程度。大多数は異業種や製造現場から転職された方です。前職で「残業が多くて体力的にきつかった」「交代勤務から日勤に変えたい」といった理由で転職してきた方も少なくありません。 そうした方々が新たなキャリアを築き、自分のペースで働けるようになる姿を見ると、本当に嬉しいですね。共通しているのは、相手の話をしっかり聞き、理解しようとする姿勢。ものづくりはチームで進める仕事ですから、コミュニケーションがスムーズな方は、どんな職場でも重宝されます。 また、学ぶ意欲が強い人ほど成長が早いです。未経験から入社して、今では開発や技術に携わるようになった方もいます。私自身も、経験よりも「やってみたい」という気持ちを重視しています。最初の一歩を踏み出す勇気こそが、最大のスキルだと思います。
今後の目標と、これから挑戦したいエンジニアへのメッセージをお願いします。
今後は、フジアルテとして技術系人材の育成と拡大をさらに加速させたいと考えています。現在は製造派遣が中心ですが、AIや自動化の進展により単純作業の仕事は確実に減っていきます。そのため、製造スタッフとして働く約1万人の社員にも、新しい技術職へのキャリアチェンジを提案していきたいと思っています。 弊社には入社後にしっかりと研修やフォロー体制を整えていますので、未経験者でも安心して一歩を踏み出せます。また、弊社は全国に拠点を持ちながらも、転勤はほとんどありません。自分の生活や希望を尊重した働き方ができる点も魅力の一つです。安定した経営基盤のもと、腰を据えてスキルを磨きたい方にはぴったりの環境だと思います。 これからエンジニアを目指す方には、「経験よりも意欲を持って飛び込んでほしい」とお伝えしたいです。ものづくりが好き、技術を身につけたい――その気持ちがある方と、ぜひ一緒に未来をつくっていきたいですね。