ご略歴をお教えください。
美術学校を卒業後、ロンドンに渡り、陶芸作家として活動していました。日々の暮らしの中で感じたことを形にするような感覚で、作品づくりに取り組み、ロンドンを拠点にヨーロッパ各地を旅しながら、人々の暮らしや文化に触れてきました。 その経験を通じて、「いい暮らし」とは特別なことではなく、日常の中で小さな心の動きを大切にすることだと気づきました。この感覚が、今の自分の価値観の根っこになっています。 帰国後は結婚を機に、主人が経営に携わる広島の老舗小売業に入り、バイヤーや店舗プロデュースなど、モノを“選び、伝える”仕事に携わりました。 その中で、ブランドやつくり手の想いを、もっと丁寧に、そして日本の暮らしに馴染むかたちで届けたいと感じるようになり、2018年にウェスキー株式会社を立ち上げました。
ウェスキー株式会社をどんな会社にしていきたいと考えていますか?
ブランドが大切にしている価値観や世界観を理解し、それを手に取る人、届ける人、共に働く仲間へと丁寧につないでいく。 そんな“想いのリレー”が自然に生まれる会社でありたいと思っています。 私たちの仕事は、単に「モノを売ること」ではなく、そのプロダクトの背景や考え方に共感してもらうこと。 そして、その共感をきっかけに、ユーザーやパートナー、社内のメンバーまでもが少しずつ幸せになっていくような循環をつくることです。 ウェスキーは、立場や職種を超えて、意見やアイデアを出し合えるチームです。 ひとりの視点では見えなかった新しい発見やアイデアが、誰かの言葉や気づきから生まれていく。そうした小さな積み重ねが、私たちのブランドの“らしさ”を育てていると感じます。 これからも、関わるすべての人が気持ちよくつながり、「このチームでやっていてよかった」と思えるような環境をつくっていきたいです
そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
ウェスキーで働くみんなには、仕事を通じて「自分の人生も豊かになった」と感じてもらいたいと思っています。 一日の中で多くの時間を過ごす場所だからこそ、居心地がよくて、自分の意見を素直に出せて、やりたいことにチャレンジできる環境でありたい。 私たちは、誰かに指示されて動くよりも、「自分だったらこうしてみたい」と考えて実行できる人を歓迎しています。 完璧じゃなくてもいいから、まずは動いてみる。その積み重ねがチーム全体の成長にも、自分自身の糧にもなっていきます。 そして、やりたいことや興味のあることがあるなら、遠慮せずに発信してほしい。私たちは、本人の想いを大切にしながら、できる限り実現できるようサポートしています。 そうやって一人ひとりが自分の力を発揮し、チームとしての厚みが増していく。その循環が、結果的にブランドの成長にもつながっていくのだと思います。 だから、これまで「やりたかったけどできなかった」ことがある人や、「もっと自分の力を発揮できる場所を探している」人には、ぜひウェスキーに来てほしい。あなたの経験や感性が、きっと新しい風を吹かせてくれるはずです。
住田CCOの仕事観をお聞かせください。
私にとって、仕事はライフスタイルの一部です。地球に生まれた以上、地球をちゃんと楽しみたい。 行ったことのない場所に行って、やったことのないことをやってみる—— そんな好奇心や体験の積み重ねが、結局は自分の仕事にもつながっている気がします。 だから、社員にも「自分のライフスタイルを大切にしてほしい」と伝えています。しっかり休んで、好きなことをして、自分をリセットできる時間を持つこと。 そうやって気持ちが整ってこそ、また新しい発想や前向きなエネルギーが生まれると思うんです。 オンもオフも、どちらかを犠牲にしていいものではありません。どちらも自分をつくる大切な時間。私自身、海外出張やオフィスでの仕事、子育てやプライベートの時間—— そのどれもがつながっていて、どれもが楽しいものでした。 “暮らしを豊かに”というウェスキーのテーマは、私自身の生き方そのものにも通じているのかもしれません。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
オンもオフも切り離して考えるというより、どちらも「自分の暮らしの一部」として楽しむようにしています。 仕事をしているときも、家族と過ごしているときも、その中に小さな発見や嬉しい瞬間があると、それが自分のエネルギーになる。 だから、無理に切り替えるというよりも、自然体でその時間を大切にしています。 オフの日は、愛犬と散歩をしたり、旅行やおいしいものを楽しんだり。どんな時間も“ちゃんと味わう”ようにしています。 そういう日々の積み重ねが、自分を整えてくれるし、また次のクリエイティブや仕事へのインスピレーションにもつながっていく気がします。
