代表取締役社長 医学博士 渡邉 泰雄氏 横浜にある薬科大学にて総合健康メディカルセンター特別教授を務めるほか、静岡の県立大学や福岡の薬科大学、さらに海を渡って中国の医科大学、台北の医学大学でも客員教授として活躍。また応用薬理で副理事長に就任するなど複数の学会にも所属し、日本の医療・健康分野に広く貢献する。長年、問診の難しさを課題視していたところ、台湾の知人・陳鴻文氏率いるGemtekの、診断サポートプラットフォーム『Dr.AI』に出会う。『Dr.AI』の可能性や価値に強く共感し、日本法人の同社へジョイン。

渡邉先生が『Dr.AI』のプロジェクトにジョインしたときのお気持ちを教えてください

長年臨床研究に携わってきた身として、とても画期的なプラットフォームだと確信しました。 というのも医療診断とは、非常に難しいものなのです。同じ人間など一人もいません。キャラクターや口調はもちろん、何を話すか、どんな言葉を選ぶかもそれぞれですよね。その千差万別の伝え方を前に、人間である医師がいかに惑うことなく診断できるか。幾度と経験を積んだベテランにとっても、なかなか簡単なことではありません。 その診断を手助けしてくれるAIプロダクトの構想が生まれたと聞いた時、「大発見だ！」と思いました。そしてGemtekは “絵に描いた餅”にせず、台湾での実証を重ね、国内の大手通信企業にも協力を仰ぎ、普及させました。これは医療の歴史を変えるような功績です。 「この『Dr.AI』を、今度はGemaxが日本で広める」一人の医療人として、そんな使命感を持ちましたね。

日本の『Dr.AI』の黎明期とも言える今、メンバーにはどんな思いをお持ちですか

その点で現在メンバーである、キキ(陳映錡）も岩根も、実にフロンティア精神のある二人です。 キキは創業メンバーであり、当社に私をオファーしたうちの一人です。台湾出身で現地のIT知識から医療市場にまで精通しているだけでなく、日本の心も持ち、日本の医療市場をきちんと見据えた人ですね。「台湾発の医療×ITプロダクトを日本へ広めるには、日本の医師が必要だ」そう柔軟に考えて私に声をかけてくれました。 また岩根は、もともと会計事務としてジョインしたのですが、現在は事業開発を担当し、『Dr.AI』や『Vet.AI』を各地に広めています。自分の経験や入社時の職種にとどまらず積極的に動き、きちんと結果まで出してくれています。 道なき道を開拓し、その前に立ちはだかる「見えない壁」をも見つけて登る――現在の当社は、その最中にあります。「壁を越えるためにすべきこと、できることは何か」を見極めて、共に立ち向かってくれる二人には頭が上がりません。

素晴らしいお二人ですね。今後ジョインしてほしいのはどのような方ですか

二人のように、好奇心旺盛でチャレンジを楽しめる方、そして国際感覚を磨きあげたい方をお迎えしたいですね。 スキル面で言えば、業務で英語または中国語は欠かせません。私たちの技術部隊は台湾にあり、英語や中国語でコミュニケーションを取っているからです。 また姿勢で言えば、国ごとの文化の違いを探求し、適応できるような人と共に歩みたいと考えています。例えば台湾と日本を比べて見ても、その違いは明らかでしょう。こんなに距離も近くて、お互いの国へ気軽に旅行する人も多いような関係性ですが、伝統的な文化や生活習慣、考え方は異なります。もちろん医療環境や医療システムも、それぞれの歴史の中で育ってきたものがあり、想像以上にギャップが大きいのです。台湾生まれのプロダクトを日本へ、そして世界へ広めるためには、それぞれの違いを理解し、プロダクトやアプローチを順応させることも大切ではないでしょうか。

御社の代表として、渡邉先生が大切にされていることを教えてください

まずは嘘をつかないこと。そしてもう一つは、目の前のミッションに情熱を思いきり注ぐこと。この二つは“高い目標”を突破するために、とても重要なことだと考えています。 当社は今、まさにこの姿勢が求められる局面に立っているのではないでしょうか。 というのも今の当社は、『Dr.AI』『Vet.AI』等といったプロダクトを持つだけの、一つのまっさらな箱に過ぎません。代表の私から見ても、ここからこの組織がどうなっていくかは未知数です。言い方を変えれば、夢はいくらでも語れるのです。しかし口にした夢は、叶えられれば功績に、叶えられなければ夢で終わってしまいます。最初は嘘のように聞こえていた夢を、実現するために奮闘する。これが大事なのです。「叶えられなければ嘘になる」とまでは言いません。しかし「何としてでも叶えてやる！」と挑み続けるマインドはいつまでも持っていたいですし、仲間にも持ってほしいですね。

最後に、御社へ興味を持った求職者へメッセージをお願いします

Gemax は誕生したばかりの企業です。どのように成長をさせるかは、同じ意思を持つ仲間とコミュニケーションを取り、「自分が置かれた環境をどう使いこなすか」を見極めることも、ぜひ楽しんで欲しいですね。『Dr.AI』というプロダクトを、そしてGemaxという箱を、どのように駆使して夢を叶えるか、ということです。 車に例えてみましょう。現在は『Dr.AI』も当社も、ミニマムな軽自動車……いや、三輪車かもしれません。ゴージャスな大型の高級車と比べれば、ブランド力はまだまだです。しかし小回りが利き、狭い狭い小道も通れます。つまり、大型車では通れないような道も見つけて通り抜け、どんな場所へも行くことができる。そしていつかは、高級車になれる可能性も秘めているのです。この強みを生かさない手はありません。 『Dr.AI』も当社も、どのようにハンドルを切れば進化するのか、どんな場所へ走っていけば人々へ貢献できるのか。それを一緒に考えて、実現していける方をお待ちしています。