価値観・ライフスタイルの多様化する『個の時代』をデザインする
FISMはインフルエンサーマーケティングを中心に成長してきましたが、いわゆる広告代業の役割だけではなく、プラットフォームの開発提供、独自のデータ解析技術を活かしたSNSコンサルティング、広告運用など、”価値観・ライフスタイルの多様化する『個の時代』に即した3つの事業を展開しています。
①SPAD事業
SPAD(スペード)事業では、”個の時代”をリードするインフルエンサーの活躍を支援するインフルエンサー向けアプリSPADの開発・運営を行っています。
SPADでは、仕事を依頼したいクライアントと仕事を探しているインフルエンサーのマッチングを行っており、インフルエンサー専用アプリというニッチなプロダクトながら登録者は1万人を突破しています。
②ソーシャルコミュニケーション事業
ソーシャルコミュニケーション事業では、企業と”個人”のコミュニケーションを最適化するマーケティングサービスを展開しています。
価値観・ライフスタイルが多様化する現代において、画一的なマーケティング施策で消費者にアプローチすることは難しくなっており、企業が1人1人の個人とどのようにコミュニケーションを取っていくべきか、課題発見からプランニング、エグゼキューションまで一気通貫でクライアントをサポートしています。
サービス例
◆インフルエンサープロモーション
◆広告クリエイティブ制作
◆SNSデータ解析
◆SNS運用コンサルティング
◆SaaS型インフルエンサーマーケティングツール「IPD」の開発・提供
③プロトコル事業
現在立ち上げ中の新規事業であるプロトコル事業は、”個の時代”の新たな資本循環システムを構築するプロトコルの企画開発を行っています。
人々の感謝と共感をテクノロジーによってデジタル化し、それぞれが自分自身の価値観にパーソナライズされた経済を生きることの出来る『個の時代』をデザインします。
"タレントブログプロモーション"の経験からインフルエンサーマーケティングへ展開
FISM共同創業者CEOの銭本は、高校時代から将来の起業を思い描いていた。大学1年の時に起業家と会うイベントに参加し、学生時代の起業準備のアドバイスを求めたところ、「まず起業してみること」と回答された。その言葉に触発され、大学2年の11月に約10名の同級生と株式会社ライフルーツを設立。「起業の上で大切なのは覚悟と言われ、その覚悟と直感だけの起業だった」と振り返る。
大学生向けのSNS運営とフリーペーパーの発行を手掛けたが、思うようにいかず、銀行から借りた資金も底を尽きた。同じ頃、仲間は全員就職活動でライフルーツを離れたが、自身は銀行借入の連帯保証人となっていたため事業から離れられず、大学を中退。一人でインターネット広告代理業の真似ごとのようなサービスを始めた。「そんな状況ではあったが何より人の縁に恵まれた。沢山の先輩経営者からはアドバイスをもらえたり、人づてでタレントやモデルといった人達との交流も持つようになった」
それからしばらくして、ある化粧品メーカーから、読者モデルのブログで商品を紹介する“タレントブログプロモーション”を依頼された。そのブログに商品サイトのURLを貼ってもらうと、広告費の何十倍もの売り上げに繋がり、それ以来、同様の依頼が相次いで舞い込むようになった。
しかし、「数年で年商1億円ぐらいに伸びたが、自分の事業にコンプレックスを感じていた。この事業は成り行き的に始めたことで、やりたくて始めたことではない。その事業には理念がなく、3年ぐらい悩んでいました」
その後、2015年あたりから“インフルエンサー”という言葉が一般的に使われ始めました。インフルエンサーの定義は「第三者に影響を与える個人」。SNS上で多くのフォロワー数を持っている人に限りませんが、SNSの発展により、一個人が第三者に影響を与えられる範囲が広がったことで生まれた言葉だと考えています。
「インフルエンサーマーケティングは、自分が展開してきた"タレントブログプロモーション"とは似て非なるもので、この概念を学んだことで、新たな可能性を感じました。これからは、価値観の多様化が進み、個の影響力はさらに強まる。個人の発信をきっかけとして、新しいコミュニティが生まれ、この"コミュニケーション"を研究することで、次なる時代の在り方を創造出来るのではないかと考えました。最終的には、自分はこの領域において土地勘を持っていて、アドバンテージがあるということが後押しとなり、あらためて、この世界に本気で取り組んでみようと決意しました。」
そして、2015年4月、気持ちを新たに、共同創業者であるCOO白枝氏と共にFISMを新たに立ち上げました。(後に、ライフルーツはFISMと経営統合しています)
【企業理念】
事業活動を通じて
FUNDAMENTAL:社会が抱える課題の根本的な解決に貢献する
INNOVATION:社会的意義のある大きな価値を創造し革新を起こす
SUSTAINABILITY:社会の永続的な発展においてなくてはならない存在となる
社名はこの頭文字“F・I・S”と“ISM”を掛け合わせ、FISMとした。
インフルエンスデータで新しい世界地図を作る
私たちの生活は、生まれた土地、通った学校、就職した会社など、自身が属する「コミュニティ」に影響を受けています。
これまでは、国や市町村など、物理的距離をベースに発展したコミュニティが強い影響力を持っていましたが、インターネットの発達、とくにSNSの登場以降は、物理的に離れていてもコミュニケーションをとることが可能となり、ライフスタイルや価値観など、精神的な距離の近い人同士が、互いに影響(インフルエンス)し合ってコミュニティを形成出来るようになりました。
物理的な制約が次々となくなり、この流れは今後も続いていくと考えています。この物理的制約がなくなった時に、これまでの地図よりも"精神的"な距離、つまり趣味嗜好性の近さをベースとした地図が、新しい国(コミュニティ)の在り方を示すのではないかと思っています。
そして、このコミュニティを発展させるエネルギーが、「感謝」と「共感」なのではないかと思っています。
昨今、多様性への対応が様々な分野でテーマとして上がっていますが、その根本的な解決方針が、精神的距離の測定によるコミュニティの再編、すなわち「新しい世界地図」を描くことだと考えています。
そして、人々の感謝と共感をテクノロジーによってデジタル化し、それぞれが自分自身の価値観にパーソナライズされた経済を生きることの出来る『個の時代』をデザインすることがFISMの役割だと考えています。
2020年12月現在、FISMのメンバーは約30名、平均年齢29歳。銭本が33歳で全体の年齢が近いこともあり、フラットでカジュアルな雰囲気です。
また、社外取締役としてSkype Japanの元社長であり、ベンチャーキャピタルのパートナー等を務めている岩田真一さん、社外監査役として、楽天の元執行役員で、クラウドファンディング事業を行う「きびだんご」の代表取締役の松崎良太さん、警察庁キャリアから楽天の執行役員となり、メルカリの社外監査役としても活躍する筱崎隆広さん、顧問として、元F1ドライバーで実業家の山本左近さんなど経験豊富な方々に支えてもらっています。