レシートがお金にかわるサービス
『ONE(ワン)』上のカメラでレシートを撮影すると、アプリ内のウォレットに1〜10円が振り込まれます。振り込まれた現金が銀行の手数料分以上になれば、国内のほぼ全ての金融機関で引き出すことができる仕組みになっています。
レシートには「究極のデータ」がたくさん含まれています。いつ、どこで、誰が何をいくら払って、いくらお釣りをもらったのか、という一人ひとりの購買行動やパターンを分析できます。そして、カメラで撮影されたレシートから得られた購買情報の蓄積データを、メーカーなど法人企業向けに販売するというビジネスモデルです。
レシートがお金にかわるサービスは瞬く間にトレンド入りし、リリース直後からネット上で大きな話題になりました。買取が殺到してやむなくサービスを一時停止するまでの約16時間で、約7万人のユーザーから合計約24万5000枚の買取依頼がありました。
『ONE』には日々膨大な量の購買情報が集まり、あらゆる状況を理解できるようになってきました。例えば、ある地域に住んでいる住民はどこでコーヒーを購入し、どこに向かうのか。購買情報を集積することによって、人や物の動きがわかるようになりました。次のステップは、この購買情報を使って人の生活に幅を持たせるためにはどうしたらいいか?を考え、それを形にしていくことです。
実体験から生まれた『ONE』
代表の山内は小学生のときに独学でプログラミングを始め、6年生で中高生国際Rubyのプログラミングコンテスト・15歳以下の部で最優秀賞を受賞し、孫正義氏による孫正義育英財団が支援を決めた異才96人の1人にも選ばれています。
中学生時代から5つのベンチャーに参画し、15歳でWEDの前身となるフィンテックの会社を設立。ビットコインのウォレット、個人間決算アプリ、店舗用決済のサービスを立ち上げるも、事業が伸び悩んだ時期もありました。その後、2017年秋には投資ファンドから1億円を調達し、2018年には『ONE』をリリースしてます。
『ONE』のサービスは、代表山内の実体験から生まれました。山内はスイスから帰って来た友人から、フラン(スイスの通貨)をもらいました。使わないし両替できないため、その小銭は僕ら日本人にとってはただの金属の塊です。しかし、スイスに行けば価値ある通貨になります。日本にいる方には価値はないのですが、人によっては価値がある。WEDはこれを「価値の非対称性」と呼んでいます。
「身近にあるもので、みんながいらないと思っていても、実は価値あるものってなんだろう」と創業メンバー5人で考え、その究極がレシートという答えになりました。フリマアプリのメルカリや即時買い取りサービスのCASHも、まさにその「価値の非対称性」を押さえたサービスです。
あたりまえを超える
私たちのミッションはあたりまえを超えることです。現在私たちのまわりにあるものは、ぼーっとしてたら今のまま何も変わりません。それは居心地がよいものなのかもしれませんが、それをあえて超えないと革新は生まれません。私たちが「価値の非対称性」に気づくことができたのも、今のあたりまえをよしとせず、それを自ら超えていくことを志向した結果だと考えています。今のあたりまえを超えた先には、新しいもう一つのあたりまえが創られると思っています。
組織としては、価値観を共有したメンバーたちが、最低限のリソースで最大限のパフォーマンスを発揮するチームを目指しています。一般的に「会社を伸ばすには、属人性の高いタスクをできるだけ減らすべき」という考えがありますが、当社はその反対で、その人にしかできないことを持っている全員が能力者というような集団を作りたいと考えています。
能力者が 30人集まれば、多様なプロダクトを急成長させることができ、必ず最強のチームになれると思います。現在の在籍メンバーの平均年齢は31.1歳(山内が引き下げています)。マネーフォワード・エウレカ・エキサイトなどといった Web 系企業出身者が、WEDの思想に惹かれてジョインしています。
代表がエンジニア出身ということもあり、当社はプロダクト開発への強いこだわりを持っています。自分たちが納得できないプロダクトは世に出さないというスタンスです。エンジニアリングとデザインには自信があり、これは当社が貫きたい信念です。