メタウォーター株式会社

人の生活に欠かせない「水」。高度な水処理技術を有し、水のインフラ構築に貢献するのがメタウォーター株式会社だ。日本ガイシ株式会社の環境部門と富士電機システムズ株式会社の環境部門が合併し、2008年4月に新しく誕生した。

上下水道施設の各種機械設備や電気設備の設計・製造・施工・メンテナンスが同社のメインの事業であり、国内におけるシェアはトップクラス。上水処理では、「セラミック膜ろ過システム」や「オゾナイザ」、下水処理では、「散気装置」や「流動焼却炉」といった技術力を生かした特長ある商品群で他社との差別化を図っている。

※散気装置…加圧した空気を気泡にして下水中に吹き込む装置。
※流動焼却炉…下水汚泥を処理する焼却炉。

日本ガイシの機械設備技術と、富士電機の電気設備技術を併せ持つ同社。同社のように機電統合会社として水環境分野で事業を展開する企業は日本では稀であり、事業展開において高い優位性を発揮している。

今後は建設分野から計画や運営といった建設の前後工程の分野へとその事業領域を広げ、水環境における総合エンジニアリング企業となることが同社の目標だ。既に、他社とのアライアンスを拡大することによってPFI※事業の受託を進めており、2009年2月には横浜市水道局川井浄水場の再整備事業の事業契約を締結（契約母体は同社を含む7社を株主とする特別目的会社 ウォーターネクスト横浜株式会社）。設計から維持管理（20年間）までを行なう契約であり、浄水施設全体のPFIとしては国内初の事例であるという。続いて、2009年5～6月には大牟田・荒尾共同浄水場施設等整備・運営事業の基本契約と15年におよぶ維持管理業務の委託契約を締結（契約母体は同社を含む4社を株主とする特別目的会社 有明ウォーターマネジメント株式会社）。県をまたいだ2市による水道施設の共同運営という国内初のこの取り組みは、業界における注目度も高い。

国内での事業拡大を図る一方で、グローバル市場での積極展開も見せている。既に複数のエリアで採用されている「オゾナイザ」に加え、2009年3月には海外事業としては初となる浄水場向けセラミック膜納入契約をアメリカのI. Kruger Inc.と締結。今後も、拠点のある北米・ベトナム・ドイツ・韓国に加え、中国や中東、オーストラリアにおいて「セラミック膜」と「オゾナイザ」の2つの装置の拡販からマーケットを開拓していくという。この装置の導入を足掛かりとし、徐々に他のソリューションを提供していくことで更なる飛躍を図り、世界シェアを獲得していくことが同社の長期的な目標である。

※PFI（Private Finance Initiative）…民間企業およびその資金を活用した公共施設・サービスの整備のこと。

社員はグループ全体で約1,650名。その多くは日本ガイシや富士電機出身者であるが、新入社員や中途社員などのメンバーも増えつつあり、新たな企業文化・風土が育まれつつある。会社として機電融合を果たしただけではなく、社員同士も互いの能力を認め合い、新たな価値を生み出していくことに意欲的に取り組んでいるようだ。

水環境分野のリーディングカンパニーとして業界に新たな風を吹き込んでいく同社がこれから参画する人に求めること、それは提案力と柔軟性だ。「事業の裾野を広げ、新たな領域へと進出していく当社の将来を担ってくれる方を求めています。自身の専門分野を超えた業務に対しても興味を抱いてくれる方や、事業全体を俯瞰して見ることのできる方は大歓迎です。意欲ある方にはその能力を発揮する機会を惜しみなく提供したいと考えております」（採用担当）

国内・海外に対し、“攻め”の事業戦略を展開する同社。その活躍の場は広がるばかりだ。さらなる成長に向け、チャレンジ精神をもって意欲的に業務に取り組んでくれる人材を同社は切望している。

よりよい水環境を創造すること、それは非常に社会貢献度の高い事業だ。そうした事業に携わることによって得られるやりがいは非常に大きいものに違いない。