まだ見つかっていない人の力を、見つけて伸ばす。
社内に埋もれているAI人材も、島に育つ子どもたちも。私たちがやっているのは同じことです。 ⚫︎どんな会社ですか? AI人材育成と地方創生の、2つを軸にしている会社です。 一方では、企業のなかで「AIを使いこなせる人」を見つけ出し、その人が育つまで伴走しています。もう一方では、代表の生まれ故郷である種子島で、子どもたちに挑戦の機会を届ける活動を続けています。 離れた話に見えるかもしれませんが、やっていることは同じだと考えています。まだ見つかっていない力を見つけて、伸びる場所をつくる。それが会社の軸です。 ⚫︎AIを使いこなす人は、どうやって見つけるのですか? 「AI活用適性診断」という検査サービスをつくりました。 多くの企業がAI研修に投資していますが、同じ研修を受けても伸びる人と伸びない人がいます。その差は「やる気」ではなく、認知特性の違いかもしれない。私たちはそう考えました。であれば、誰に投資するかを決める前に「誰が伸びるか」を測ればいい。 測るのは3つの認知特性です。 ・認知柔軟性 … 新しいパターンへの適応速度。AIが出す想定外の回答を受け止め、次の判断につなげる力 ・メタ認知 … 自分の思考を観察し、修正する力。AIを過信せず、自分の判断も問い直せるか ・学習応答性 … 短時間の学習でどれだけ伸びるか。既存の知識量ではなく、吸収の速さ ワーキングメモリ検査、論理的思考・言語推論テスト、要件定義シミュレーションの3軸で、約60分の検査を組み立てています。脳神経科学者の毛内拡先生(お茶の水女子大学 ヒューマンライフサイエンス研究所 助教)に監修していただいています。 こだわっているのは、「今どれだけ使えるか」ではなく「これからどれだけ学べるか」を測ることです。AI技術は数ヶ月単位で世代交代します。特定のツールへの習熟度は、すぐに古くなる。それよりも、進化に追従できる素養があるかどうかを見極めるほうが、研修の結果は変わります。 学歴でも職位でもなく、伸びしろで見る。だから、これまで評価されてこなかった人が見つかります。 ⚫︎測って終わり、ではないのですか? はい。測るだけなら、ただの検査です。 適性が見えたあと、その人に合った研修を設計し、業務のなかで使い続けられる形にするまで。現場が自分たちで回せる状態になるまで伴走します。一度にすべてを変えようとせず、テーマを一つに絞って完走させることを大切にしています。
挑戦する子ども、関わる大人が増え、地域が自走していく。
■種子島でイベントもやっているそうですね。 「種子島BiG ViSiON」という取り組みです。元日本代表選手の福西崇史さんとのご縁から生まれ、2022年10月に初めて開催しました。以降、毎年10月に続けていて、今年で5年目になります。 内容は年ごとに変わりますが、地元の小学生と一緒に行う海岸清掃から始まり、サッカー教室、元日本代表選手によるエキシビションマッチ、音楽ライブまで。会場は中種子町立陸上競技場です。 離島で育つ子どもたちには、都市部と比べて「本物に触れる機会」が少ない。その機会を、島の外から持ち込むのではなく、島の中に根づく形でつくれないか。挑戦する子どもが増え、関わる大人が増え、地域が自走していく。そういう島づくりを目指しています。 このほかにも、鹿児島県内のスタートアップ企業や高校生に向けたデジタル技術の教育、地元出身のプロ選手のスポンサーシップ、地域スポーツチームの支援を続けています。 ■AIと地方創生に、つながりはあるのですか? あります。むしろ、同じことをしていると思っています。 企業のなかには、評価されないまま埋もれている人がいます。島には、機会に出会わないまま大人になる子どもがいます。どちらも「力がない」のではなく、「見つかっていない」だけです。 診断は、社内に埋もれた人を見つけるための道具です。種子島の取り組みは、子どもたちが自分の可能性に気づくきっかけをつくるものです。入口は違いますが、見ているものは変わりません。 だから私たちは、AIを「人を減らすための道具」だとは考えていません。一人の力を広げるための道具だと考えています。 ■どんな方と働きたいですか? 「なぜそれをやるのか」を考えられる方です。 検査をつくる仕事は、問いを立てるところから始まります。何を測れば人の伸びしろが見えるのか。その問いに、根拠を持って答えを出していく仕事です。 決まったやり方をなぞるのではなく、より良い方法があれば試して改善できる方。技術を使うこと自体ではなく、そこから何が生まれるかを目的にできる方。 地方創生の現場に出るかどうかは希望次第ですが、月に一度の全社定例で「せっかくならみんなで手伝いに行きたい」という声が上がり、実際に社員で種子島に入ったこともあります。役職や入社時期に関係なく意見が出せる。そういう空気は、この会社の良いところだと思っています。 大きなテーマと、目の前の一人。その両方を行き来しながら進められる方と、次の5年をつくっていきたいと考えています。
