ご略歴をお教えください。
2010年に大学を卒業後、SIerに入社しネットワークエンジニアとして2年ほど働いた後、創業3年目のエンタメ系のスタートアップに転じました。そこではPdMを務めたのですが、1年もたたないうちに大手Webサービス会社に買収され、その大手Webサービス会社の社員となって同じ仕事を続けます。それ以外にエンタメ系のサービスにも関わり、2016年に独立して宿泊予約の権利を売買できるサービスを手掛ける会社を創業しました。旅行者が宿泊できなくなった際、予約をキャンセルする代わりに、自分が持っている予約の権利をマーケットプレイスに出品し売買が成立すればキャンセル料を回避でき、予約の権利を買う人は通常よりも安く入手でき、宿泊施設はキャンセルを回避でき、当社には販売手数料が入るという“四方よし”のビジネスモデルです。これが注目され、事業は順調に運びましたが、コロナ禍を機に自分の力不足で事業が継続できなくなり、結果的に会社は廃業となりました。非常にいい経験をしたと思っています。 私は起業家であり続けたいとの思いがあり、次に何をするかを考えた時、自分ほど宿泊業界のキャンセルに向き合ってきた人間はいないとの自負がありました。そして、宿泊業界にはキャンセルポリシーを掲げながらも、キャンセル料を請求・回収する物理的、精神的な負荷をためらい、キャンセルした側もキャンセル料は請求されないものといった誤った文化が定着しているとの実感があったのです。宿泊予約の権利を売買できるサービスのビジネスを続ける中で、そんな実感からキャンセル料の請求・回収業務を自動化するようなサービスを考えたこともあって、これを実現させてみようと思い至りました。そして、2022年3月に当社を設立し、同年10月にキャンセル料請求・回収自動化ツールの『Payn』をリリースさせたという経緯です。
御社をどんな会社にしていきたいと考えていますか?
スタートしたばかりで、ようやく軌道に乗り始めたという段階ですから、当面はプロダクトをいかに広めていくかということに集中すべきフェーズにあります。 『Payn』を通じて、宿泊業界に止まらず飲食やレジャー等、予約が発生するあらゆる業界のキャンセル料に関わる問題を解決していく企業を目指し、目下「事業者と消費者の関係をフェアにする」というMISSIONを掲げています。 とはいえ、このMISSIONは一つのエッセンスであって、我々にはさらなる可能性を秘めているとの確信も持っています。例えば、サービスを通じてキャンセルに関する様々なデータが蓄積されますが、そのデータを分析することで新たなサービスを開発できるかもしれません。実際にいろいろなニーズも寄せられています。こうした可能性を勘案し、MVVを見直したいと思っているところです。今、まだこのように柔らかい当社に加わることで、会社づくりに参画してもらえるチャンスもあると申し上げておきたいです。 そんな当社に少しでも関心があれば、ぜひ気軽にアクセスしてください。
そのために社員に対して期待することや、どう活躍してほしいかといった思いをお聞かせください。
当社はキャンセル料請求・回収自動化ツールのパイオニアと自負していますが、いわば“ファーストペンギン”としてキャンセル料問題の解決にチャレンジしています。チャレンジを通じて業界を変える少数精鋭のスタートアップとして、プロダクト開発やマーケティング、提携等の業務を任せられるプロフェッショナルの仲間を集めています。 このメンバーは得難い経験を積んでいけると思いますが、もし当社を離れることがあっても、この経験は非常に大きな力になるだろうと思います。これから加わるメンバーも、思う存分そんな経験を積みながら活躍してほしいですね。 また、当社はフルリモート・裁量労働制で運営しており、柔軟に働くことができます。私を含め、子育て中のメンバーも複数在籍していますが、キャリアを中断させることなくプライベートとも両立しながら働くことができます。そんなメリットも享受してもらいたいと思っています。
山下さんの仕事観をお聞かせください。
私は当社で2社目の起業ですが、生涯起業家でありたいと思っています。単純に楽しいからです。自分でゼロからサービスや事業をつくり出すというクリエイティブさが面白いのですが、いわば趣味みたいなものかもしれません。 もっとも、ライフステージで楽しい、面白いと感じることは変わると思います。その時々に合った楽しさを求めて仕事はしていきたいですね。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
2025年5月に第一子が生まれる予定です。犬を飼っていて、休日はもっぱら妻や犬と一緒に過ごしています。また、おいしいものを食べたりお酒を飲んだりすることが好きなので、よく外食に出かけていますよ。