彩ネットアド株式会社

埼玉県川口市を拠点に鉄道広告・施設広告・映像製作を行なう株式会社彩ネットアド。
埼玉県内最大級のインターネットプロバイダーである彩ネット株式会社の子会社として2005年に設立された企業だ。
同社の特徴は地元埼玉に密着したサービス提供と、新聞・雑誌・インターネットなどあらゆるメディアを駆使してクライアントとコンシューマーのコミュニケーションの最適化を図れること。インターネットでの動画配信も行なっており、過去には埼玉総体（全国高等学校総合体育大会）の動画配信を手がけた実績を持つ。

しかし、同社の最大の特徴はやはりデジタルサイネージを使用したプロモーションを行なえるということだろう。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットに次ぐ新しい広告媒体として期待されているデジタルサイネージを使用して地域密着型のプロモーションをより効果的なものにすることが可能なのだ。

デジタルサイネージとは表示と通信にデジタル技術を活用して平面ディスプレイやプロジェクタなどによって情報を表示する広告媒体のこと。渋谷ハチ公前の巨大スクリーンや電車内のドアの上部に設置されたディスプレイなどが代表的だが、その他にも高層ビルのエレベーター、自動販売機など大小様々なディスプレイが街に急増しており、目にした人も多いのではないだろうか。

2008年のデジタルサイネージの国内市場は650億円程度と言われているが、2015年には1兆円を超える可能性があるとの試算も出ている。※
デジタルサイネージを他のメディアと比較した時のメリットとしては、設置場所の地域性を考慮したターゲティングが可能ということが挙げられる。電車や駅構内であれば施設紹介を行い、美容室ではファッション情報、病院では医学情報などを流す。しかもその地域により密着した情報にすることで、その場にいる人の行動にダイレクトな影響を与えることができる。また、ネットワーク経由で時間別の情報を提供できるため、屋外や交通機関などの中で行動時間にマッチした情報を表示させることによって、そこにいる人たちの気持ちを動かすことも可能となるのだ。その他にも、ポスターやロールスクリーン看板のような印刷物と比較して、取替えの手間がかからないこと、動画での表示のため視聴者の注目度を高めることができるなどの特性も挙げられる。1台の表示機で複数の広告主に対して秒単位で広告表示枠を売ることができる点も見逃せないだろう。

同社の製品である「Sai Net Vision」は、東京メトロ南北線と東急目黒線に乗り入れをしている埼玉高速鉄道彩の国スタジアム線の全車両および、主要7駅に設置されており、埼玉～神奈川エリアをターゲットとした広告を主として、ニュースや天気予報、音楽・CD・映画・DVDランキングや、地元サッカーチームの浦和レッズ特集などのコンテンツ番組を日替わりでローテーションしながら放映している。電車内への設置に関しては、現状3～4社の大手企業の参画がほとんどだが、同社の場合は技術や価格、そして埼玉県に密着した事業展開が評価され、導入の運びとなった。

今後も、埼玉高速鉄道への導入を足がかりに他の鉄道への展開も開拓予定だという同社。無論、ビルの壁面、ショッピングモール、銀行、ホテル、映画館、カフェ、アミューズメントスポット、空港、病院、美術館など日常に密着したあらゆるシーンでの展開が可能なメディアだけに、今後同社がどのような展開を進めていくのか、しばらく目が離せそうにない。

※株式会社シード・プランニング調べ

事業ビジョンに「ユーザーと企業との架け橋」を掲げ、企業とユーザーのニーズを繋ぎ、地域社会の活性化に貢献していきたいと語る同社。デジタルサイネージを中心としたあらゆるメディアを駆使し、日常のあらゆるシーンで効果的なプロモーションを生み出すべく、社員たちは日々業務に取り組んでいる。

同社で働く面白さは、何といっても成果物がカタチになるという点だろう。自分の携わった広告物を実際に街中で目にする喜びは何物にも代えがたいはずだ。また、同社ではメンバーに対し積極的に“責任と権限”を委譲していくことを奨励しており、そのような自由な環境下でメンバーはクライアントのニーズをかなえるために幅広い提案を行なっていくことが可能。ただ広告枠を売るだけの仕事とは比べ物にならないやりがいを感じられることだろう。

第6の広告媒体として、その有効性や成長性が各方面から期待されているデジタルサイネージ。「新しいことにチャレンジしたい」「自分のアイデアを発揮したい」「地域に根付いた仕事をしたい」という意欲あふれる人にぜひチャレンジしてほしい。