100年企業を目指して!1943年創業の結婚式場の強いブランド力を活かした、新しい取り組み。日本文化へのこだわり。

同社は1943年創業の結婚式場だ。

白金台にある1万2000坪の広大な土地に庭園と式場を持ち、年間1800組の挙式が執り行われている。
株式会社八芳園は、1943年創業の結婚式場。白金台にある1万2,000坪の広大な土地に、池を中心とした回遊式庭園を持ち、都会の喧騒から離れた静かな佇まいの中、年間1,800組の挙式が執り行われている。
一般的な挙式場は宿泊施設があるが、八芳園には宿泊施設がなく、結婚式・披露宴ができるの会場を運営している。
現在は結婚式や披露宴だけでなく、周年記念パーティーや入社式、新商品発表、会議等、企業のパーティーやイベントの会場にくわえて自社で運営するイベントに活用している。
「戦時中に料亭からスタートした会社で、その後ブライダルがメイン事業になりました。『訪れた人にとって特別な場所になりたい』という創業者の思いは『日本人にはこころのふるさとを。海外の方には日本の文化を。』として理念に掲げています。
現在はブライダルやイベント会場としての提供、レストランや料亭の運営、プライベートブランド商品の販売等、幅広く手掛けておりますが、老舗には珍しく新規事業に非常に前向きな会社なので、今後はDXを活用したり、婚礼で培ってきたイベントなどのワンストッププロデュース力を活かして『総合プロデュース企業』に転換すべく舵を切っています。」(取締役 経営管理部長・薮嵜正道氏)。
今後ブライダル業界は少子化など市場規模がシュリンクしてきており、2兆円規模の市場でストップすると見られている。東京の4大式場の一つに数えられる八芳園でも、業界内で圧倒的な地位を持ちつつも、自社の事業の将来性に少なからぬ危機感を持っている。今後はブライダル事業は一つ目の柱とし、2つ目や3つ目の柱を作るべく新規事業への投資を加速させる計画だ。
「少子化に加え、婚姻率が低下し、さらに結婚式の実施率も下がっている現在、客観的に見てブライダル業界は厳しい局面を迎えることが予測されるといえます。当社の先人達の努力によって、幸いにも八芳園は勝ち組に入っていますが、ブライダル以外の事業を積極的に推進することで、会社を永続させたいと考えています。100年企業を目指していますが、残り20年、経営基盤は盤石とはいえません」(薮嵜氏)。
6・7年前からブライダル以外の様々な事業に取り組んできた八芳園だが、コロナ禍で対面のイベントが自粛された経験が本格的に新規事業を推し進めるスピード感が高まった。
「コロナ禍の前から新規事業のプロジェクトはいくつか進んでいました。2021年に入ってこれまで進めてきた新規事業を、本格的に展開するため社内の組織を変えて、専任の部署を新設。デジタル人材なども積極的に迎え入れて、新しい八芳園を作り上げていく機運が社内でも高まっています」(薮嵜氏)。
「総合プロデュース企業へ」強いブランド力と老舗企業のナレッジを新規事業に!DX&総合プロデュース!!

東京の4大結婚式場の一つに数えられている。

挙式やイベント会場としてのバンケット(披露宴会場)提供のほか、レストランや料亭の運営、プライベートブランド商品の販売など幅広く手掛けている。
「総合プロデュース企業」に舵を切った新しい八芳園を作り上げる役割を担う中核事業部として
・DX推進部
・コンテンツプロデュース事業部
・マーケティング室
3つの事業部が新規事業を進めている。
それぞれの部署での取り組みをマネージャー、プロデューサーに聞いた。
☆DX推進部マネージャー・豊岡若菜氏
「DX推進部は、その名の通りDXを進めるための部署です。ただし、八芳園の社内DXだけでなく、その過程で培ったナレッジを活用した新規事業も手掛けていきます。八芳園では2020年10月にシステムを刷新。クラウドシステムを導入して、事業の効率化を推進し、安定稼働しています。
レガシーなシステムを使い続け、アナログ作業が多かった八芳園でしたが、試行錯誤してDXを進めてきました。DXを進めたくても何をしていいのか分からない、どこに頼めばいいのか分からない。企業のそんな不安に寄り添ったコンサルティングが可能です。
特に“老舗”と呼ばれるような会社なら、同じような悩みを抱えているはずです。自分達もITの素人だったからこそ理解できます。アナログなやり方をしてきた企業は、システム開発会社にコンタクトを取るのも勇気がいります。クライアント社内の各部署からヒアリングして、どこが効率化できるか一緒に考えるコンサルティングを提供していきます。表面上、日々の業務が滞りなく実施されていると、自分達では問題点が見えてこないもの。外部視点で洗い出しをしてDXをサポートします。現在はコンサルティングだけでなく、デジタル領域での新規事業も見据えています。」
☆コンテンツプロデュース事業部エグゼクティブプロデューサー・窪田理恵子氏
東京オリンピックに際して、内閣官房からホストタウン活動における『食のプロデュース』のプロジェクトを受注し、全国の自治体の人達と出会う中で、自治体が悩みを抱えていることを知り、『人』と『食』を中心にしたコミュニティコンテンツをプロデュースする目的で、白金台にポップアップ型ショールーム『MuSuBu』をオープン。日本各地の生産者さんが熱心に育てた食材や手がけた商品を、期間限定で販売するアンテナショップとして、ユーザーの日常と日本各地の魅力を“むすぶ”ために運営しています」
チャレンジできる社風!新規事業をスケールさせるマーケティング担当者を募集

新規事業として、DXコンサルティングや管理システムの販売、イベントの総合プロデュースを推進。

100年企業を目指して、新しい八芳園に生まれ変わるリブランディングも進めている。
DX推進部が手掛けるシステム開発・ソリューション販売、DXコンサルティングも、コンテンツプロデュース事業部が手掛けるイベントのプロデュース事業も、法人がメインのクライアント。どちらの事業もスケールさせるのに必須なのが、マーケティング。それを担当するのが新設された「マーケティングチーム」だ。
☆DX推進部マーケティング室マネージャー・工藤一也氏
「ブライダル業界のマーケティング手法は確固たるものが出来上がっており、当社にはマーケティングのナレッジがありませんでした。しかし、企業を相手にしたBtoBのビジネスを展開するに当たって、マーケティング施策を積極的に行っていく必要があります。集客方法がほぼ固定化していたBtoCビジネスのような“待ちの姿勢”は卒業しなくてはなりません。
ペルソナを立てて、リード獲得からナーチャリング、インサイドセールスまでのマーケティングの流れを作るため、今回、当社のマーケティングを成長させてくれる人材を探しています。マーケティングのプロがいないので、これまでの培ったスキルを存分に使って自由にマーケティング施策を展開してください」
創業79年目の八芳園、そのチャレンジは本気モードだ。老舗企業だが中途入社の社員が多く、新しい八芳園を作り上げる役割を担う三人のマネージャーも全員、中途採用。取締役を務める薮嵜氏も中途入社8年目だ。
「老舗企業らしくないイノベーションを歓迎する空気を持った会社です。社名だけで硬い会社だとイメージされがちですが、柔軟に考えて動きます。新しいことへのチャレンジも大歓迎。毎日ルーティンの仕事だけをしていると怒られるくらいの会社で、どんどん自分で考えて動く人材が評価される社風です。新規事業をこれまでは社内の人材で賄ってきましたが、外部から専門の人材を招聘し本格的に事業を展開することになりました。他業界で培ったスキルやナレッジを生かして、新しい八芳園を作る原動力となってください!」(薮嵜氏)。
スタートアップやベンチャー企業でマーケティングスキルを磨いた人材には、是非チャレンジしてもらいたいポジションだ。資本や資産がある会社で、就労環境は安定的。社内ベンチャーに近い位置付けのポジションだけに、裁量を持って自由に動ける。デジタル人材としてワンランク上のステージを目指す人材には最適な職場だといえる。
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