【インタビュー回答者】 代表取締役　高橋翼

株式会社エッグシステムの事業内容をお聞かせください。

システムコンサルティングの事業を行っています。 システムコンサル・システム開発の経験を持つITプロ人材（弊社社員）がお客様の「社員」のように指示不要の提案型で支援を実行する『ITプロシェアサービス』 と、上場準備企業や上場企業向けにIT統制をまるっと引き受け対応する『IT統制サポート』の2つのサービスを提供しています、 最近ではテレワークを推進するためのシステム導入や、基幹系システムと言われる販売管理システムや会計システムといった社内で使うシステムを多く扱っています。 システムを売らないフラットな立場から、IT投資計画やシステム導入計画などの戦略立案から、システム導入・運用・定着支援までを一貫して行う点が特徴です。

同業他社と比べて、差別化できるポイントや強みを教えてください。

大きく3つの強みがあります。 1つ目は「コンサルティングエンジニア」という人材です。 これは弊社独自の呼び方で、システムコンサルティングのスキルとエンジニアとしてのスキルを兼ね備えたメンバーを指します。全員がシステム開発現場での経験を持っているため、実現可能性を見極めながら提案・実行ができるのが特徴です。戦略の机上論に留まらず、「現場で成果が出る」支援が可能です。 2つ目は「高いコストパフォーマンス」です。 弊社には間接部門がなく、代表を含め全員が実務を担っています。また、フルリモート体制でオフィスコストも抑えているため、必要最低限のコストで運営できています。その結果、安売りではなく、大手システム開発会社や大手コンサルティング会社と比較して、約半分程度の価格で質の高いサービスを提供できます。 3つ目は「完全中立な立場」です。 弊社はメーカーや販売代理店からの紹介料を受け取らず、システムの販売も行っていません。そのため、常に中立の立場からクライアントにとって本当に必要なサービスを提案できます。顧客の利益を最優先に考え、最適な解決策を選択できるのが強みです。

起業の経緯を教えてください。

私は個人事業主として働く父の姿を見て育ったことから、「いつかは父親のように独立をして、家族との時間を大切にしながら仕事をしたい」と漠然と考えていました。 具体的に起業に向けて動くきっかけになったのは、新卒で入った会社で最も尊敬している先輩と一緒に仕事をしたときに感じた「理不尽さ」です。 当時、先輩と私は大手企業の一大プロジェクトのマネジメントを任されていました。しかし、誰よりも一生懸命に仕事に取り組んでいた先輩が、関係者からの反発を受けてしまい、思っていた通りの成果へ結びつけることができませんでした…。悔しがる先輩の姿を今でも鮮明に覚えています。 当時の私はどうすることもできない自分の無力さを感じると同時に、「真面目に仕事へ取り組んで努力している人や献身的に行動する人が正当に評価されるような社会をつくりたい」と思い、独立に向けて動き始めました。

理不尽さを感じた経験は、今の会社づくりにどのような影響を与えていますか。

弊社は、「献身的な人のためにITシステムを活用する」をミッションに掲げています。この「献身的な人」というのは、クライアントだけでなく、目の前の人に喜んでもらうことを目的として行動する僕たちシステムエンジニアも含まれています。 システムエンジニアの中には、先輩や私と同じように理不尽な目にあったり、真面目さゆえに精神的に病んでしまう人も少なくありません。そういった他人の利益のために献身的に行動する人が、正当に評価され精神的にも経済的にも満たされるようにしたいと考えミッションにその想いを込めました。 同時に「会社に依存しない」ことも大切です。もちろん会社に所属することはいいことなのですが、会社にしがみつく状態で自分の保身に走るのではなく、スキルを高めて「どこの会社でも働ける」という自立した状況を作ることが大事だと思います。

今後の目標を教えてください。

私が実現したいことは、大きく3つあります。 （1）社会課題への挑戦 少子高齢化による労働力不足、都市部集中による地方の過疎化といった社会課題に正面から向き合います。数字だけを追い求めた拡大ではなく、全国各地の中小企業に伴走し、地域に根差した支援を広げていきます。 （2）地域経済の活性化 IT人材が不足する中小企業に対し、デジタル技術を経営に活かす支援を行います。その結果、ヒト・モノ・カネといった経営資源を強化し、地域企業の成長を通じて各地の経済を元気にしていきます。 （3）社員のやりがいと豊かさの両立 場所にとらわれない柔軟な働き方を可能にし、「顧客からの感謝」「仲間との挑戦」「自己成長」というやりがいを実感しながら、業界水準以上の収入を得られる環境を整えます。社員全員がビジネスとプライベートの両立を実現できる組織を目指します。