御社の柱であるXR事業について、今後の展望も含め詳しく教えてください。
自社プロダクトである『The Doors』が目指すのは、単なるコンテンツ体験ではありません。スポーツ観戦や音楽鑑賞などで「会場に行く」ということだけではなく、その先で出会った人や体験したことによって「リアルで会ってみよう」「リアルに行ってみよう」という行動喚起に繋げるのが目的です。 私は、バーチャルはそれだけで完結するものではなく、あくまでリアルを補完するものだと考えています。リアルに繋がりたい、リアルに行ってみたいけれど何らかの障壁がある、そんな障壁を取り除くためのプロダクトでありたいのです。 様々な理由から「行きたいど行けない」「興味はあるけど時間とお金がない」と障壁によって諦めてしまうのは非常にもったいないと私は思います。だからそんな人たちの背中をちょっと押してあげるような仕組みをつくることが『The Doors』のミッションです。
今まで担当されたプロジェクトの中で印象に残っているものを教えてください。
コンサルティング時代の事例になりますが、一番記憶に残っているのは医療系物流企業のプロジェクトです。同社がシステム開発の最終テストフェーズでサイバー攻撃を受けてしまい、現行のシステムが利用できなくなりサイバー攻撃対応によりPJ自体にも大きな影響が出て、実業務も止まってしまうという事態に陥りました。 私の提案で今テストをしているものを本番利用をし「現行システムが使えず業務が回らない」ということと「テストの続行」を一緒にやりましょうと提案しました。 営業や物流管理の上席に、サイバー攻撃を受けている今の状況以上のリスクがないことを丁寧に説明し結果、提案は受け入れられ合意を得られました。どんな状況でも迅速に検討しうやるべきことを決めてすぐにやるというところが私の強みのひとつで、それが生きたケースだったと思います。
貴社の競合優位性についてはどのようにお考えですか?
ITコンサルティングとXRを掛け合わせて展開している企業はまずないということがひとつ。そしてこれは私の幼少期からのスタンスによるものですが、マジョリティが選ばない選択肢に敢えて挑戦できるというところが大きいと思います。 小さな頃からいろいろな大人たちに「みんなと同じようにどうしてできないの?」「君のそういうところはよくない」と言われ続けてきました。でも今私は、そういう大人たちよりも稼ぎながら自由な時間も得られています。両親がよい意味で「自己責任」を大切にして、自由に育てられたのも幸運でした。 社会人になってからも全て未経験から挑戦したことを積み重ね、自信と実績に繋げてきました。小さな失敗や挫折は当然ありましたが、そういう時こそ「チャンスだ!」とわくわくして取り組みつづけてきたことが今の自分の強みに繋がっています。
長川様にとって仕事というのは人生の中でどのような位置づけですか?
実は私は仕事があまり好きではありません。でもやらなければいけない。そうなったときに、どのみちやるのであれば、自分が楽しめる形でやりたいので、やりたいことをやりたいようにやる。やりたいことを楽しくやるためには、やるべきことをどんどん経験していかなければいけない。そういうスタンスでこれまでもやってきましたし、これからも変わらないと思います。 私はやりたくないことはやりません。でもやりたいことの中のフェーズにある「やりたくないこと」は必ず克服します。ゴールを決めたうえでどれを我慢してどれを我慢しない方がよいのかということを自分で考えながらやる。これが私の方針ですし、これから入社する方にもそうあってほしいですね。 私自身が「タイパ」を非常に重視していて、長時間を仕事に割くことを良しとしていないので、これから入社する方にも、しっかりプライベートを充実させられるだけの時間を持っていただけると思います。
長川様が人生で大切にされていることや人生の目標について教えてください。
大切にしていることはオリジナリティです。自分の信念、自分自身を信じられるのは自分だけですから。だから周りに何を言われても自分の信念は変えませんし、これから入社する方にもそうあってほしいと思います。少数意見は非常に貴重です。鉄の方が強度や汎用性があるのに金が高価なのは、希少性が高いからでしょう。 周りと同じ選択肢は、周りの人間に任せておけばよいと思います。マイノリティであることを恐れないでほしいですね。 人生の目標は「常に知る」ことです。新しいことを常に学習していきたい。もう知りたいことがなくなったら、そのときは私の人生が終わる時だと考えています(笑)。興味関心を持ち続けることが私の生きる原動力だと思います。そしてこれは、これから入社する方にも、ぜひ持っていただきたいマインドです。新しいことに好奇心を持ちどんどん挑戦し、深掘りして、価値を創出していく。そんなことを一緒にできたら嬉しいですね。