代表取締役社長　穴吹俊英氏

ご略歴をお教えください。

大手メーカー系のシステム開発会社に入社し、キャリアをスタートさせました。エンジニアとして成長していきたいという志を抱くようになっていましたが、しばらくして営業に異動となったことを期に、2000年に株式会社リンクに転職します。 広告会社としてスタートしたリンク社は、1997年に株式会社エーティーワークスと共同でホスティングサービス「at+link 専用サーバサービス」の提供を始めており、その運用に携わるエンジニア募集に応募しました。その運用チームが2002年にネットフォースとして分社化され、私も転籍した形です。そして、エーティーワークスと兼務していた前任の社長から2009年に後を託され、代表取締役社長に就任しました。 当時はまだホスティングサービスがメインでしたが、これをしっかり続けるとともに、その後徐々にサービスを広げてきたところです。

穴吹さんの仕事観をお聞かせください。

仕事の流儀として「常に余力を残す」ことをモットーとしています。100％のめり込んでしまうと周りが見えなくなり、気づくべき事を見過ごしてしまいやすくなるからです。余力があれば、自分自身の判断を客観的に疑うことにも気が回ります。また、常に自分の判断がベストとは限らないので、他の方の意見をよく聴くためにも余裕がないと気づきをもらう事ができません。 「この手順では完ぺきではないかも」と気づくには、余裕や気づきによって視点を変化させたりする事が必要です。 加えて、当社は設立20周年を迎えました。20名の社員の生活のためにも、持続可能な会社であることをより強く意識するようになりました。当たり前のことではありますが、競争相手の多い世界にあって、生き残っていくために私含めて個々のメンバーやチームの成長を続けていかなければならないとの思いを新たにしています。

社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。

当社では、「社員全員が優れたエンジニアになる」というビジョンを掲げていますので、それに相応しい人材になってほしいとの思いがあります。また、それ以前の“人”としては、礼節を重んじて社員同士気持ちよく仕事ができる関係であってほしいですね。 『人造人間キカイダー』というマンガで、主人公に「ジェミニ」と呼ばれる「良心回路」なるものが組み込まれていることが描かれています。当社では、ここから取った「ジェミニプロジェクト」を運営しています。 事の発端は、かつてパワハラが原因で社員が退職するという事件が起きたこと。その反省から、二度とそのようなことが起きないため、全社での研修を始めました。当社のカルチャーデックにも「お互いを尊重する」「礼節をもって接する」という項目を掲げ、常に意識しているのもこのためです。 その成果もあって、当社のメンバーは気持ちがいいナイスガイ集団（笑）。チームメイトとしてとても働きやすいのではないかと自負しています。

人生で大切にしていることとは、どういったことでしょうか？

何事も楽しむということですね。仕事も、キャリアをスタートさせてからそれぞれのステージなりに楽しんできたと思います。趣味的なものと言えるかもしれません。もっとも、インフラの運用監視という仕事にはトラブルやインシデントは付き物。そういった事象も含めて、いい意味で“面白がる”という精神があると思います。 ネガティブな事象が起こり、そこに引き込まれると全体がネガティブな雰囲気になります。しかし、その雰囲気は解決の役には立ちません。逆に、解決を“楽しむ”雰囲気にして全体を乗せていくことのほうがはるかに解決に繋がるからです。もちろん、プライベートの趣味も思い切り楽しむようにしています。

オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか？

映画が好きで、配信サービスだけでなく映画館にもちょくちょく足を運んでいます。やはりIMAXの迫力を楽しみたいからです。 映画だけでなく、音楽や本、アートなど感情を刺激されることが好きですね。私は仕事とプライベートを特に分けて考えてはいませんので、その刺激は仕事にも好影響を及ぼしていると感じています。