株式会社シェアコト

株式会社シェアコトの事業は、大きく分けて3つある。ソーシャルメディア事業とWEBマーケティング事業、そしてコンテンツマーケティング事業だ。

ソーシャルメディアマーケティング事業では、Instagram、LINE、Twitter、Facebookなどソーシャルメディアを活用したプロモーション・キャンペーンを、企画からデザイン・開発・運用までワンストップで支援している。とりわけ、Instagramの運用代行、キャンペーン支援が同社の得意な分野だ。

「いち早くInstagramに取り組んできたノウハウをもとに、運用代行、写真撮影、運用レポートサービスなどを提供しています。Instagramのアカウントを持ってマーケティングに利用したい企業から多くの問い合わせをいただいている状況です」（代表取締役・田中孝治氏）

企業がSNSをマーケティングに活用する際に課題となるのは「アカウント開設、運用、コンテンツ制作」「キャンペーンの支援」「事務局の運営」「プレゼントの当選連絡や発送作業の代行」「SNS広告」など。中でもアカウントのフォロワー数を伸ばすために欠かせないのが、キャンペーンの実施。シェアコトが開発したツールなら、Instagram上でハッシュタグを用いた応募型キャンペーンを低価格で実施することが可能だ。

「アカウントをフォローしてキャンペーンに応募するため、企業アカウントのフォロワーのアップやブランド力のアップに繋がります。Instagram、Twitter用のキャンペーンツールをはじめ、オウンドメディア内に投稿画像を簡単に組み込めるサービスなど、APIを活用したツールを自社で開発しているのが当社の強みです」（田中氏）

Instagramの投稿は、きれいなだけではなく"インスタ映え"する写真でないとユーザーに響かないという。シェアコトでは、ブランドの雰囲気、ファン層、Instagramで作り出したいイメージなどをクライアントへ徹底的にヒアリングし、投稿内容・撮影内容を提案する。

「プロのカメラマンによる指導で本格的な撮影術を身に付けた専門スタッフが、社内の撮影スタジオにて撮影を行います。必要に応じて屋外での撮影や、クライアントが開催するイベントへの出張撮影も可能です。"インスタ映え"する写真を投稿できるからフォロワー数をアップさせることができます」（田中氏）

Instagramに限らず、それぞれの特徴を熟知し、PDCAサイクルを回転させながら最適な運用を実現するシェアコトのソーシャルメディア事業は、大手企業からの信頼も厚い。

メインのソーシャルメディア事業に加えて、ここ2・3年成長しているのが、コンテンツマーケティング事業だ。特にアニメを活用した領域を強みとしている。企業がアニメの世界観を活用したマーケティングを行う際に、「リサーチ」「プランニング」「クリエイティブ」「プロモーション」とクライアントの課題、要望に合わせてワンストップで提供する。アニメコンテンツのマーケティングを専門的にワンストップで行っている会社はほとんどないと、コンテンツマーケティング事業を統括する武者氏は語る。

「アニメコンテンツは、一部の広告代理店でも扱っていますが、当社ほど専門的かつ包括的に取り組んでいる企業はありません。当社では、データを駆使して客観的に把握しながらも、常にファンの視点を失わずにいます。そこが他社との大きな差別化につながっています」（プランナー・武者慶佑氏）

クライアントである企業の担当者は、たいていの場合、アニメコンテンツのマーケティングに関するノウハウがない。漠然と『人気アニメをキャンペーンに使いたい』だけという考えでは、アニメコンテンツのマーケティングは失敗するという。

「キャラクターと企業との親和性が重要で、人気キャラクターを採用しただけで企業は満足するかもしれませんが、ファンからすれば好きなキャラクターが使われたことにストーリー性が必要で、親和性を感じられるからこそ支持してくれます」（武者氏）

SNSデータを分析し、コンテンツの話題性や人気度を定量的に把握している点もシェアコトのアニメコンテンツマーケティングが支持を集める所以だ。アニメコンテンツと一口に言っても、アニメ、声優・アーティスト、キャラクターといろんな選択肢がある。徹底したデータ分析から的確なアイデア提案が実現できる。

「企業が抱えている課題を抽出するのがスタート地点です。そして課題解決に必要なコンテンツを提案します。SNSでコンテンツがどのように話題になっているのか把握するため、当社では直近3年分のアニメに関し、視聴率の推移やSNSで話題となったポイントなどの詳細なデータを持っています」（武者氏）

企業のメッセージを一方的に伝えるのではなく、採用するアニメや声優、キャラクターのファンの心をしっかりとつかむことで、アニメコンテンツマーケティンは成果を出すことができる。熱い思いと冷静な分析。その2つが効果的に絡まり合って進むからこそ、シェアコトのコンテンツマーケティングはファンの支持を得られるのだ。

2010年7月1日に設立されたシェアコト。ユニークな経営陣とさまざまな業界出身のメンバーが、日々仲良く働いているという。どんな会社なのか、少し覗いてみよう。

「人がやさしく、居心地がいい会社だと自負しています。それぞれが仕事にプライドを持って取り組んでいるため、スキルアップも実感でき、自然と仕事を楽しめる環境があります。直近3年で退職した社員はたった1人だけ。それも家庭の事情でやむなくの退社でした。それが一番の自慢なんです！」（田中氏）

成長中のITベンチャーらしく勉強会が盛んな風土があるシェアコト。長いものでは3年ぐらい続いているものもある。

「Facebook、Instagram、LINEなど、ベースとなるSNSの知識を学ぶ勉強会がメインです。その他にも、エンジニアが集まる技術勉強会やWeb勉強会も開いています。広告代理店のコピーライターを招いたり、プロのカメラマンによる撮影講習を開いたりと、外部講師も積極的に迎えています。撮影に関しては、プロのカメラマンがOJTで当社の撮影機材を使って直接指導してくれます。社内の専門スタッフもメキメキと実力を付けています」（田中氏）

勉強会には、情報の共有化という意図もある。勉強会リーダーが内容を企画し、1時間から2時間の勉強会が毎週行われている。そうして社員を育成し、育った社員が今度はリーダーとして後輩に知識やスキルを伝えていく。こうしてシェアコトの社員は、どんどん成長していく。

「形骸化していないのが当社の勉強会のいいところだと思っています。いろんな会社を渡り歩いてきた私ですが、どこも勉強会はやっているが、ただ開いているだけというが実情。そんな勉強会は時間の無駄です」（武者氏）

シェアコトには、いろんなバックボーンを持った人間が集まっている。人材の採用は、スキルよりも人柄を重視すると経営陣は声をそろえる。

「3分の2が人柄で、3分の1がスキルといった感じでしょうか。とにかく人ありきの会社なんです。アニメコンテンツマーケティング事業も、写真撮影サービスも、それをできる人がいたから実現しました。新しく入社する人も、積極的にやりたいことを提案して自分のやりたいことを当社で実現して下さい！」（田中氏）