DBAの仕事を効率化!データベースの稼働状況をリアルタイムで可視化する「MaxGauge」
日本エクセム株式会社は、データベース領域を専門にしたスペシャリスト。データベースプロファイリングツール『MaxGauge(マックスゲージ)』の開発元である韓国エクセム社の日本法人であり、『MaxGauge』を中核とした製品販売、およびDBAサービス(データベース管理サービス)、データベースチューニング支援、障害解析支援など幅広いサービスを提供している。
同社のメイン事業である『MaxGauge』は、データベース・WAS(Web Application Server)・OSなどの稼働情報を収集し、適切な情報を提供し可視化するツール。データベースの稼働状況をリアルタイムに表示し、実行中のセッションやデータベース統計指標、待機イベントなどに関する情報を収集する。
「MaxGaugeを導入することで、データベース運用において4つのメリットがあります。問題予兆の発見、開発と運用の共通言語化、監視+情報収集体制の強化、トラブル早期解決です。システムトラブルの種を稼働情報から発見、特定することができ、監視+情報収集体制を強化しておけば、アラート発生後に迅速な対応が取れます。トラブルが発生してからの情報収集~分析~原因追及・対応という一連の流れにおいて『情報収集』に半分以上の時間を費やしています。MaxGaugeで調査に必要な情報を自動で収集する体制を整えておけば、アラート発生後に迅速な対応が可能となります」(CEO・後藤大介氏)
MaxGaugeシリーズは「MaxGauge for Oracle」「MaxGauge for SQL Server」「MaxGauge for MySQL」「MaxGauge for JAVA」の全4種。一般的に使われている各種データベースに対応しているだけでなく、Javaアプリケーションのプロファイリングができる製品もある。MaxGauge for Oracleをクラウド対応・完全月額制にした「MaxGauge Cloud」もリリースした。
「どの製品もダッシュボードでわかりやすいモニタリングが可能となっており、DBA(データベース管理者)の仕事を効率化します。システム障害の大半がデータベースで発生しており、企業にとってもデータベースを可視化して管理するのは大きなメリットがあります」(後藤氏)
データベースのプロがしっかりと運用!DBAの業務を請け負う「SMART DBA サービス」
データベースプロファイリングツール「MaxGauge」の販売と導入支援を手掛けている日本エクセム。MaxGaugeのセットアップや操作・分析トレーニング、監視設計・設定など関係するサービスも提供している。とりわけ、データベース診断と課題調査レポートサービスは、MaxGauge導入の効果を最大化するための人気サービスだ。
「MaxGaugeを導入して得られるのはデータベースのリアルな状況です。その与えられた情報を元に、当社のメンバーがデータベースの精密診断を行い、課題の有無を調査します。月次や年次でデータベース診断を行えば『安定運用』『コスト削減』『トラブル対応のスピードアップ』が実現できるのです」(後藤氏)
さらに、同社では、データベースの構築や移行、監視設定、チューニングなども請け負っている。常勤のDBAを置けない企業には、DBAの業務を請け負う「SMART DBAサービス」も提供している。
「データベース運用業務は多岐にわたり、自社で本気で行うには多くのコストと労力を必要とします。DBA業務は日常的に発生するわけではなく、要員の確保がしづらい業務でもあり、サーバ管理者やアプリケーション開発者が兼任しているケースも少なくありません。しかし、いざトラブルが起きると一番重要になるのはデータベース。当社なら月額制でDBA業務を請け負い、データベースのプロがしっかりと運用することが可能です」(後藤氏)
日本エクセムには「Oracle Database」のプロフェッショナルが多数在籍する。同じくデータベースのプロが在籍する株式会社コーソルと「Database Artist Group」を結成。データベースの専門家集団として企業のビジネスをサポートしていく考えだ。
「データベース自体の性能がアップし、昔に比べればデータベースのトラブルは減っています。それに伴って、データベースの専門家はますます少なくなり、いざトラブルが発生したときに、対応できる人材がいなくなる事態も想定されます。Database Artist Groupがデータベースのスペシャリストとして、エンドユーザーのデータベースを万一のトラブルから守ります」(後藤氏)
Database Artist Groupのコーソル社以外にも、データベース領域で高い技術力を持つ会社とストラテジックパートナーとして企業価値を高め合い、CTC(伊藤忠テクノソリューションズ)や沖電気工業、富士通ビー・エス・シーなど、大手企業の強力な販売パートナーがいる。
データベースのプロになる!ニッチなスキルを身に付け市場価値の高いエンジニアへ
データベースのプロフェッショナルが集う日本エクセムは、エンジニアが自らの価値を高められる会社といえるだろう。プログラマは差別化が難しく、市場価値を上げるのも大変だが、同社でデータベースに強くなれば、市場価値の高いエンジニアへの道が開ける。
「これまではデータベースに詳しい人材を中心に採用し、プロフェッショナル集団を築き上げてきました。今後は、事業拡大を鑑みて、採用の門戸を広げたいと考えています。IT業界で働いた経験がある人で、データベースに興味を持ち、専門家を目指したい人材も採用していく考えです。とはいえ、経験が浅いメンバーを牽引してくれるリーダークラスのデータベースに詳しい人材も引き続き必要です」(後藤氏)
データベースに興味があるエンジニアは、専門的な知識を身に付ける意味で、ぜひチャレンジしてほしい。データベースをキャリアの中心に据えて、価値のあるエンジニアに成長できる。
「まだ小さな組織ですから、エンジニアが経営者の目線でビジネスを見ることができ、営業やマーケティングも知れます。エンジニアは自分で自分の価値を高めていける職業。成長するための経験を積める環境があります。韓国エクセムの社長も、韓国の若者にデータベースのプロになって大手企業へステップアップしてほしいと、常々言っています。日本エクセムも同じような考え方を持っており、3~5年くらい経験を積んで、その後は大手にステップアップしてもいいと、私も考えています」(後藤氏)
日本エクセムでエンジニアがキャリアを積むのに関して、同社の今後の展開も気にかかるところ。韓国エクセムでは、MaxGaugeに次ぐ製品を開発中で、日本でもサービス展開されるかもしれないという。
「韓国エクセムでは、新たに2つの領域でツールを開発しています。ひとつはAIです。データベース障害の予兆検知のため、AIを活用したソフトウェアです。そして、もう一つはクラウドの監視ツール。今後クラウドの主流となると囁かれて『Kubernetes(クバネティス)』という分散管理をする仕組み。ハードウェアに依存しないでシステムが運用できるようになります。韓国エクセムは複雑な仕組みになるクバネティスを見える化して管理できるツールを開発しています」(後藤氏)
韓国でユーザーテストをしている段階で、日本で事業展開されるかは未定というが、日本でも市場調査がはじまっている。日本での事業展開が実現すれば、SIerと業務提携して進めていく大きなビジネスとなり、日本エクセムの今後が期待される。