株式会社サルソニード

株式会社サルソニードは、2017年の設立以来、Webマーケティングを主力事業として成長を続けている。その最大の特徴であり強みとなっているのが、「０から10まで」一気通貫でクライアントの集客をサポートするビジネスモデルにある。

Webマーケティングにかかわるサービスは、各社それぞれの強みに特化しがちだ。SEO対策ならSEOの会社、Webサイト構築は制作会社、リスティング広告はリスティング会社というように分かれているため、別々に依頼するケースが少なくない。しかし、Webマーケティングにおいてはマーケティングストーリーに一貫性を持たせることが大切になる。

SEO対策やリスティング広告、アフィリエイト広告、ソーシャルメディア対策など、あらゆる手段の中からその企業にとって最適な手法を選択し施策を実行しなければ、効果的な集客は望めないからだ。最適な手法を一度で導き出すことも容易ではなく、ユーザーインサイトを追究して、ユーザーが欲しいと思っている情報やサービスと、クライアントが提供できる専門知識やサービスをマッチングさせるため、PDCAを高速で回しながら最適解を模索し続けなければならない。

そのため、サルソニードでは集客に必要なWebサイト制作からコンテンツ企画、記事制作、ランディングページの最適化、広告運用、アクセス解析に基づいたコンテンツやランディングページの改善に至るまで一貫して対応しているわけだ。

さらに、サルソニードはただ集客するだけにとどまらない。集客したユーザーの中から契約に至る確度の高いユーザーを抽出、アポイント取得までを担うインサイドセールス部門を要している。同社の顧客には、商品を売って終わりという事業モデルではなく、契約してからユーザーが抱える課題に対応していく会社が多いため、アポ取りにあまり工数をかけたくないというニーズが強い。その期待に応えるべく、2018年８月にインサイドセールス部門を設置。顧客からは契約後の主業務に注力できる時間が増えたと喜ばれているという。

また、サルソニードとしてもユーザーと直接コミュニケーションを図れる接点を持てたことで、ユーザーインサイトなど肌感のあるユーザー情報をフィードバックすることによって、Webマーケティングの精度を高めることにもつながっている。

一貫性のあるWebマーケティング施策によって設立２年で売上４億円を突破していた同社は、インサイドセールス部門を持つことによって、その成長をさらに加速させているのだ。

株式会社サルソニードのインサイドセールス部門はクライアントから高く評価されているのだが、その理由の一つがヒアリング力にある。

サルソニードの顧客がWebマーケティングを通じて獲得したいと考えているターゲットは潜在的顧客層が中心だ。そのため、インサイドセールス担当者は、ユーザー自身が気づいていないニーズを、会話を通じて掘り起こしていく必要がある。たとえば、言葉の中に含まれているちょっとしたキーワードからユーザーの課題や悩みに気づき、ユーザー自身にそのことを認識してもらうコミュニケーションといったものは、ちょっとした会話のテクニックが欠かせない。同社では、そういった力を磨くため、ほぼ毎日ロープレを行い会話の引き出しを増やしたり、１週間単位でKPTを実施したりしながらスキルの向上に努めているという。

KPTとは、仕事ぶりを振り返り『成果が出ているため、今後も続けていくこと』、『問題があるため改善の必要があること』、『新しく取り組むこと』を検証、今後取り組むべきことを明確にする手法のことだ。同社では、自走できる人材を育成するため、このような教育をとても大切にしている。さらに、じっくり自身のスキルを高めていけるように、インサイドセールス部門のメンバーは正社員として採用しているのも同社の特徴といえる。

インサイドセールスの目的は、時間内に仕事を処理することではなく、売上をつくることにある。この目的を達成するために、自身の仕事に責任を持ち、本気で取り組むには正社員として着実にスキルアップを図れる環境を整え、安心して仕事に取り組んでもらうことが重要になるというのが、同社の考え方だ。そのため、アルバイトや派遣社員などではなく、正社員採用にこだわっているのだと説明してくれた。

Webマーケティング事業において重要なポジションを担っているインサイドセールス部門は、自社メディアのマネタイズにおいても成果を期待されている。現在、サルソニードでは２つの自社メディアを運用している。1つが、美容医療のドクターのスキルや評価を可視化することでユーザーの不安解消や正しい知識の吸収などを後押しするオウンドメディア『KIREI』。もう1つが、今後需要の拡大が見込まれている永代供養について、探しているユーザーとお寺との懸け橋となる『ハカシル』だ。いずれも、今後のマネタイズに向けてインサイドセールス部門をどのように活用すべきか検討を進めているところだ。

このように、インサイドセールス部門はさらなる企業成長の原動力となることを求められている分、大変なこともあるかもしれない。その分、やりがいや達成したときの手応えも得られる部署であるともいえるだろう。

株式会社サルソニードには、社員の自主性や積極性を尊重する文化がある。やりたいことを主張すれば任せてみようという懐の深さがあり、新しい仕事に挑戦する機会も手に入れることができる。

また、Webマーケティングを主力事業としていることもあって、高速でPDCAを回す文化も定着している。そのため、現状を把握して改善点を探り、行動に移す。そのサイクルを実践している人が活躍しやすいそうだ。Webマーケの方針を決めて実行したものの数字が伸びなければ、頭を切り替えて新たな方法を模索する。そのくらいの柔軟性が欠かせないとも。また、PDCAを高速で回すということは、それだけ変化が激しいということでもあるため、日々の変化を受け入れ、楽しんでしまうくらいの人でないと、苦労するかもしれない。

インサイドセールス部門では研修に力を入れているが、それだけで完璧になれるわけではない。そのため、自ら学び、成長しようという気持ちも大切になる。学ぶ気持ちを後押しするために、スキルアップにつながることであれば、書籍代やセミナー参加費なども会社が負担するという。

福利厚生や各種制度は、社員にアンケートを実施して整えているという。たとえば、入社半年後から付与されるアニバーサリー休暇は、有給休暇とは別に年３日休める制度で、自分のためだけでなく、家族のためなど、社員は思うままに活用している。女性社員が多いということもあり、会社負担で乳がん検診を受けられるほか、産休育休などの制度もある。とはいえ、現状で完璧だとはいえないため、今後もメンバーの意見を取り入れながら働く環境のさらなる整備も進めていく予定ということだ。

2017年に設立されたサルソニードは、まさに事業も組織も成長期にある企業だ。だから、会社と自分の成長をシンクロさせていきたい、企業が成長していく様を会社の一員として体感し、その成長に爪痕を残したいなど、サルソニードの今とこれからに魅力を感じてくれる人材を求めている。組織や制度が出来上がっていない分、いろいろなチャンスを手にする機会もあるはずだ。