Colt Technology Services

oltテクノロジーサービス株式会社は、イギリスを本拠地とするColt Technology Services Ltd.の日本法人として、法人向け通信サービスを手掛けている企業である。

Colt Technology Servicesは、世界40カ国に拠点を展開するグローバル企業であり、そのネットワークは1100以上のデータセンターや32,000以上の商用ビルを繋いでいる。
その中にあって、Coltテクノロジーサービスはアジア地域のヘッドクォーターとして、人事や経理財務、営業、技術等の各方面からアジア各国の拠点を束ねる役割を担っている存在だ。

同社が提供しているサービスは、主に次の7領域。

・ 専用線サービス　（Colt　Wave）
・ イーサネット専用サービス（Colt Ethernet Line/Colt Ethernet Line Hub & Spoke）
・ 広域イーサネットサービス（Colt Ethernet VPN）
・ クラウド接続サービス（Dedicated Cloud Access for AWS/Azure/Google/Oracle Cloud/IBM Cloud/Aribaba Cloud）
・ インターネット接続サービス（Colt IP Access/Colt IP Access Cloud Prioritisation/Colt IP VPN/Colt SD WAN）
・ 電話サービス（Colt SIP Trunking/Colt Cloud-PBX）
・ セキュリティサービス（Coltマネージド・ファイアウォール/DDoS対策サービス/ネットワーク暗号化サービス/
Secure Network Gateway)
* データセンターサービスはColtデータセンターサービス・ジャパン・オペレーティング合同会社より提供。

これらのサービスにおける同社の特長は、次のとおりだ。

・低遅延/広帯域を誇る業界最高レベルのネットワーク
・グローバルのあらゆる拠点のネットワークをワンストップで提供
・24時間365日の日英バイリンガルによるサポート
・優れたデジタルカスタマーエクスペリエンス

中でも、日本における強みについて、アジア サービスデリバリー部門長の寺戸健太郎氏は次のように説明する。
「“カスタマーファースト”の方針を掲げるとともに、国内の通信大手ほど規模が大きくないので、サービスの提供に非常にスピード感と柔軟性があると思います。このことを分かっているお客様が多く、『Coltなら短納期でも間に合わせてくれる』『イレギュラーな設定にも対応してくれる』と依頼されるケースが少なくありません」

また、グローバルにサービスを提供する外資系企業として、同様にグローバルに展開する外資系大手から直接依頼されるケースも多い。特に最近は日本にデータセンターを建設するプラットフォーマーが続いているが、こうしたデータセンターのネットワーク構築にも声がかかっている。
「社会的に影響力の大きいネットワークであり、求められるスピードにプレッシャーを感じる半面、誇らしい業務として取り組んでいます。そして、無事に間に合わせた際はお客様から喜んでもらえるので、やりがいを感じますね」（寺戸氏）。

そんな同社のサービスの特徴について、アジア人事部長の伊集院頼子氏は次のように話す。
「我々は“Extra Ordinary Connections(想像を超えたつながり)”と言っていますが、一国内にとどまらずグローバルにビジネス展開しようとするお客様の拠点を、ワンストップでセキュアに繋げられるところが最大の特長であると自負しています」

Colt Technology Servicesのスタートは、1992年。ロンドンの中心部であるシティに設立された。そこで、社名は“City Of London Telecommunications”の頭文字を取って“COLT”とされた。

1996年からヨーロッパにネットワークを広げ始め、2001年には1万5,000kmに達し、1万社以上の顧客を獲得する。そして2014年12月、グループ統括会社のColt Group S.A.は、アジア地域で通信サービスを展開していたKVH株式会社の株式を100%取得し、2015年8月にColtテクノロジーサービス株式会社に社名変更する。同社は、Colt Technology Servicesのアジア地区を統括するヘッドクォーターとなった。

2019年にはネットワークをアメリカや東ヨーロッパにも広げる。2023年11月には、グローバルな通信サービスベンダーであるLumenを買収し、ネットワークを中東やアフリカにも広げ、文字通り真のグローバルネットワークベンダーとなった。

Coltテクノロジーサービスとしての今後のビジョンについて、伊集院氏は次のように話す。
「ヨーロッパにおける規模拡大が落ち着いている今、グループの上層部においては今後の成長セクターとしてアジアに注目しています。中でも、その中心である日本は業績における目標達成率No.1を続け、今後も日本には力を入れて取り組んでいくと表明しています」

国内市場においても、これまでは東京を中心に東日本にネットワークを広げてきたが、今後は大阪や福岡等、西日本に拡大していく。そして、国際的な金融センターであるシンガポールと香港や、新興市場のインドへの拡大を、日本の同社が後押ししていくことになる。
「そのためにも、優れたネットワークエンジニアを増やす必要があります」と寺戸氏は補足する。

Coltが掲げる目標、展望、スローガンは、次のとおりだ。

●目標：いつでも、どこでも、どのような方法でも、要望に応じて、お客様にデジタルユニバースの力を届けることを私たちは目指します
●展望：世界のリーディングカンパニーがつながることを選ぶデジタルインフラ企業になります
●スローガン：素晴らしいつながり

今後、世界の隅々までネットワークを張り巡らせ、人と人、企業と企業を繋いでいくことは間違いないだろう。

同社の従業員は、約370名。グローバルには約6,000名を数える。その全体は、次の“Our Value”でまとまっている。

●人が大切であることを理解する
●常により良い方法を見つける
●共に勝利する
●世界を変えることを可能にする

この四つの“Our Value”は従業員が作成したものであり、ベストを尽くすために必要なことを表している。
「特に我々はあらゆる職種がワンチームとなってサービスを提供することを重視しています。そのために必要なマインドを表していると言えます」（伊集院氏）。
“Our Value”は入社のタイミングから理解することが求められ、入社後は上司や先輩から折に触れて学ぶことになる。
「今後、さらに浸透や強化のためのアクティビティやメンバー向けのトレーニング、さらにマネージャー向けに“Our Value”を軸にチームをまとめていくトレーニングも開発する予定です」と伊集院氏は話す。

人事考課は、日本企業と大きな違いはなく、年度初めに決めた目標について3カ月ごとに進捗状況等について上司と検討・軌道修正し、年度末にその結果を評価する。
「結果を評価することが目的ではなく、目標を達成することに意味があります。したがって、いかに目標を達成するかを考え、取り組んでいくことが人事考課の眼目であり、このプロセスを通じて人材育成を図っています。また、個人目標だけでなく、その集合としてのチームの目標達成も同様に重視しています」（伊集院氏）。

その結果、優れた業績を残したメンバーやチームは、“Recognition”と呼ばれる社内システムを通じ、グローバル全体で共有・賞賛している。
なお、人的交流においては、グローバルの各拠点間ではグループウェアやチャットツール等を活用して自由に行われている。また、同社内においては、部署ごとや職制ごとに集まって情報交換や親睦を深める機会が年に何回か設けられている。

そんな同社が求める人材像は、“Our Value”を理解し共有できることと、同社の仲間として成長できるポテンシャルがあること。
「そのために、コミュニケーション能力は不可欠のものであると考えています」と伊集院氏は話す。

グローバルな環境で仕事がしたいと考えるネットワークエンジニアにとっては、見逃せない募集だろう。