株式会社Magnifi

株式会社Magnifiは、D2Cサービスの共同開発やグロースハック×デジタルマーケティング、自社サービス開発を手掛けているスタートアップである。事業内容は次のとおりだ。

●D2Cサービス
合わせて10種類弱の商品を、大きく2通りのビジネスモデルで提供。
一つは、健康食品や化粧品メーカーとの共同事業として、メーカーと共同開発した商品を同社は在庫リスクを抱えない形でグロースハック×デジタルマーケティング、販売を担う形。
商品は有名アーティストや300万人の登録者を持つフィットネスインストラクターのYouTuber等とコラボして開発・マーケティングを行い、ヒットさせているところが特長だ。
もう一つは、有名な飲食店の料理を同社が仕入れ、在庫リスクを負ってグロースハック×デジタルマーケティング、販売を行う形。通なら誰もが知っているカレー専門店や焼肉店の料理を提供する予定。このモデルでの提供は、2022年春からスタートする。

●自社サービス
サブスクリプション型タレントキャスティングサービス『サブタレ』の開発・提供。
有名タレントを商品等のイメージキャラクターとして採用する場合、肖像権の譲渡契約に通常年間4,000万円ほどを要する。これを、月々数十万円～で利用できるようにした、日本初の画期的なサービス。タレントには、誰もが知る大物芸能人やモデル、アーティストが顔を揃える。

同社のコア・コンピタンスは、商品プロデュース力やアフィリエイトマーケティングのノウハウ、芸能界等のネットワーキング力にある。商品プロデュースにおいては、配送コストを抑える形状の設計や低コストで材料を調達するノウハウ等、要点を押さえた開発を可能としている。アフィリエイトマーケティングにおいては、アフィリエイターを独自に集め、最適な商材とマッチング。ネットワーキングにおいては、ハブとなるキーマンとの知己や趣味のコミュニティを活用して広げている。
「健康食品や化粧品は、薬機法や景表法の規制、メディアの広告審査が厳しくなっており、PRが難しい情勢になっています。そこで、コロナによる“巣ごもり需要”もあり、おいしさを表現することで売ることが可能な食品に着目しました。このように商材を広げることで、成長を図っていきます」と藤井氏は意気込む。

学生時代からアフィリエイターとして月80万円ほどをコンスタントに稼いでいた藤井氏。「卒業後にそのまま起業することも考えたが、社会経験を積んでからにしようと考え直した」と、アフィリエイトサービスやメディア事業を手掛ける東証マザーズ上場の会社に入社する。6年半ほどビューティーサロンや証券、転職サイトといったクライアントのアフィリエイト広告を手掛けた後の2015年に独立。当時のクライアントと共同でアフィリエイトビジネスの会社、独自に株式会社メディアハートの2社を創業する。
「副社長の立場で設立したアフィリエイトビジネスの会社では、ウォーターサーバーや脱毛サロン、引越し会社等のアフィリエイターとして、一時期収入日本一を記録しました」と藤井氏は胸を張る。

同社は集客に特化する経営方針を打ち出していたが、商品プロデュース等にも領域を広げたかった藤井氏はアフィリエイトビジネスの会社から離れ、2020年、休眠状態であったメディアハートをMagnifiに社名変更して現在の事業に着手する。
「Magnifiは2020年に設立し直したばかりのスタートアップですが、私自身には学生時代から15年ほどのアフィリエイターとしての経験があり、付随する商品プロデュースのノウハウや著名人とのネットワーキングも独自に築いてきました」（藤井氏）。

今後も、著名アーティストやYouTuberとのコラボを軸に、飲食店や食品メーカー等ITの恩恵が行き届いていない領域の商材を積極的に取り上げ、D2Cで活性化に貢献していく。それと共に、『サブタレ』のような時代が求める新たなSaaSも積極的に開発していく構えだ。

藤井氏以外は、①新商品プロデュース・マーケティング担当、②CRM・マーケティング担当、③『サブタレ』責任者、④全体のアシスタント、という役割だ。「本人がやりたいことを最重視してアサインしている」と藤井氏。
現状では、藤井氏が基軸となって各メンバーと1対1で業務上必要なコミュニケーションを取りつつ全体をコントロールしている。
「対面やチャット、オンライン等、時々の各メンバーに最適な方法でのコミュニケーションを心掛けています。今後、メンバー数の増加と成長に応じて、それぞれの領域の責任者として業務を大幅に任せていきたいと考えています」（藤井氏）。

働き方は、オフィス（東京・西新宿の超高層ビル内）に出社しても、自宅等でのリモートでも本人の自由だ（コロナの緊急事態宣言下では全員リモート体制）。
なお、基本的に実力主義の同社では、業績に応じた報酬を用意。「結果次第で年収1,000万円レベルも可能」と藤井氏は話す。

全体のコミュニケーション促進機会としては、グルメの藤井氏が会社負担で月1回程度の食事会を開催。（コロナ感染状況による）
「普段食べられないようなグルメを味わってほしいですし、メンバーに純粋に楽しんでほしいと思っています」（藤井氏）。

素直で、結果に貪欲なハングリー精神を持つような人材を同社は求めている。新商品の企画・プロデュースから、著名人を起用してのマーケティングまでに一貫して関わり、業績を追求できる同社。やりがいが大きい仕事が待っていると言えるだろう。