ここ数年で、ご自身の中で考え方が変わってきたと感じるようなことはありましたか?
好奇心が大爆発した話があります。昨年、友人に誘われて北海道の森を歩くツアーに参加しました。最初は乗り気ではなかったのですが、森に詳しい二人のガイドが見せてくれた世界に衝撃を受けました。 例えば“サルノコシカケ”というキノコは、「枯れた木の養分を吸い取り、倒木させて次の命のスペースを生む」と語られて、「もしキノコがもっと早く地球に現れていたら、有機物が石炭にならず、産業革命も遅れていたかもしれない」と聞いた時には、完全に魅了されました。フィルターが違うと、世界はこんなに面白く見えるんだと。 この体験はチャクラが開いたような――閉じていた感覚が一気に開かれるような強烈なものでした。そして、そのガイドの方の「好奇心は生もの。その瞬間に動かないと消えてしまう」という言葉も刺さりました。以来、週末は様々なものに興味を持ち、意識的に動くようになりました。 今すぐ経営に直結する話ではないかもしれません。でも、将来当社が世の中にインパクトを与える存在になった時、こうした感性や視野の広さがきっと効いてくると思っています。
最近“これはぐっときた”と感じた瞬間があれば教えてください
クライアントのベテラン営業パーソンが、当社の支援を通じて明確に変化していく姿を目の当たりにした時です。長年の経験から築かれた営業スタイルがある中で、「自分のやり方はもう完成したと思っていたけど、まだ開けるものがあった」と語ってくださって。その柔軟さに胸を打たれました。 また別の企業では、当社のBuddy(コンサルタント)による伴走支援の結果、「初めて売上目標を達成できた」とおっしゃっていた方がいて、その一言が心から嬉しかったです。 さらに、当社の若手Buddyがクライアントと膝を突き合わせて語り合い、一緒に風呂に入りながら信頼関係を築いていたという話も、ぐっときました。 お客様の現場でこうした変化が起きているのは、社員一人ひとりがただ言われたことをこなすのではなく、「顧客以上に顧客のことを考える」というバリューを日々体現しているからだと思います。そういう動きが少しずつ組織全体に浸透し、積み上がっていることを、とても誇らしく感じています。
これまでのキャリアの中で、苦しさを感じたことはありますか?
ずっと仕事は楽しいと思っていますが、唯一「これはキツかった」と感じたのは、新卒入社したスマートフォン用ゲームの開発等を手掛ける会社での最初の半年です。全く成果が出せず、何が正解なのかも見えず、自信をなくしかけていました。 というのも、ゲームプランナーという職種自体ができてまだ20年ほどの歴史で、「一人前」の定義すら曖昧な領域だったんです。 そんな中、当時の上司が「一人前のゲームプランナーとは何か」を言語化し、そこに到達するためのシートを一緒に作ってくれました。何度もフィードバックをもらいながらブラッシュアップし、最終的には一緒に仕上げてくれました。平日の夜、家庭がある中でも時間を割いてくれていたのを、今でもよく覚えています。 目指す姿を細かく分解し、一つずつマスを埋めていく地道な作業でしたが、その過程を通して「先人が苦労して得た知見を、後進に伝えていく」という感覚が、自分の中に根付いた気がします。 セールスイネーブルメントという領域では、今は私達がその役割を担う番だと思っています。
“今も自分を支えている“という誰かの言葉や姿勢があれば教えてください
大学時代、起業家として活躍している卒業生の先輩方から、3年間にわたりビジネスの指導を受けました。毎週のように登壇し、講演だけでなく個別のフィードバックまでしてくださる。その姿勢にも驚きましたが、何より全員が本当にかっこよかった。逆境を楽しみ、人のせいにせず、前を向いている。その姿に強く惹かれ、「いずれは自分も起業したい」と自然に思うようになりました。あの時間が、人生の方向を大きく変えた原点です。 その思いを持ってスマートフォン用ゲームの開発等を手掛ける会社に入りました。当時は創業者の南場智子さんと直接お話ししたことは、ありませんでした。けれど退職時に「起業するのでアドバイスを頂きたい」と、関係者を通じてお願いしたところ、時間をつくってくださって。 それから2~3年後、南場さんが立ち上げた投資会社から連絡を頂き、今では当社を出資面でも応援してくださっています。在職中以上に今の方が対話を重ねていて、ただただ感謝しかありません。
求職者の方々へのメッセージをお願いします
今の時代、AIに代替される仕事と、されない仕事が分かれつつあると思っています。全てではないにせよ、AIにできない仕事の多くは、“本質的な仕事”と重なる部分が大きいと感じています。 例えば、パワーポイントをつくる、情報を右から左に流す――そういった作業は、真っ先にAIに置き換えられるかもしれません。でも、人や組織を動かす本質的な仕事は、まだまだ人間にしか担えない。そういう仕事に向き合っている時、人は最も成長できるし、やっぱり楽しいと感じられるものです。 「この仕事は、世の中を前に進められるだろうか?」 転職活動の中で、そんな問いを自分に投げかけてみてほしいです。 私は当社のバリューに共感し、「本気でやりたい」と思ってくれる人と働きたいと思っています。最先端の知識と持論を持ちながら、クライアントと意見をぶつけ合える関係性を築いていく。本気で人と向き合うことは正直、体力も気力も使いますが、それはAIには絶対できない仕事です。 本質的な仕事に挑みたいと思ったならば、ぜひ一度話をしに来てください。